雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

3月30日/千原ジュニア

2008-11-29 | 小説
『14歳』の続編的な、ってか、続編だ。

 引きこもりから脱して、15歳でお笑いの世界に入ってから26歳のバイク事故までの話を、書いている。

 一見、淡々とした描写のように思えるが、その中には売れるまでの葛藤や、売れてからの葛藤、プライドの高さゆえの東京進出での挫折などが切実に伝わってくる。

 色々な先輩芸人や後輩芸人との話も織り込まれていて、どれも名前は伏せてはあるが、【チハラトーク】や【すべらない話】などと照らし合わせると、その人物が浮かんでくる。

 やはり中でも有名なのは事故後の入院中の話だが、何回聞いても、板尾創路のお見舞いの言葉は泣ける。あと、これには書いてないけれど、兄のせいじが事故直後に駆けつけただけで、あとは復帰の舞台まで顔を合わせなかったってのが、すごく兄弟愛を感じた。

 自分も兄がいるからなのか、千原兄弟はとても好きなんです。
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