saecotta's blog

折々の感動、思いをスケッチと作文で

ホトトギスとルリタテハ

2010年10月22日 23時47分57秒 | インポート
ホトトギスの花が咲きだした。鳥のホトトギスの胸毛の模様に似ていることから名付けられたとか。ユリ科の多年草。
もともと山地に自生している植物だが、街の中でもたくましく生育、100本くらいの小群落になった。
スケッチは一枝だけ。 

野性味のある花の美しさも魅力だが、さらなる魅力は、ルリタテハ(蝶)の幼虫の食草ということ。

蕾が出始めると、ルリタテハの幼虫、出現。蕾が彼らの大好物。

園芸愛好家にとっては大害虫、見つかったら即座に踏みつぶされてしまう。
運よく生き延びた子たちは、ハデハデしい姿でひたすら食べて12日後、逆さにぶら下がって蛹になる。

蛹の中でどんな奇跡が起きているのか、

10日後、蛹の殻を破って、美しい蝶が現れる。 (欄上のタイトルをクリックして頂くと写真が出てきます)

蝶のメタモルフォーゼに、毎度感動してしまう。


私も、ある日突然、ダンスがスイスイ踊れるようになったらいいな♪ イタリア語がペラペラ話せるようになったらいいな♪ 絵がサラサラ描けるようになったらいいな♪♪♪ 


美しくなったらいいな、 はちょっと無理だけどね。

スロヴェニア・クロアチア旅行 (終)

2010年10月09日 22時42分34秒 | スケッチ
5日目、快晴、ドブロヴニクを出発、眺望の良い丘でカメラ休憩。
紺碧の空と海、城壁に囲まれた赤い屋根の街、アドリア海の真珠と呼ばれるこの街も、1991年独立の際はユーゴ連邦軍・セルビア勢力との戦いで街の大半が破壊されたという。
復旧は元の形を再現するように行われ、中世からの景観を守っている。(95年、国連などの仲介でクロアチア紛争は終結したが、その後のボスニア紛争、コソヴォ紛争など、バルカン半島の民族対立は非常に複雑であることを、帰ってから諸資料を読んで改めて知った)。
さて、楽しい旅を続けましょう。
ボスニアを入出国して北上、シベニクまで284km、左手はアドリア海、右手には岩山のヒオコボ山脈が延々と続く。土地は大小石がごろごろの荒れ地。糸杉、松が生えている周辺には赤い屋根の家が点在。
シベニクに近づくにつれ、オリーブ畑、ぶどう畑、柑橘類らしい果樹園があらわれ、緑の農地も広がっていてほっとした気持ちになる。

シベニックの現地ガイドはmr.Ante、長身の青年、この旅行で初めて見たブランドバッグ(ポシェット)を身に付けている人。熱心に説明してくれるのだけど、脚の長さが私たちの肩くらい、スタスタ歩くので、説明している場所に居るためには駆け足必要。

宿はヨットハーバーに面し、夕焼けの空がダイナミック。ディナーの魚のフライがおいしかったので、魚種を聞くと、シャーク(サメ)とのこと。

6日目、快晴。早起きして海岸沿いを散歩していると、早朝にもかかわらず何人かの人が入っていく建物があった。
世界遺産「聖ヤコブ大聖堂」の裏口らしい。ちょっとスケッチして、ホテルに戻り朝食。

今日の訪問地サダールは3000年の歴史を持つ港湾都市、ローマ時代から各時代の教会がいくつも存在。
聖ストシャ教会の鐘楼、180段のらせん階段を上ると視界270度、海、海、海。

サダールの新名所は「海のオルガン」、岸壁に開けた穴から、波の動きによって送られた空気が、パイプを通って地表に聴こえてくる仕組み。この日の波は穏やかだったが、歩道に開けられた穴から、遠くの汽笛のようなボゥー、ボゥーと、のどかな音が聴こえた。

街のあちこちに、ヒッチコックのユニークな表情の写真が掲げられている。
ここが、ヒッチコックが「世界一美しい夕陽」と言った場所だそうだ。(先回のドブロブニクの記事、訂正。ごめんなさい)
残念ながら、夕陽を待つことなく、昼食のイカのグリルを食べた後、オパティアへ向かう。走行距離304km。

18:10、オパティア着。高級そうなホテルが立ち並ぶクロアチア屈指のリゾート地。
夕食までの間、海岸に出てみると、月が水平線から昇り始めているところ。
見ている間にどんどん昇って行き、海面に映る月影が波間に揺れて美しい。
今日は満月!左下に月に負けじと輝く木星も見える。(欄上のタイトル、クリックして下さい)
月に見とれて歩いているうちに、ずいぶん遠くまで来てしまったみたい。帰れるかな?
ようやくホテルに戻り、遅い夕食。周りのカップルがみな幸せそうに見える。

7日目、朝5:10出発、ベネティアに向かう。月は西の空に沈みかけ、天空にはオリオン、シリウス、プロキオンが耀く。
クロアチア出国時はバスから降りて検問所でパスポートチェック。スロヴァキアからイタリアへはEU圏内なのでノーチェック。

