リンムーの眼 rinmu's eye

リンムーの眼、私の視点。

古池や

2010-06-27 | town
江東区芭蕉記念館に行く。
大江戸線森下駅から歩いて5分ほど。隅田川沿いにある。

芭蕉といえば、「聖俳」とも称される俳句の巨匠。
「俳句は即ち芭蕉の文学であるといって差支ない事と考える。即ち松尾芭蕉なる者が出て、従来の俳句に一革命を企てた以来二百余年にわたる今日まで、数限なく輩出するところの多くの俳人は、大概芭蕉のやった仕事を祖述しているに過ぎん。」と高浜虚子は書いている。

本館のほかに、史跡展望庭園という分館があり、隅田川沿いを歩きながらそちらまで足を延ばすことができる。隅田川の景色は、開放感がありなかなか良い。

庭園内には芭蕉像があり、隅田川に想いを馳せている。



分館そばには、芭蕉が起居した芭蕉庵跡地に「芭蕉稲荷」が建てられ「古池や蛙飛び込む水の音」の歌碑がある。歌碑の下にカエルの置物が置かれていて和む。



「実情実景、そのままを朴直に叙するところに俳句の新生命はあるのであると大悟して、それ以来、今日に至るまで、いわゆる芭蕉文学たる俳句は展開されてきたものとすれば、この古池の句に歴史的の価値を認むべきは否定することの出来ないことである。」(高浜虚子)

twitterの140文字を、「俳句に近い」とか言われることもあるが、やはり五七五に込めた俳句のエッセンスは、現代日本語表現にはない滋味深いものがあると思う。
「奥のほそ道」もそんなに分量が多くないし、読んでない方にはお勧めしたい。
今回引用した高浜虚子『俳句はかく解しかく味う』(岩波文庫)も、俳句の真髄を伝える著書なので、俳句に興味ある方は読んでみてはいかがか。



芭蕉の葉も要所要所に生い茂っている。
江東区芭蕉記念館
〒135-0006 東京都江東区常盤1-6-3

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