雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

コールドゲーム

2007-12-09 | 小説
 荻原浩氏の『コールドゲーム』を読みました。

【甲子園に届かなかった夏、中学時代のクラスメートに次々事件が降りかかる。切なすぎる結末。渾身の書き下ろし長編小説】

 とかって書いてあったんで、で、荻原氏の小説は『明日の記憶』を読んでて、これが二冊目で、だもんで、なんか、切ない青春小説なのかなー、って、軽い気持ちで読み始めたら、なんかとんでもなく、重い話んなってきてるなー、と。しかも、ミステリーっぽいし、ってか、完璧ミステリーだし。。。

 んでも、これは間違いなく青春小説ですわ。青春ミステリー?いやいや、なんかそんな軽々しいカテゴリーではなくって、社会派青春ミステリー?まぁ、なんでもいいや。

 要は中学時代にいじめられていた少年が、四年後そのクラスメートたちに復讐を仕掛けるって話なんですが、これがまた、そんな単純な復讐ストーリーではなくって、色々と手の込んだ仕掛けもさることながら、その復讐少年を追うなかで大人になってゆく主人公の心の動きや、世間の中にも蔓延るいじめ体質などを浮き彫りにしています。

 私、こういう、なにかと社会的な問題を考えさせられるミステリーは、大好物でありまして、思いがけずに良い本にめぐり合えたなぁ、、、と、ひじょうに喜ばしい次第であったので、あります☆
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