豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

お盆

2006年08月11日 | Weblog
この辺りはかつて安芸の国と呼ばれておりました。浄土真宗の信者が多く、それは安芸門徒と呼ばれるほどの一大勢力を形成しています。
この安芸門徒の勢力範囲だけでの風習でしょうか、お盆には色紙で作った灯篭を墓所に備えます。



六面に色紙を張り、金の飾りをし、ひらひらをつけた盆灯篭は、それは派手派手しく、何かのお祭りのグッズのようです。大きさはだいたい人の身長くらい。これを各自携えて他家のお墓にも参るので、お盆前には仏具屋さんはもちろんのことスーパーマーケットやコンビニにもごく普通に備えてあります。

街の中のお寺の裏にある墓地などでは、ひしめき合うように立て混んで、その一角だけ極彩色に彩られた様子は何のイベントかと思うほどです。

ただ、悲しいのが白い灯篭が林立するお墓。
初めての盆を迎えたお墓には、白色の灯篭をお供えする慣わしです。
また、新盆の家には、縁者が気持ちを込めて提灯を送ります。仏壇の左右にその提灯を燈し、盆には家に戻ってくるという魂を迎えます。
日本全国の、お盆の風習はそれぞれでしょう。迎える時期も様々なのかもしれません。この地の安芸門徒のお盆はこういう感じです。

このたび、うちはお墓に白い灯篭を迎えます。
まだ、どうしてそうなのか不思議な感じがするものの、去年までなかった名前が刻まれ、それが現実であることが確実になりました。
とても優しかった義父が亡くなってからまもなく四ヶ月です。