雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

あるキング/伊坂 幸太郎

2009-09-27 | 小説
 伊坂幸太郎待望の新作! 待望しすぎたのか、それともこれが新境地ってやつなのか、いつもの伊坂作品と比べると物足りなさを感じてしまった。

 エンターテイメント性のある「動」の『ゴールデンスランバー』や『モダンタイムス』とは違い、どちらかというと「静」の『魔王』や『砂漠』に雰囲気が近いと思う。

 天才打者の一生を描いているのに、全然華々しくなく、むしろ鬱々としているのが、「流石だわ」と思う。
 従って、かなり寓話的な要素が強いけれども、伊坂幸太郎の洒脱な雰囲気、文体は読んでいてゾクゾクする。なにはともあれやっぱり伊坂幸太郎の凄まじい才能には、毎回のことながら平伏してしまう。

『あるキング』……伊坂幸太郎こそ、小説界のキングだと思う。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いつまでも

2009-09-27 | 雑記
 小学校の時分、長いこと休んでて、久しぶりに教室に入っていくときのあの緊張した感覚。
 みんなの視線が痛くて、煩わしく、思った。でもそんなのはすぐに杞憂だとわかる。
 最初のうちこそ、みんなからあーだこーだと質問責めに合うけれど、すぐに興味は逸らされ、何事も無かったかのように普段に溶け込まされる。それがまた、淋しいような、肩透かしのような、「もうちょっとかまえよ」という我儘な思いに駆られたりして。

 自意識過剰で我儘なんだな。


 と、いうわけで、久しぶりに更新するにあたり、上記のような感覚が湧いてきた、いつまでも僕は自意識過剰で我儘なんだな。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする