雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

秋でもないのに

2007-04-09 | 雑記
 秋でもないのに、昨日はサンマが安かった。秋ではないから、安かったのか?まぁ、どちらでもよいが、一尾68円は破格だ。

 そんなカンジで昨日、近所のスーパーの鮮魚売場にて、氷を敷き詰めた発泡スチロールの箱に横たわるサンマの群れから、美味そうなヤツを選んでいたときの話。

 私が、まるで腕のある料理人の如き鋭い目でサンマを吟味している隣に、「スッ」と、幼子をカートに乗せた、如何にも『新米主婦』といった雰囲気の、「私まだ、あんまりフェラチオは上手に出来ないの」と顔に書いてありそうな勃起モノの若いお母さんが並んだ。
 彼女もこの破格のサンマに目をつけたようだ。
 ふん、フェラチオもままならないくせに、オカズだけはイッチョマエだな…と、妙な興奮を抑えつつ、それより我が家のサンマを選ばなくては、と我にかえる。

 私はトン具でサンマを掴み、垂直に立てたりして新鮮さを見極めているが、彼女は何だかオロオロと辺りを見回している。

 と、そこに鮮魚店の人が通りかかり、彼女が、「待ってました!」とばかりに声をかける。

「あの、このサンマ、お腹とか出してもらえますかぁ?」

 隣の私は思わず「へっ?」と言いそうになった。
 鮮魚店の人も一瞬、間をあけて「えぇ、頭、取りますよ」と笑顔で応じた。

 彼女も笑顔で礼を言い、嬉しそうにサンマを選びはじめた。

 私はよっぽど、
「奥さ~ん、サンマの内臓は食べられるんですよ。っていうか、内臓が美味いんですよ…」
 と、言ってやりたいところだったが、そうしたところで彼女が私に、そのたどたどしいフェラチオをお見舞いしてくれるワケでもないので、放っておいた。


 そんなこんなで、昨夜の我が家のオカズは丸焼きにしたサンマに高知産のゆずたっぷりポン酢をかけたシンプルながらも非常に美味い一品であった。

 そしてもちろん、私の夜のオカズは…言うまでもないだろう……。
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