さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

今度は全国放送に出た!

2014年08月18日 | 現場9~山ノ内町 農家民宿 

先々週の事になりますが、

何気にお昼のテレビ番組を観ていたら

な、な、なーんとっ

昔むかし、設計をさせてもらった

農家民宿のお施主さんが

出てるじゃないですか

 

びっくり~~~

 

しかも全国放送!

わぉ~

 

確か以前もテレビに出演してましたが

(信越放送のSBCスペシャル)

http://blog.goo.ne.jp/saifuusai/d/20120306

 

今回は

日本テレビ系列「メレンゲの気持ち

に出演されているじゃないですかっ

 

2014.8.9放送 メレンゲの気持ち

概要はこちら↓

2014年8月9日放送 12:00 - 13:30 日本テレビ

メレンゲの気持ち (ゲストトーク)

今田舎暮らしを気軽に体験できる農業民宿が注目されている。地獄谷猿公苑で有名な長野県下田井郡山ノ内町にある「のうぎょうみんしゅく一風」では、佐藤さん夫妻指導のもと野菜畑や果樹園で農業体験ができる。ここへやってきた狩野英孝と畑下由佳は午前6時半にまず畑に向かった。畑にはラ・フランス やきゅうりなどがあり狩野英孝は除草、畑下アナはナスのおやきに使われるナスやトマト、キュウリを収穫した。この収穫した夏野菜で茄子の芯焼きやトマトとツルムラサキのサラダ、キュウリの味噌マヨネーズなどの朝食を食べた。
佐藤武士さんは若い頃都会で塾の先生をやっていたが田舎暮らしに憧れ29歳の時に奥さんのふるさと長野へやってきたという。午前9時には高井富士が見えるブドウ畑で狩野英孝は除草、畑下アナはブドウの摘粒作業を行った。11時にはお母さんに習いオヤマボクチを使った蕎麦打ち体験を行った。狩野英孝はそばが苦手で20年ぶりに食べたというが美味しいと話した。和子さんは、大変な仕事でも秋になり実がなると楽しく、その感激を味わってほしいと話した。

(『TVでた蔵』より)

   

長野県の山ノ内町にある『のうぎょうみんしゅく一風』で

狩野英孝が1日農業体験をするという番組でした。

P1100178

 

P1100184

 

 

相変わらずなご主人と女将さん  

P1100183

女将さんの笑顔がいいですね♪

 

P1100186

わわっ!

ご主人の若かりし日のお写真まで!!!

わぁ~

素敵じゃないですか

設計させてもらっていた時分は

髭を生やされていて

色の付いたサングラスをかけていらっしゃったから

ちょっと怪しげで強面なご主人だったのですが

(でもその風貌とは裏腹な優しい目元なんです)

そう言えば

よく夕食やお酒をご一緒させてもらって

私、酔いつぶれたこともありました

P1100187

これは建前時と竣工時の写真ですね。

 

P1100191

狩野英孝の蕎麦打ち体験。

  

この蕎麦打ち台も現場で色々ありました。

こちらの建物の木部は

全て古色仕上げなのですが

蕎麦打ち台は白木のままにしようと

現場に伝えようとしたのですが

よりによって

塗装屋さん、

何故か蕎麦打ちコーナーから塗り始めてしまい

一足遅かった

というエピソードがありました

一応、お施主さんからは

仕方ないねー

ということで、、、

お許しを頂いた記憶があります

  

P1100194

そうそう、この山ノ内の方では

お蕎麦のつなぎに

ヤマゴボウを使うんだよ

よく女将さんが仰ってたのを

番組観て思い出しました!

  

そしてこの後、 

蕎麦打ち体験をした狩野英孝が

お蕎麦を前にして何やら不自然な様子で

なんと、

狩野英孝、お蕎麦が苦手で

20年振り?!だとか

 

で、

恐る恐る口にお蕎麦を運んでいた狩野英孝でしたが

一口入れて

お、イケるかも?

