メリシャカライブの会場に、はんこ職人さんのブースがありました。
私は隣の物品販売のブースで売り子をしていたので、職人さんの手元がよく見えて、ずっと感心しっぱなしでした。
これは「消しゴムはんこ」と言って、下書きをした消しゴムをカッターや彫刻刀を使って、オリジナルの判子を彫って仕上げます。
最近は文房具屋さんで制作キットも売っていて、カルチャーセンターでは教室が開講しているようです。
さて、こちらの職人さん、実は新潟のお寺のお坊さん。
本人曰く、「よくお坊さん向きの手じゃないと言われる」と評されるほど、手先の器用な方でした。
というわけで、さっそく私もお願いして、はんこを作っていただきました。
現在、年賀状にぺったんぺったんしています。
こういうはんこだと、押すのも楽しいです♪
昨日は西本願寺の聞法会館にて、『メリシャカライブ2012』が開催されました。
メリシャカライブとは、若手僧侶が運営している「メリシャカ!」というサイトが、年に一度開催しているライブです。
テーマは仏教と音楽と未来。
今を感じて、未来を閃く。
私も主要メンバーの一人として、日帰りでスタッフ参加してきました。
リハーサルの模様です。
舞台にいるのは、音楽ゲストのASIAN KUNG-FU GNERATIONの後藤正文さんです。
後藤さんは去年の震災後、単身被災地へと入り、避難場所となっていた体育館で歌ったそうです。
若者なら誰もが知っている後藤さんの楽曲。
しかし、体育館にいるのは、おじいさん・おばあさん、親とはぐれた子供だけ。
自分のことなど誰も知らない空間で、いかに自分が名声に頼り胡坐を掻いていたのかを知ったそうです。
後藤さんは心をボキボキに折り尽くしたあと、マイクもなくギターだけで歌ったあのときの曲を、ふと思い出したようにマイクなしで歌ってくれました。
会場には400人の観客と、50名の関係者。
人は必ず死ぬ。
どんなに手に入れようとも、すべてを手放さなくてはならないのに、なぜ人は手に入れることをやめないのか。
パネルディスカッションで、僧侶のゲスト釋徹宗師・松本圭介師、そしてMCの木下名水師に尋ねた後藤さんの言葉が胸に突き刺さったままに聞いた歌は、会場にいたすべての人の心を揺さぶりました。
私の拙い文章では到底お伝えできないほど、素晴らしい時間を過ごしてきました。
本当に有り難いご縁に感謝です。
黄金色の季節は終わってしまいました。
もうすっかり冬の境内です。
イチョウの葉が落ちると、急に空が広く高く感じます。
身を覆う葉がなくなった樹の並ぶ冬の景色は、どことなく寒々しく感じるものです。
けれど、最乗寺の境内に限って言えば、遮られることのない日の光を存分に感じられる素敵な季節です。
のんびり日向ぼっこはいかがですか?
「いかなる局面においても、『自分が絶対に正しい』と思ってはならない」
米長邦雄永世棋聖が著書で記された言葉です。
自分が正しいと思ってなければ、批判も非難も不平も不満も出てこないものだと思います。
もしかしたら米長永世棋聖は、その「正しさ」が持つ危うさを、将棋という静かな闘いの中で体感し、そして荒れ狂う心に言い聞かせ続けていたのではないでしょうか。
私がそんなことを思ったのは、『3月のライオン』というマンガの影響が多大にあります。
写真の最新刊の第8巻には、還暦を越えたタイトルホルダーの棋士が、永世の称号をかけたタイトル戦の最終局に挑む姿が描かれていました。
戦い続けるということは、炎に身を焼かれ続けるということだと老棋士は示します。
米長氏を彷彿とさせる絵の人物が、火だるまになりながらも、老いた身体を力ずくで動かしている様は、読み手の心を大きく揺さぶるものでした。
心より哀悼の意を表します。
そろそろ、皆さまのお手元に冬の寺報が届いた頃だと思います。
今回の表紙は、以前ブログにも載せたことのある七五三法要の写真です。
というわけで、改めてカラーバージョンをどうぞ。
やっぱり、モノクロとは雰囲気が違いますね。
秋の寺報の表紙を飾った天蓋が、七五三という悦ばしい法要により煌びやかな印象を与えてくれています。
この天蓋が入り込む角度での撮影が、私のお気に入りのパターンです。(笑)
次は元日の9時からお勤めする修正会で撮ろうかしら。
でも、第一希望は初参会なので、どなたかお子さんの初参りの法要をなさってみませんか?
お申込みをお待ちしております。