Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 9

2019-08-07 20:51:42 | 古伊万里
古伊万里の世界では、中期~後期にかけて「蛸唐草」や「花唐草」の品が多く登場します
実際、今から20数年前には蛸唐草や花唐草は大変な人気で、今では信じられないような値段で売られていました。
今思えば「唐草バブル」(?)みたいな時代だった訳で、そんな時代に古伊万里に興味を持ち始めたワタシにとって
「蛸唐草」や「花唐草」は高いわりに魅力を感じないタイプの品でした。
その後、蛸唐草は早々にバブルが崩壊し、安く買えるようになりましたが、やはり高かった頃のトラウマから
積極的に購入することはありませんでした。
それでも花唐草なら一枚くらいいいかな?、と思い購入したのが今回の品です。
名付けて「軍配に花唐草文七寸皿」です



なんとも大胆なデザインの品で、類品を見ることが少ないタイプの品だな~と思い購入した品です。
軍配文の竹の部分の濃みはなかなかで、花唐草も盛期のような繊細さはありませんが、まずまずの丁寧さです
恐らくは享保~宝暦といった時代の品と想像されますが、花唐草文の珍品といった風情です。



この品の最大の魅力は大きく白抜きされた軍配文で、中には瑞雲とワラビ文らしきものが描かれていますが
正直なところ、何のこっちゃ判らないものの、白抜きの大胆さに目を奪われるのも事実です。



裏面は一般的な唐草繋ぎではないものの、別に上手ということはありません。
一部分甘手の部分があるようで、少々鈍い音がしますが無傷で伝世した品でもあります。