お蕎麦をすすり始め

「うまいッス おいしいです」って

P1100196

わぁ~

女将さん、嬉しかっただろうなぁ。

良かった良かった

 

こちらの農業民宿をされている佐藤さんは

果物農家で

いわゆる「産直」をもう30年?以上も前から

続けておられる方です。

  

私自身、ようやっと今頃になって

農協に依存しない産直で

今までやってきた佐藤さんご夫妻の凄さが

分かるようになりました。

 

よくご主人には

当時のんびり?設計業をやっていた私と主人に

「もっと営業しろっ!」

って

喝を入れられたような記憶があります

 

大きな組織や団体に依存せずに

自らの信念を貫いて仕事を獲得していくには

「営業力」は欠かせません。

佐藤さんご夫妻からは

そんな人柄の力と信念と営業力を

教えてもらっていたのかもしれません。

 

そうそう最近のことですが、

別件のお施主さんから

「茂木さん、やり手だねぇ~(笑)」

って言われたことがありました

そ、そ、そうですか?!

 

でも、それくらいでないと

自営業は続かないという事で

私も佐藤さんご夫妻みたいに

頑張りまーす!

 

のうぎょうみんしゅく一風

http://www.ippuu-apple.com/index.html

 

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2011.10.18 農家民宿へ

http://blog.goo.ne.jp/saifuusai/d/20111018

 

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お知らせ~のうぎょうみんしゅく一風~

2012年03月06日 | 現場9~山ノ内町 農家民宿 

  

お知らせです♪

 

なーんと

山ノ内町の佐藤さん~のうぎょうみんしゅく一風~が

(十数年前に、主屋(古民家再生)と民宿(新築)を設計させてもらいました)

SBC信越放送

3月7日、午後7時~7時54分

SBCスペシャル「春を待つ北信濃 おかあさんの宿でお手伝い」

に登場しま~す! 

 

番組紹介     

Sbntv1_2 

Sbntv2

驚き!

1時間番組です!

紹介とか、そういう番組ではなくて、、、

思いっきり1時間スペシャル番組

 

録画の準備をしておこーっと☆

どんな放送になるんだろうーーー

なんだか

妙にドキドキします。

 

   

ブログでも何度か書きましたが

今年1月、新しい家具をご提案・納品をさせてもらったところです☆

2011.10.18 農家民宿へ

2011.12.10 10年後の家具選び

2012.1.23 家具の納品

  

7日の放送が楽しみです☆

 ※注意 信越地方のみの放送です。

 

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家具の納品

2012年01月23日 | 現場9~山ノ内町 農家民宿 

10年以上前に設計をさせてもらった

のうぎょうみんしゅく一風さんの食堂に

新たにダイニングセットを用意することになりまして、

昨年末頃、いろいろご提案した家具が

ようやく納品されました

ので昨日、組み立てのお手伝いに行ってきました

  

P1190593

屋根には結構な雪が。

 

P1190594

民宿の玄関には素敵な飾りが☆

とても素敵だったので、よくよく間近で見てみましたら

ドライフラワーかと思えば、そうでもなく

造花?のようにも見えるので

女将さんに聞きましたら

ブリザーブドフラワーというものだそうです。

ほほぅ~

 

毎回、お邪魔する度に

素敵な飾り付けをされているので

とても嬉しい気持ちになります♪

 

さて、お楽しみの家具の開封、

そして組み立て開始。

P1190599

うちの旦那さんが組み立てました。

このテーブル、カバ材の無垢テーブルなのですが、

無垢は重い

御主人にも手伝ってもらったり、

息子もお手伝い・・・?

私は家具の脚の裏にフェルトを貼ったり片付けをしたり。

テーブル3台、椅子12脚ありましたので、

結構時間がかかってしまいました。

 

組み立てている途中、

ふと、外を見ると、

主屋でパッチワークを作っている

女将さんの姿が!

なんだか ほっこりしていて

思わず写真をパチリ

P1190610

ん~ 民家と女将さんが

良い感じ。

 

そう言えば、

作業途中で、

民宿のご主人が

「韓国や台湾には、引き戸って無いのか?」

なんて唐突に聞いてきます。

「え? どうしてですか?」と私。

「いや、今、子供(うちの息子)が引き戸を閉めて行ったから。」と御主人。

  

質問の真意が今一つわからなかったので、

良く聞きましたら、

民宿では、韓国や台湾の方を受け入れることがあるそうなのですが、

皆、引き戸を開けっぱなしで、

閉めることをしないそうなのです。

 

あぁっ!!!

 

そういえば、

日本の建物は、歴史的には、

少なからず韓国や中国の影響があったのですが、

引き戸は、そうそう!

