都会の鳥の生態学(唐沢孝一/中公新書)
まずは本書「はじめに」からの引用。
生態学は「関係の学問」である。生物どうしの関係、生物と環境との関係を通して生物の生活を明らかにしようとする。
こういう意味での生態学は、動物行動学(エソロジー)と並んで、昔から大好物の分野である。
ちなみに、生態学を英語にすると「エコロジー」となり、日本では「自然環境保護運動」の意味合いが強くなる。
環境問題についていえば、何十年も実害が出ないような細かいことは気にしなくていいと思うし、何をしてもいずれ地球は膨張する太陽に飲み込まれる、という気持ちはある。しかし、人類の愚行による生物環境の破壊(温暖化と核の冬)は避けなければならない、と思っている。地球の生物が宇宙に進出するための時間的な余裕が失われてしまう。
さて本書では、カラス、ツバメ、スズメなど、人の近くに棲む鳥の生活を描いている。
人の近くに棲む鳥には、天敵を避けたり、餌を確保したり、というそれぞれの戦略がある。また、それぞれの鳥の数や生息場所は、都市や人間の生活の変化に伴って、大きく変化している。それらが長期間にわたる観測によって明らかにされる様子は、数多く掲載されている写真と相まって、鳥たちの現在進行形の歴史を読んでいるような気がする。それは同時に、東京という都市の歴史でもある。
「版元ドットコム」でこの本の書影が使用不可だったので、同じ著者、同じ出版社の『カラスはどれほど賢いか』の書影を掲載してみた。こちらは、かなり昔に読んだことがあり、多分、本棚のどこかにあるはず。
まずは本書「はじめに」からの引用。
生態学は「関係の学問」である。生物どうしの関係、生物と環境との関係を通して生物の生活を明らかにしようとする。
こういう意味での生態学は、動物行動学(エソロジー)と並んで、昔から大好物の分野である。
ちなみに、生態学を英語にすると「エコロジー」となり、日本では「自然環境保護運動」の意味合いが強くなる。
環境問題についていえば、何十年も実害が出ないような細かいことは気にしなくていいと思うし、何をしてもいずれ地球は膨張する太陽に飲み込まれる、という気持ちはある。しかし、人類の愚行による生物環境の破壊(温暖化と核の冬)は避けなければならない、と思っている。地球の生物が宇宙に進出するための時間的な余裕が失われてしまう。
さて本書では、カラス、ツバメ、スズメなど、人の近くに棲む鳥の生活を描いている。
人の近くに棲む鳥には、天敵を避けたり、餌を確保したり、というそれぞれの戦略がある。また、それぞれの鳥の数や生息場所は、都市や人間の生活の変化に伴って、大きく変化している。それらが長期間にわたる観測によって明らかにされる様子は、数多く掲載されている写真と相まって、鳥たちの現在進行形の歴史を読んでいるような気がする。それは同時に、東京という都市の歴史でもある。
「版元ドットコム」でこの本の書影が使用不可だったので、同じ著者、同じ出版社の『カラスはどれほど賢いか』の書影を掲載してみた。こちらは、かなり昔に読んだことがあり、多分、本棚のどこかにあるはず。
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