雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

一瞬の風になれ/佐藤 多佳子

2009-06-05 | 小説
 もーう、これは、とびっきりの青春だね。

 この本読んでるときは、オレの気持ちは高校の陸上部だもん。走り出したい気持ちに駆られるけど、現実は三十過ぎたオッサンだからどうしようもなくて切なくなるけど……。

 部活っていいね! 仲間っていいね! 恋っていいね!

 0.1秒でも速く走りたいというひたむきさ、好きだからこそ告白できない純粋さ。自分の青春時代とはまるっきり真逆だけれど、だからこそ、こんな真っ直ぐで爽やかすぎる青春が、穢れた胸をキュンキュン突いてくるのかな? だな。

 知り合いの息子さんが中学の陸上部。是非ともこういう青春を送ってもらいたいものだ、と、本人からしてみるととても鬱陶しいだろうことを思ってしまった。

 まぁ、いろんな青春があるさ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ひとりずもう/さくら ももこ | トップ | 坊主頭 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

小説」カテゴリの最新記事