日本の独自のものだったと

忘れかけていた日本建築史を

思い出す始末。。。

(いけない、いけない

 

引き戸を開けて閉める

なんてことは

作法という程でもない

当たり前の行動だと思ってしまいますが、

  

(私達は、引戸ばかりの設計が多いですし、

住まいも古い民家だし、

引き戸について大して気にもしなかったのですが)

  

そう言えば!

引き戸を閉めない人、

日本人にもいます!

きっと、そうだ!引き戸の無い家に暮らしているんだわ!

と、

なんだか、馬鹿みたいですけども、

確信してしまいました。

  

人の行動、行為と建築って

深い関わりが、そうです!あるのです。

 

だからこそ、

日本人としての作法を身につけようと思っても、

建物がそのような作りでなくなってしまえば

身につきようもありません。

そのうち、

敷居を踏むなっ

なんて言葉も無くなってしまうかもしれません。

現に、最近の現代住宅に敷居が無くなりつつありますし。

   

ちょっと話が逸れてしまいましたけども、

御主人の ふとした発言に

はっ としてしまいました。

  

そうこうしているうちに

すっかり日も暮れ、夜になってしまいましたが

組み立ても終わり、

さてっ 配置をどうするか。

女将さんと御主人と、我々で

皆で悩みました。

  

P1190631

 

問題はTVの位置。

10年以上も前に設計したとはいえ、

お恥ずかしいことに、

TVの配線を、

実は2か所設けていたことを

すっかり忘れていた私。。。

あえなくTVの位置の問題は解決しました。

P1190644

  

    

P1190636_2

  

女将さんが、お店できそうね、

なんて言ってましたから

もしかすると、本当に何かやり始めるかもしれません☆

  

 

さて、夜も遅くなってしまって

この新しいテーブルで

夕食を御馳走になってしまいました

P1190653

いやいや、ホント恐縮です

しかも まで!

(えへ。お酒担当のワタシです☆) 

 

真冬のこの時期に

出して下さったお料理が

なんと、山菜の煮物。

わらびに、筍。

冷凍保存してあったのだそう。

へぇ~ わらびって冷凍保存しても大丈夫なんだ。

そして、これが、実にうまーい!

季節ではないのに、

なんだか、妙に美味しく感じました♪

 

昨日はみんしゅく一風さんにお邪魔して、

しみじみと

日本の暮らしが、やっぱり私は好きなのだと

引き戸の話もそうですが

暮らしの中に、

古代日本から各時代を経て受け継がれている何かが

身近に感じられる暮らしが

なんだか、胸の底がふわっとするくらい

私にとっては

ロマンなのかもしれません。

  

我が家の火鉢生活から、枕草子の時代を

引き戸生活から、寝殿造や書院造、

床の間から、茶の湯など

考えるだけで、楽しい。

  

スミマセン!ついつい、

歴史を共有しているような妄想?に陥ってしまいました。

今日はここまでにしておきます

  

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10年後の家具選び

2011年12月10日 | 現場9~山ノ内町 農家民宿 

十数年前に設計をさせてもらった民宿。

竣工してから10年が経ちましたが

この度、家具を新調することになりまして、

先々週くらいにご提案をしました。

  

(何年経っても、こうして設計させてもらった建物に

携われるということは、とても嬉しいことです。)

  

Photo

こちらのお部屋↑に新しい家具を入れます。

  

10年間、民宿を経営されてきて

今までは、お手持ちの座卓を使用されていましたが、

今回、椅子式にしたい 

ということで

ご提案することに。

 

家具は使用頻度により、結構、痛みますから

(店舗ならなおさらです)

出来れば、無垢材の家具をオススメしたいと思いまして

P1180492

(無垢材や張り物のテーブル板の見本)

   

ご予算と用途に見合い、

且つ

お部屋の雰囲気に合う家具を

いろいろと探しました。

   

当初の設計図では

3台のダイニングテーブルセットの配置を

予定して、図面を描いておいたのですが、

実際には、お施主さんお手持ちの家具

6人用座卓2台で

やりくりされていました。

  

この10年間、経営されてきて、

食事の出し方など、

困っていたことがあったようでしたので、

その内容を伺いながら打合せしまして、

結果、

設計当初、予定していた通りの

テーブル台数及び配置になりました

   

設計図は、

設計図を通して

「予測できること」が

一番の目的だと思っています。

  

部材部材の納まりであったり、

工事金額であったり、

暮らしであったり、使い勝手であったり、

その他、いろいろありますが、

 

