今年もまた確定申告シーズンですが
先週から作業を始め、ようやく一段落しました
やれやれ。
さて、先月1月には何組かの古民家再生のお問い合わせがありました。
古民家付き土地を購入しようと検討されている方でした
古民家物件の取得を考えてる方にとって
検討物件の状況・状態の良し悪しが分からない
古民家を直すとすればどのくらいの費用がかかるものなのか
耐震性などはどうなのか
住宅ローンの審査は通るのか
など、古民家取得には不安材料、不確定要素が多いものです。
そのため、不動産購入前に古民家再生についてお話を伺いたい、というお問い合わせが実は少なくありません。
私共は建築関係団体には全く所属せずに建築活動しておりまして、
団体に所属しない個人が社会に対して建築で貢献できる事といえば、せいぜい建築相談を無料でやるくらいと思い、
栖風采のHPより建築相談も承っているのですが、
実際、私共へお問い合わせ下さる建築相談と言いましても、栖風采の設計の殆どが古民家絡みなので、ほぼ、古民家再生相談窓口みたいになってマス
ちなみに、広く一般向け建築相談窓口としましては
長野県ですと長野県建築相談連絡会
などがありますので、建築関係でお悩みや困り事がある場合はそちらをご利用下さいね。
あと、私共が海野宿で暮らしている手前、海野宿で新たにご商売したい方(移住も含め)からも時々、私共にお問合わせが来る状況でもあります。
ならばもうこの際、海野宿 伝統的建造物 利用活用建築相談窓口なんてものを非公式でやってしまう
なーんて 冗談ぽく書きましたけども、しかしその必要性を正直感じてはいます。
なぜなら、最近特に気になっているのは、重伝建地区の制度や取り決め等
(海野宿の場合:東御市伝統的建造物群保存地区保存条例、海野宿保存憲章、歴史かおるまち海野宿景観形成住民協定)
を当事者・関係者それぞれが知らない、或いは知らされてないまま、条例・憲章・協定に違反してしまってる「コト」が最近目に付くようになってきたからです。
あと、つい最近、こんな残念なニュースがありましたね。
同じ長野県の重伝建地区稲荷山での解体騒ぎです・・・
稲荷山はH26年12月10日に重伝建地区に選定されたばかり。
この記事を読みますと、
元々の所有者さんが東京という事ですから(地元に居ない方)、
恐らく空き家になっていて、伝建地区に選定を受ける前から売却を望んでいたのではないのかな、と私は推測するのですが、
調べてみると、この解体されている建物は伝建地区内であっても保存指定されてなかったようなので、
きっと最初から建造物の保存に対しては協力的では無かったのかなと察するわけです。
保存条例には財産権まで制約をつけるものではありませんから、
売買や賃貸にはむしろ地域として理解を示してあげつつ、問題となるのはその先です。
所有者の意向や情報を一早く地元で共有できるような仕組みや流れを作っておく必要があります。
住民・所有者に定期的に意向をアンケートするとか、
日頃から行政と地元とコミュニケーションの取りやすい関係性を築くようにするとか、
また、行政内でも各部署との連携も大事。
建築指導課・住宅課・建設課、商工観光課、地域づくり課で扱った伝建地区に関わる案件については、
教育委員会へ繋げてもらうようにする工夫(連絡網みたいなもの)が欲しいところ。
あと地元の商工会との連携も欲しいですね。
移住者、新規事業者、起業者からの最初の相談窓口になりやすいのは商工会でもありますから、
その際にに、関連法令を調べるよう関連部署の案内、或いは専門家に尋ねるよう助言して頂きたいものですし、
伝建地区などに参入したい人には、教育委員会へまず尋ねるようにと言って欲しいのです!
そして教育委員会から、審議会や伝建地区の保存会や関係諸団体へほう・れん・そう。
そういう仕組み、若しくはコミュニケーションがあれば、もう少し違う展開もあったかもしれませんね。
コトが起きてから「知らなかった!知らされてない!」では遅すぎます。。。
ちなみに、このニュースによれば、審議会へ知らされて無かったとのことですが
条例上では審議会へかけずに教育委員会が解体の許可を出すことは手続上、問題はありません。
解体を許可した市教委の判断の是非については、条例第5条(6)に抵触するかどうか、という点が気になりますが、
しかし、一つ気がついたのは
この千曲市の保存条例には、許可を受けることが出来なかった場合の損失の補償条項がありませんね・・・
(東御市の保存条例にはあります)
あと、このニュースを見て、私個人的には、この場合一番問題なのは、不動産屋だと思ってます。
売却の仲介代理人の不動産屋さんはどこまでこの保存地区の条例等を知っていたのか。
保存地区に相応しい買い手を見つける事ができればこんな解体騒ぎにはならなかったのでは?とも思います。
建設業者が新しい所有者となったようですが、この伝建地区内で、いくら更地にして買えたとしても、自由に好きな建築は建てられない事は知っているのでしょうかね?。
そして、これだけ批判を受けた教育委員会は、今後この土地に計画されるだろう建造物に対して、
しっかりと千曲市伝統的建造物群保存地区保存条例の許可基準(伝統的建造物以外の建築物等の新築、増築若しくは改築又は修繕、模様替え若しくは色彩の変更でその外観を変更することとなるものについては、それらの行為後の当該建築物等の位置、規模、形態、意匠又は色彩が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。)を守ったものに許可をするようして頂きたいものです!