7:00、日が昇り始める。右手にドロミテ山脈を眺めながら、ベネティア空港に到着。

10:45、ルフトハンザに搭乗。フランクフルトでセントレア行きにトランジット。
フランクフルト現地時間14:30(日本時間23日21時)離陸。セントレアまで飛行時間11時間20分の予定。

旅は出会い!
これまで、内戦の報道でしか知らなかったクロアチア、ボスニアを訪れ、自然・街の美しさに出会って、感動すると同時に、その歴史、現状に目を向け、改めて学ぶきっかけになりました。

パック旅行は、効率的に各所を回り、ツアーディレクターさんのおかげで気楽に旅行出来るメリットがあるけれど、現地の人との触れ合いは、お買いものの時以外はほとんどゼロ、必要ない。気楽だけどちょっとさみしい。

でも、
ツアー同行のみなさま、とりわけ昭和区のご夫妻様、千葉からのご友人の皆様には旅行中、親しくご親切にして頂きましたことを、心より感謝しています。

そして、帰路の機上、偶然隣席となった、フランス旅行帰りのyoshieさん、
嬉しい出会いです。


スロベニア、クロアチア旅行1

2010年10月05日 22時33分04秒 | スケッチ

9月下旬、スロべニア、クロアチアに旅行。今回はパックツアー参加です。

内戦報道でその名を聞くことはあったけど、えーと何処にあったけと言うほどの知識不足。
申し込みをしてから調べてみて、バルカン半島の中ほど、アドリア海に面した、旧ユーゴスラヴィア連邦共和国だったことを初めて知った次第。

中部国際空港からフランクフルトでトランジットしてベニスまで空路、そこからクロアチアナンバーのVOLVO大型バスでドヴロニクまで、全行程2,570km走行。
初日はスロべニア、ブレッド湖に面したホテルに夜11時過ぎ到着、就寝。日本との時差は-7時間。

2日目、終日雨。ユリアン・アルプスの麓、ブレッド湖は「アルプスの瞳」と言われ、古くからヨーロッパのリゾート地として有名だけど、雨に煙って景色おぼろ。これも幻想的で良しとしよう。
ターキーカツの昼食の後、ヨーロッパ最大の鍾乳洞・ポストイナ鍾乳洞へ。
まずはトロッコ列車で洞内へ。かなりのスピード、急カーブで左右に振られながら、壁ぎりぎり、天井すれすれをすり抜けて、2km入った所で下車、1時間ほど歩行。秋芳洞を大きくした感じだが、真っ白な鍾乳石、石筍、細いつららが美しい。
その後スロベニアを出国しクロアチア入国。今夜の宿、ゴスピッチのホテルの夕食は、地元の結婚式パーティと同フロア。みんな楽しそうに踊っている。白いドレスの花嫁さんは分かったけど、花婿さんはどの人かな?私も一緒に踊りたいなぁ。私たちの料理は鱒のグリル。

3日目、今朝も雨。世界遺産のプリトヴィツェ湖群国立公園へ。ここは湖の段々畑。16の湖が滝によって結ばれている。雨にもかかわらず水の透明度は高く、大小の魚影が見えた。道端にはシクラメンの原種らしい小さなピンクの花群生。
昼食はポークカツ。
午後から雨上がって快晴、240km走ってスプリットへ。ここは港町、大きな客船が何艘も停泊している。
ディオクレティアヌス宮殿は、ローマ帝国滅亡後、地上階は人が住み着いたが(現在も)、地下は住人のゴミ捨て場となっていたため、手付かずでローマ時代の構造をそのまま残していて世界遺産に指定された(何がよいのか悪いのか、判らないことがあるんだね)。
今夜の宿、トロギールへ向かう道、夕焼けがダイナミック(感動)。

4日目、快晴、アドリア海沿岸をドライブ、この辺りダルマチア海岸はジブリの「紅の豚」「天空の城」のイメージ誕生の地とか。
ラベンダー産地のhvar島、マルコポーロ出生のkorcula島など数々の島が美しい。
ボスニアに入国、ボスニアは物価が安いというので、両替してチョコ、キャンデー購入。でもボスニアの通貨マルカが余ってしまった。果たして安い買い物になったかどうか(苦笑)。
国境を超え再びクロアチアへ。検問所では運転手さんが「NAGOYA JAPAN」と言ったらフリーパス。
昼食はシーフード、なんと中型の鯖が丸々一匹。鮮度が良くて美味、お箸をもってくればよかった。

255km走って、世界遺産の町、ドブログニク、城壁に囲まれた赤瓦の町に到着。
現地ガイドさんの一通りの案内の後、フリータイム。城壁を一周、下から見ると平坦な城壁ウォークだけど、各所に急な階段を昇り降りがあり、所要時間1時間。アドリア海を望む眺望は素晴らしかった。
クロアチアブランドAQUAのお店で魚と星をデザインした可愛いスカーフ購入。
集合時間に余裕があったので、時計台の近くで初めてスケッチブックを取り出してペンでスケッチ。子どもたちが何度も覗きに来て、何か言っていた。ごめん、クロアチア語勉強していないの。でも心は通じたかな?
ホテルは市街から少し離れたリゾートホテル。ヒッチコックが「世界で一番美しい夕日」と言ったという、海に沈む太陽を眺めた。(写真は欄上のタイトルをクリックして下さい) (続く)