新井文子
青き穂を抜いて麦笛畦の道
夏に入る柔軟剤の香り変え
饅頭に誘われ茶屋へ遍路道
二神重則
鴨立ちて池は小さな波ばかり
東でも西の社もホーホケキョ
はずのない声聞く時ぞ春夕べ
門屋定
見上げれば立夏の空の気持ち良さ
此(こ)の家(うち)も三本立ての松の芯
花過ぎて別れを風に促(うなが)され
長井知則
母の日は肩叩き券倍増し
点滴の文字摺草や老いる義母
家族鯉夏霞の空たなびく
八木健
夏帽子鍔の広さにこそ秘密 鍔(つぱ)
薄暑てふ季語に暑さの厚み知る
発音もかたちも似てる枇杷と琵琶
吉川正紀子
さざ波を立てて嬉しき水田かな
跳び跳ねる首に紫雲英の首飾り
草笛名人若葉じゃ音だせぬ
青き穂を抜いて麦笛畦の道
夏に入る柔軟剤の香り変え
饅頭に誘われ茶屋へ遍路道
二神重則
鴨立ちて池は小さな波ばかり
東でも西の社もホーホケキョ
はずのない声聞く時ぞ春夕べ
門屋定
見上げれば立夏の空の気持ち良さ
此(こ)の家(うち)も三本立ての松の芯
花過ぎて別れを風に促(うなが)され
長井知則
母の日は肩叩き券倍増し
点滴の文字摺草や老いる義母
家族鯉夏霞の空たなびく
八木健
夏帽子鍔の広さにこそ秘密 鍔(つぱ)
薄暑てふ季語に暑さの厚み知る
発音もかたちも似てる枇杷と琵琶
吉川正紀子
さざ波を立てて嬉しき水田かな
跳び跳ねる首に紫雲英の首飾り
草笛名人若葉じゃ音だせぬ
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