こんなゴタゴタを目にするたびに思うのは
法的なものを含めルールの周知も大事なのですが、それ以前に、どこの誰に何をまず相談すれば良いのか、
そういうアドバイスを当事者に対して各所で適切に行われてない事が問題なのでは、と思ってしまいます。
そして最近、特に気になるのは、
空き家活用促進・移住促進の流れから、何だか面白そうだと安易に安価に、古民家に手を出す方が増えてきて、
ルール違反、延いては違法性すらあるような、そして、安全性、健全性が担保されないようなグレーな改修(DIYも含む)が
平然と行われている実態が見受けられます。
それに対して、何とかしないといけないという危機感があります。
また、そういう問題アリな建築行動こそ、ブログやSNSで拡散され、もてはやされる傾向にあり、
ますますグレーな事例が助長されていく・・・
そして、そういう案件には当事者(建築主・所有者・利用者)以外に
建築関係者(各業者、職人さん等)が部分的に関わっていたりもするのですが、
彼らはそもそも受身の立場の施工技術者ですから、小難しい規制には疎い場合があり、
依頼人当事者の言いなりのまま、問題が無いかの如くコトが進められてしまいます。
だいたい当事者と建築関係者は利害関係にあるので、
立ちはだかる法規制や制約には、端から調べようともしませんし、
知ってても守る意識が両者共が低ければ目をつぶろうとしがちです。
行政側も当事者から相談を受けていても、縦割り行政では各部署の範囲内でしか助言しなかったりする訳です。
古民家を所有すれば、権利として自由に使っていいのですが、
古民家が多く残っている地域では、景観保護、歴史や文化の保護の観点から、法規制がかかっている場合もありますし(伝建地区は特に)
所有者だからと言って、そもそも建造物に対して完全な自由を有している訳ではありません。
また、法規制を超えたところで、古い建造物には建物の老朽化に対して修理を施すなど対処しながら維持していかなければなりませんし、
当然、防火には気をつけなければなりません。
所有者の安全性に対する意識は、なければならないものですが、
安普請で古民家をリノベ、DIYを楽しむ人達の中には、その意識が希薄な方もいて危惧しているところです。
(安全が担保される部分、仕上げ等についてはDIYされる事に問題はありません)
自己責任だからいいだろう、と言いながら、自分で構造部分を弄ったり、火の気の出る物を建造物に導入したりするのも
建築物に対する社会的責任の認識の甘い行動だと思います。
なので、
当事者が何か「コト」を始めようとした時に、最初の第一歩、問い合わせる先を間違えると(ネット上の経験談等も含む)
必要な助言や情報を得られないどころか、
誤った方向へ進む場合もあり、
当事者(移住者や起業者も含め)のその後を大きく左右する事態にもなりかねません。
早い段階で適切な助言指導を受け、当事者(建築主・所有者・利用者・移住者・起業者など)として建築物の社会的責任を
きちんと認識してもらう機会を設ける必要があると思います。
ので、
私共個人の出来る範囲で、身近なところから相談に乗る事が出来れば、その方が古民家の存続のためにもいいのでは!と思い、
ならばこの際、遠慮なく何でも聞いて下さい というスタンスで私共はやっております
そのようなわけで、
時々栖風采に寄せられる問い合わせには、仕事になるか否かは別として、出来るだけ相談に乗るように努めております
(ただ、私には時間的な余裕はありませんので、相談回数も1回まで、メールで回答可能なものは数回程度までメールで対応させてもらってます。また、古民家の現況を見てほしいという御相談の場合は、設計依頼前提の場合はサービスでやってますが、そうではないお問合せのみの場合は、基本的に有償(交通費と時間給程度)にさせてもらってます。*例外もありますが^^;;)
ただし、この通り零細事務所な個人自営業ですので、サービス業務として取れる時間には限りがあります。
(基本的にその時の仕事進捗具合に左右されます)
沢山のお客様をお相手することは無理ですので、せいぜい月に1~2組ぐらいまでしか対応は出来ません。
そしてお客様のご都合に出来るだけ合わせるよう、週末休日を使って対応をしているのですが、
この2月は日数は少ないし、確定申告と、更に2/24日から始まる海野宿ひな祭りの準備もあり
なかなか思うようにスケジュールが空きません
それでも今月は建国記念日前後の連休を使って、一組だけ面会いたしました。
幼児連れの若い御家族です
久しぶりに幼児がうちに来るー!と私のテンションも上がります
普通、お客様や営業マンとの打ち合わせは、主屋の仮事務所で済ませていたのですが、
流石に2歳近いお子さんをこの仮事務所にお通しするのは忍びなく
(写真がちょっと古いですが、今もこんな感じで散らかってます・・・)
こんな狭苦しい雑然とした所で、とても幼児が大人しくしていられるような空間じゃないし、
危ないものも沢山あるし、
床は汚いし、
イタズラされると困るものも沢山あるので、
久々に自宅で接客する事にしました
そんな訳でー...
