雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

あの空の下で/吉田 修一

2009-01-16 | 小説
≪ANA機内誌『翼の王国』に掲載された短編を書籍化。数々の文学賞を軒並み受賞した吉田修一、初の読みきり連載小説&エッセー集。
1編ごとに異なる主人公の些細な日常を、胸が詰まるほどリアルに表現した12の短編小説と、世界の旅エッセイ6編を収録。≫

 吉田修一のポジティブサイドな短編集。(機内誌なのであまり重たい話をされてもなんだろうけど)
 スッと心を駆け抜けてくお話あり、じんわり泣けるお話あり、新たな決意を宿すお話あり、と多彩な顔が見え、飽きることなく次々と読み進められる。

 そしてなにより、短編の合間に挟まれた作者自身の旅エッセイ。これがまたすんなりとその土地の情景が浮かびあがり、また吉田修一という人間の思考が垣間見えてひじょうに心地良い。

 これを読んだ人は必ずや、「フラッ」と旅に出たくなるであろう、そんな一冊。

 未だ海外旅行と縁がない私にとって、羨ましい限りの旅物語の数々に、はやる気持ちが溢れ出さんとしている。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 疾走/重松 清 | トップ | どつぼ »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (藍色)
2009-01-18 03:40:34
こんばんは。
まさにポジティブサイドな、いいお話がいっぱいでしたね。
旅エッセイの視点も、人柄が感じられてよかったです。
やっぱり飛行機で旅行をしたくなりました。

背中の筋の傷み、早く良くなりますように。
お大事に。
返信する
藍色さん♪ ()
2009-01-18 12:48:38
こんにちは。
ホント、読む人の旅心をくすぐりますよねぇ。
これで飛行機旅行者が増えたりすれば、ANAもウハウハでしょうね(笑

背中のほうはボチボチと回復しつつあります(一週間目にしてようやく・・・)
お気遣い、ありがとうございます☆
返信する

コメントを投稿

小説」カテゴリの最新記事