saecotta's blog

折々の感動、思いをスケッチと作文で

三河湾の黒真珠

2011年10月30日 18時49分04秒 | スケッチ

「スケッチ旅行のかこう会」から三河湾の佐久島に行きました。
縄文・弥生時代の土器も発見され、幾つかの古墳もある歴史のある島ですが、観光化されていなくて島特有の自然・景観と暮らしに触れることのできる魅力的な島でした。
2002年から取り組まれている「三河・佐久島アートプラン21」も、良い感じで溶け込んでいました。
印象的なのは黒塗りの家々。以前から建物を潮風から守るためにコールタールが塗られていたそうですが、現在では街並み景観づくりのため黒ペンキが塗られ「三河湾の黒真珠」と称せられているとか。
一日目は黒塗りの家を描いてみたいと思いましたが、うで相応に易しい構図になりました。

夕方、宿にはいると、夕日が海面を照らしつつ沈む瞬間でした。
急いで描きはじめましたが、紙面に目をやり、空に目を上げるともう輝きも位置も刻々変わっていきます。「印象・日没」というところです。 (二日目はまた後日)


いまはもうあき

2011年10月07日 16時57分34秒 | インポート

爽やかと言うにはやや強めの風が吹いています。
風の中でいつも試してみたくなることがあります。
それは、子どもの頃読んだ「ハックルベリー・フィンの冒険」でハックが風の方向を知る方法。
人差し指を唾で濡らして立てて見て、冷たく感じた方向から風が吹いているということ。
今は西から東でしょうか・・・。

今日の我が家、真っ盛りなのはタラノキの花。木の頂上で放射状に広がった白い花が風に揺れています。フジバカマの薄紫の花が揺れています。キンモクセイの蕾は樹にしっかり支えられて匂い咲く日を待っています。ルリタテハは蛹から美しい蝶に変身し飛び立っていきました。

ついこのあいだまで暑い暑いと言っていたのに、季節の変わり目は急で、衣服の準備にあわててしまいます。
でも、自然の植物・虫たちはちゃんと対応しているのですね。
人間も叡智を自然に合わせる方向で生かしていかなくては。
人間が自然をコントロールするなんて思い上がらず、自然の威力にいかに合わせて生きのびていくことが出来るかが科学の力と思います。

「地球に優しい」エネルギーと言われていた原発は、自然界に眠る放射性物質をむりやり引きずり出し、制御・後始末の方法も無いまま営利目的で核分裂させた揚句、美しい自然に恵まれた福島を汚染し、そこに住む人々の未来の時間まで破壊してしまいました。

原発は経済発展に不可欠と、政治・経済界では再稼働の動きが活発になっていますが、今回の事故の補償・復旧に充てられる私たちの税金を、再生可能な安全なエネルギー開発に充ててほしいです。

約100年前、足尾鉱山鉱毒問題に取り組んだ田中正造の言葉「真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」を重く受け止めたいです。

明日は海を見に行こうかな。