豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

巌流焼

2007年06月16日 | Weblog
どら焼きの中で、一番好きなのはこの「巌流焼」です。



出会ったのは、随分と昔になりますが、小倉方面に出張する父のお土産だったので、ずっと九州のお菓子だと思っていました。
しかし、良く考えると巌流島は山口県。
巌流焼は山口県のお菓子なのでした。

よくあるどら焼は、丸くて薄いカステラ生地で黒い小豆の粒あんが挟んであります。しかし、この巌流焼は、餡が白いのです。これが一番の特徴ですね。使われているのは小豆ではなくて、大手亡豆。
大福豆や白花豆と並んで、通称『白インゲン豆』と呼ばれることもあるという白いお豆です。

この「手亡豆」は、明治時代に北海道の十勝地方で栽培されたのが始まりだそうです。『手亡(てぼう)』という名前の由来は、普通の豆は蔓がのびたら支柱にする「手竹」が必要なのですが、手亡は半蔓性だったので、この支柱(手竹)がいらなかったことから、「手竹のいらない豆」すなわち「手亡豆」と呼ばれるようになったということでした。

粒の大きさによって「大手亡豆」、「中手亡豆」、「小手亡豆」とありますが、中小の大きさの手亡豆は次第に無くなって、現在は大手亡豆が主流となっているようです。

で、「巌流焼」。
その「大手亡豆」で出来た白餡が、とにかく美味しいのです。
ふっくら煮えた餡もさることながら、適度に混じる皮がいい感じに豆の風味を残していて、絶妙。蜂蜜が使ってあるのではないかなと思うような香ばしいカステラ生地とこの白餡がとてもよく合うのです。

当たり前に黒いあんこだろうと予想して手に取ったどら焼が、白いあんこだった時にちょっと感じた違和感。その後、実際に口にしたときの、それがすべて払拭される逆転満塁ホームランのような感触。
それ以来、この袋を見るととても嬉しかったです。

とはいえ、白餡が何よりも苦手・・という方も知っているので、万人向きというわけではないのかもしれません。
そんな、黒餡の巌流焼を・・・という要望に応えて出来たのが「おそいぞ 武蔵」かな。
こちらは、普通の小豆餡です。



実は、私はこちらを食べたことがありません。
どんな味がするのでしょう?