地図バカ(今尾恵介/中公新書ラクレ)
図書館で見かけて、目新しさから借りてみた本。著者について全く知識がなかったが、地図が好きすぎて、それを生涯の仕事とした方のようだ。
内容は、地図に関する膨大な知識と経験に基づき、地図の楽しみ方をさまざまな角度から取り上げるもの。地図の世界に、これほど広大な知的空間が広がっていることに驚いた。
「中公新書ラクレ」は、アカデミックな領域というよりは現代社会を理解するための知識を提供する、というコンセプトのようだが、まさしく、それにふさわしいテーマのようだ。
この本の楽しみはそれだけではなく、文章は「地図エッセイ」と呼びたくなるほどにこなれていて読みやすい。もし手に取る機会があれば、ぜひ読んでみて、とお勧めしたくなる一冊。
こういう本に出会えるから、図書館で本を探すのも悪くないと思える。
なお、このブログの更新は週1回、金曜日としていますが、それに加えて、余裕があるときには不定期で(たぶんあまりないと思いますが)火曜日に掲載します。