建国記念日前後の連休を使って自宅をまず大掃除
あと、9日からちょうど平昌オリンピックも始まりましたし
オリンピックを見ながら片付け
(工具や釘などが普通にそこら辺に転がってるので幼児には危ないのだ)
確定申告を控えていたので、合わせて書類関係の整理もしたり
そして、幼児の手が触れそうな床から1mまでの範囲を拭き掃除。
あと、息子が小さい頃に遊んだおもちゃも押入れから出す。
ただ、2歳頃ってどんな遊びをしてたか、絵本はどんなの好きだったか、
すっかり忘れてしまって、息子の2歳頃の写真を見ながら思い出す
懐かしいおもちゃ♪
次は食べ物。
2歳頃って、何が飲めたっけ?おやつは何を食べれたっけ?
そんな事を考えながら、お客様にお出しする茶菓子を考える
たかだかお問い合わせのお客様にそこまでする?って言われそうですけども、
幼児を連れて来るお客様というのは、まず、奥様もお話を聞きたい、知りたい、話したい訳なんです。
でも奥様はお母さんとして幼児の動きに目を離せない、泣いたらあやす、おむつの心配と、忙しいもの。
旦那様ももちろん子守りをしますけど、夫婦、交代交代で忙しないことになります。
なので、子守りアイテムとして、おもちゃやおやつは打ち合わせには必須だったりします。
そしてこれらアイテムに飽きて子供がもう限界~!っとなった時に、だいたいお話終了、って感じになりますね
(それでも何とか3時間くらいはお話出来ましたョ)
それよりも、私としましては久しぶりの2歳児が超絶かわいくて
もう孫を持ったおばあちゃん気分♪
私の方が、お話より子供から目が離せなくなっちゃうくらい(笑)
で、これは幼児用お菓子なんですが、
実は何を隠そう只今ダイエット強化月間なワタクシ
おやつはなるべく食べないようにしています・・・
でも、確定申告なんかやってると、つい口に何か入れたくなるもので
よく見ると、このお子様用おせんべい、低カロリーじゃないですか
2枚で23kcalだなんて!!!
この際、ダイエット中の私のおやつはこれでいいかも~♫
(本当に!)
さて、接客を終えた後は、ひたすら確定申告の作業してました。
黙々と領収書など整理してましたら、
そんな時にこれまた美味しそうな物を頂いてしまいました!
お施主さんから沖縄のお土産
これがまた、私の好きそうな感じのお菓子・・・
ひょいと裏の表示をみて愕然
カロリーが、た、高すぎる
1個200kcal・・・
小分けにしてチビチビ頂く事にしました
(息子と旦那さんは一度でペロッと食べてしまいましたが、私だけは4回に分けて頂きました!)
実は、このお土産を下さったお施主さんから凍結の連絡がありまして、沖縄から帰ってきたところでの凍結事故発覚だったそうです・・・
そんな訳で取り急ぎ現場へ駆けつけ、凍結箇所を見つけまして今後の対処?を考え中デス
さて、そんなことでここ2週間ばかりはバタバタしてましたけども、何とか確定申告作業は終え、
ちょうど旧正月(2/16~)でもありますし、それを口実に一人晩酌(笑)
お裾わけに頂いたお酒
一人一升瓶抱えて呑んでました(笑)
さて、いよいよ海野宿ひな祭りが今週土曜日2/24から始まりますので
これから私は雛飾りの準備に入ります
(ひな祭りについては追ってまたお知らせしまーす!)
そんな事で、先週から全く仕事が出来ない状況に陥ってますが、仕方ありません。。。
雛飾りやらねば~!