週刊 最乗寺だより

小田原のほうではなく、横浜市都筑区にある浄土真宗本願寺派のお寺です。

勝田山 最乗寺
045-941-3541

苦しみの比重

2012-09-01 23:59:48 | ひとりごと

         

この夏、龍くんは何度も風邪をひいて、そのたびにお医者さんにお世話になっていました。

「男の子は弱いから」

龍くんの近況をお話しすると、男の子のお子さんを持つお母さん方は口を揃えてそう言われます。(笑)

ある坊守さんは、宿直で旦那さまがいらっしゃらない深夜に息子さんが喘息の発作を起こして、泣きながら救急病院へと抱きかかえ走ったとお話くださいました。

また、1月ぶりにあったママ友さんは、その間に原因不明の腹痛で転げ回って泣く息子と救急入院し、狭いベッドで丸まって添い寝をし続けていたという話を、世間話のように聞かせてくれました。

皆さんの凄まじい体験談を伺うと、風邪くらい大したことないとも思ってきます。
でも、病気とは無縁の健康優良児さんの男の子のお話を聞くと、咳で苦しむ龍くんを見て可哀想になるものです。

きっと、苦しみとは誰かと引き比べて、その大きさを測るものではないのでしょう。
子供が病気になれば、その重さに関わらず心配になるし、辛くなるし、悲しくなるし、苦しくなります。
それはとても自然な感情です。

「うちの子のほうが重病なんだから、風邪くらいでグチグチ言わないで」

そう思うこともあるでしょうし、正直なところ思ったこともあります。
でもその時、逆にそう思っていた方の話を聞かされ、自分の有り様を鏡で見たように思いました。

一人一人、それぞれに抱える苦しみがあります。
ただ、その苦しみをもってして、他の人の苦しみを否定してはならないし、引き比べて苦しみを測ってはならないと、私は自分に戒めています。

さて、写真でお気づきになられた方もいらっしゃるかもしれませんが、龍くんは眼鏡男子になりました。(笑)
乱視があるようで、視力矯正のための眼鏡です。

コナン君みたいで、とっても似合っていると評判です。(笑)