そのために

「正確な」設計図を描く。

そうすれば、ある程度、正確に予測できる。

だからこそ、

建築主であるお施主さんの

建設事業(つまり家づくり)と

暮らし(ご商売も含め)が実現するのだと。

 

これが基本じゃないかなと、

日々思っています。

 

話が少しそれてしまいました。

スミマセン

  

話戻りましてっ

 

家具のメーカーさん、

数社にお見積もりを出して頂きまして、

P1180740

何案か家具プランをご提案しました。 

(お見積もりにご協力して下さった各メーカーさん

有難うございました。)

 

結果、

落ち着くところに落ち着いたといいますか、

北海道民芸家具 のカバ材のテーブルに決まり、

椅子は業務用の家具メーカーのものに。

来年には納品されるそうですので、

またその頃に伺おうと思っています♪

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農家民宿へ

2011年10月18日 | 現場9~山ノ内町 農家民宿 

「巨峰が今年は豊作でたくさんあるから採りにおいで~」

と、

かれこれ、10年も前に設計をさせてもらった、

山ノ内町の農家民宿「一風」の御主人から

お誘い(?)の電話が かかってきました。

 

おぉっ 巨峰~☆

ということで、

16日の日曜日、久々に山ノ内町まで行ってきました

P1170682

菅平高原の紅葉を眺めながらドライブ

 

実は、 

巨峰を採りに、というよりは、

「家具のことで相談があるので来てくれ」

との事で、

建物のメンテナンスの件でしたら、

いつもは主人だけ呼ばれるところなのですが

今回は、

奥さん(ワタシ)も来るように!

とのこと。

巨峰に釣られて、はーい

と息子を連れて行って参りました。  

(注) 食べ物で釣られなくても、ちゃんと伺いますので、皆様、ご安心を☆

  

 P1170701

こちらが、農業民宿「一風」

ここ3年くらい、顔を出していなかったので

なんとなく久しぶりな感じ。

10年前の竣工時と、あまり変わっていません。

それもそのはずで、

ちゃんとメンテナンスをしておられます。

P1170706

設計当初の頃からいるゲンタくん

あー まだ元気だわ~

と思ったら、今は白内障で目が良く見えないのだとか。

もう15歳くらいなのだそう。

打ち合わせの間、

息子はゲンタくんと遊んでいました。

 

P1170705

こちらは住まいの主屋(古民家)の裏側。 

御主人には

薪ストーブの煙突のメンテナンスも頼むわっ

と言われましたので

業者さんの手配をお手伝いしたりもします。

 

P1170691

主屋の玄関土間。

あぁっ

素敵なパッチワーク発見!

後で聞けば

女将さんが冬の間に製作したものだそう。

住まいに合わせて

いろいろ手作りされているのを見ると

とても嬉しい気持ちになります。

P1170694

竣工当時と、全く変わっていません。

綺麗に使ってもらっていることが

何よりも嬉しいことでもあります。

  

私達は、主屋の古民家再生と、

農家民宿の新築工事、

両方の設計をさせて頂きました。

全部で何年間、こちらのお施主さんにはお世話になったことか。

なーんて、思い出にふけってみたりします

    

民宿の内部の白壁。

P1170723

秋明菊が飾られています。

  

主屋(古民家)に対比するように洋館の雰囲気にした民宿。

しっくい「もどき」の仕上げにしてあるのですが、

10年間も民宿を経営されているのに

壁も天井も綺麗ですね!

と、褒め言葉を言ったつもりが

「客が少ないとでも言うんだろ~(笑)」

なんて、意地悪く突っ込まれたり(笑)。

   

P1170720

こちら民宿の自家製リンゴジュースと万能たれ。

万能たれは以前に頂いたことがありますが

りんごの甘みを上手く活かしたタレで

美味しかったです☆

  

P1170697

採りたてのリンゴ。

こちらのりんごは、

ジョナゴールドという品種なのだそうです。

  

久しぶりにお伺いしたので、

家の周りや、

建物の中など、

あちこち様子を見させてもらいました。

 

さて、肝心の家具については

どのくらいのサイズの家具を

いくつ必要か等の打ち合わせをし、

だいたいのご予算を伺い、

改めてご提案することにしました。

  

家具の打ち合わせもそこそこに、

夕食を一緒に

と、いうことになりまして、

御主人が牛丼(?!)を作り始め、

女将さんがタジン鍋料理など

いろいろ作って下さいました。

  

「今日は車だよねぇ」

と女将さんがおっしゃるので

すぐ ピーンと来るワタシ。

「あ、うちはお酒係は、ワタシですから

と言いましたら

女将さんったら

「じゃあ、飲もう!飲もう!」

て、ことになりまして、

うふ☆

10年前のことなど、皆で懐かしみながら

またまた昔のように(?!)

