怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

日本仕様の夫

2009年07月26日 | 
先日、街中でヨーロッパ人男性が前を歩き、その数メートル後からアジア人女性が大きな荷物を持って歩いていた。
しばらく観察した結果、彼らが夫婦であることがわかった。(いくらなんでも撮影は遠慮した~)
義父母には、夫と「並んで歩きなさい」としばしば注意される。
この夫婦をみて、初めてその意味を深刻に受けとめたものだ。
支配者のヨーロッパ人男性と、言葉が悪いが奴隷のような立場のアジア人女性に見えてしまうのだ!

夫と一緒に散歩や買い物などで外出すると、
夫は歩くのがもともと速いのと、荷物を持ちたがらない性格が重なり、
うっかりすると、この夫婦のような状況で街中を闊歩してしまう。
並んで歩くと、急に方向を変えたり、商品を見るために立ち止まったりするものだから、
私にとっても少々後ろを歩くほうが、彼の動きを事前に読めて具合がいいのだ。
戦後しばらくまで日本も夫が前を歩き数歩後を妻がついて行くのが普通で、
並んで歩くのは破廉恥な振る舞いであったことを聞いたことがある。
私たちは日本の古い習慣をまねているのさ、って自慢することにしようか?

さて、ブログ仲間のKuchenさんの先日の記事ではっとさせられた。
ドイツ人は人前でもいちゃつく傾向があるのだ。
参考までに彼女のブログ記事どんどこ ドイツ Kuchenさん
夫と知り合ったのは実家付近である。
夫はすでに数年の日本滞在の経験があることと、もともといちゃつくのが好きでない傾向もあり、
付き合いはじめた当初から、まるで日本人同士カップルの雰囲気を漂わせていたものだ~
手をつないだり、腕を組んで歩くことはほぼなかった。
時々やってみたのだが、なんだかあまり心地よくなかったものだ。
夏場など、暑苦しくないか?

義父が、または義母が一人で出かけるとき、彼らはチューの挨拶をする。
はたから見ていて、微笑ましいが、私たち夫婦はめったにやらない。
私がPC操作に夢中になっていて、見向きもしないで「いってらっしゃい」とやっていたのを義父に注意された。
「外出前の気遣いは、事故を防ぐ」
のだそうだ。
片道80キロを運転して通勤の夫である。義父の言葉は納得できたので実行している。
が、チューは、なしだ~
玄関まで見送るか、車が庭を出て行くまで手を振ってやる、くらいかな。
あはは~
三つ指突いてお見送り、をやってあげてもいいぞ~

夫は日本のお辞儀を身に付けている。
もちろん、ここではやらないが、日本に行くとやっている。
握手や抱擁が好きでない夫には都合のいい挨拶らしい。
私から言わせれば、頭の上げ下げが少々速く、いま一つ、丁寧さにかけるのだが、
握手を求めて手を差し出すより、頭のほうが早く下がるほど日本流を身に付けた彼に敬意を表して、
これ以上、挨拶指導をしないようにしている。

夫は日本語が「ぺら」なので(注:ぺらぺら、ではない)電話で日本語会話をすることもあるのだが、
なんと「ありがとうございます」といいながら電話に向かってお辞儀をするのである!
これには驚かされた!
夫よ、日本で営業の仕事もやっていたのかい?


不況とはいえ、日本はまだまだ経済大国としての地位をドイツから与えられているのを確認した。
私の住む地域でもっとも羽振り良くやっている銀行のポスター。
大きくしてみると~


あらら~
男性が手にしている新聞はなんと、日本語。
無意味な言葉の羅列でなく、ある程度意味があるように文章が作られている。
日本語に堪能な欧州人か、日本人スタッフが作ったのかな。
これを目にするドイツ人がこの文字を日本語と認識できるかどうかは疑問だが、
「銀行の宣伝だから、日本語だろう」
と思うのが普通と考えて作ったのか、とも想像できる。

私にとっては、日本仕様夫が再び日本に住める可能性を頭にめぐらせる宣伝だ。
(妄想、しすぎか~!)