一杯いただきました

(御馳走さまでした☆)

  

実は、こちら民宿の御主人と女将さんを

モデルとしたマンガがある

とのことで、(びっくり!)

見せてもらいました!

P1170712

もう今は売ってないそうです。

  

P1170713

古民家の主屋も、リアルに描かれてました!

  

P1170714

囲炉裏の周りも忠実に描かれています。

  

P1170718

薪ストーブの間も。

そして、いつも設計で採用している

レトロなガラスシェードもちゃんと描かれてるっ!

キャー

(すみません、つい建物の描写ばかりに目がいってしまって) 

   

ここのところ、

10年という節目を感じる出来事が続きますが、

この民宿では、

当時、設計上で初めて試みた部分がいくつかあります。

  

 一つは、「メーターモジュール」

 もう一つは、「大壁」

 (大壁はごくごく一般的ですが、私達はほとんど真壁で設計をしています)

 そして、「集成材を構造材に使った金物工法」

  

この内容で設計をしたのは、後にも先にもこの民宿だけでした。

こちらの建物を施工して下さった工務店が

金物工法を推し進めていたので、

私達も採用してみたのです。

がその後、その工務店が倒産したりしまして、

結局、この工法はそう長くは続かず、

私達も自然と金物を使った工法の採用は

止めてしまいました。

    

真新しいものや、

その時代時代で、はやされることものに

興味を抱くこともありますが、

建築で大事なのは

「続くこと」

だと思っています。

特許をとった金物を使わないといけないとか、

(構造計算上)

後で、建物を改変や修理をする時期が来た時、

その部品が手に入らない場合、どうするのだ?

となります。

   

なにしろ、建物は人間よりも寿命が長いかもしれないのですから

一時的な商品を使ったり、気分や流行りで建ててはいけない

と思ってます。

入手しやすい材料で、代替が効くもので作らないと。

    

それ以来、

他方との差別化を図ったような独占的な工法や材料よりも、

より一般化された汎用の工法(技術)や材料が

やっぱりいいのだ、ということになりました。

   

そういう事を、知ってか知らずか

いえ、直感でわかるのでしょう。

この新築した民宿の建物のことを

御主人は、当初より

「もどきの家」 と言います 

全くその通りで、

主屋の古民家は 本物 で、

新築の家は、もどき と映るのです。

   

本物ってなに

って話にもなるのですが、

無垢材を使えば本物の家 みたいな

ことは私は言いたくないです。

合板を使う使わない、

とか、

自然素材を使っているから

とか、

金物を使っていないから

などというだけで、

それが 本物の家づくり

と言えるのだろうか。

それは単に材料に言及しているに過ぎないのでは?

(自問自答・・・ぶつぶつ)

  

私達が設計をするうえで

当初から心がけていることは

「不自然にならないこと」。

これはずっと変わっていません。

でも、これも突き詰めていくと

自分で説明の出来ない事も

多々ありまして、

実務と並行しながら

勉強し続けていくのだろうと

思います。

       

さてさて、ちょっと話が小難しくなってしまいました。

スミマセン。

  

民宿の御主人、

「この建物(民宿)は もどき だからな~(笑)」

「でも、塗装したら良くなったよな~」

「集成材ってわかんないしよー」

なーんて、

夕食で一杯やりながら、

また、同じことを言われちゃいました

   

笑えないような笑える話です。

  

そうそう!

こちら民宿の女将さんが

なーんとっ

農林漁家民宿お母さん100選に選ばれておりました!!!

こちら↓

http://www.kouryu.or.jp/okasan100/intro/detail/jdr02800000c92se.html

 

すごーい、女将さん、頑張ってます☆

いつまでも、やりたいことにブレがなくて

そんな姿が素敵だなと、

本当に思います!

  

御主人、女将さん双方から

「海野宿の家は、出来たの~?」

と聞かれまして

あは、あは、あは

まだです。。。

と答えながら

私達もブレずに、頑張ってます☆

  

 

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