Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

My Favorite 古伊万里(藍九谷編)

2025-01-12 22:35:23 | 古伊万里
今年最初のブログでウチの既出の古伊万里の中から、お気に入りの色絵の品を少しだけ紹介しましたが
染付編もやらないといけないと思ったものの、染付に関しては数が多いので、とりあえず寛文期あたりの藍九谷に絞ってみました。
古伊万里の分類は感覚的な面も大きいので、もしかすると藍九谷とは言えないものもあるかも知れませんが、あくまでも個人の感覚です。
まずは、ワタシが初めて入手した藍九谷で、柴コレにも収録されている五寸皿です

入手したのは20数年前で、惜しむらくは全面甘手ですが、薄い成形、鋭い高台、そして染付の発色に惹かれたのは確かです
続いてはこれも柴コレに収録されている「菊青海波文小皿」です

藍九谷としては末期の延宝に近い時代の作風が見られ、細かく書き込まれた青海波と桔梗形に白抜きしたあたりに魅力があります
続いては捻り文の元祖のようなデザインの小皿です

この品の最大の魅力は染付の発色にあると言えますが、中央の花(?)の部分は陽刻になっており、大胆なデザインも魅力です
続いての2つの小皿は藍九谷としては妙に余白の多いデザインの品です

平碗のような小さな高台と深めの器形の品で、落款が丸福なので古手の品だと思われますが、大胆な意匠の小皿です
続いても余白の多いデザインの小皿です

比較的大胆なデザインの品が多く見られる藍九谷ですが、この品もあまり見かけないタイプの意匠です
土は白く上質で藍柿に近いですが、染付の発色や絵付けは藍九谷世代のもので、過渡期的な特徴を持っているのかも知れません。
最後の一枚は、藍九谷の時代に見られる折り紙手と言われるデザインの小皿です

五寸サイズの小皿ですが、和風な魅力を持った品でもあります
すべて既出の品なので「今更何を」といった感じではありますが、「好み」という観点で選んだのは初めてなので
あと一回くらいはいいかな?、と考えています。





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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
酒田の人さんへ (遅生)
2025-01-13 08:41:05
今回の染付皿は、すべて植物が配されていますね。
天然物ですから、厳密にいえば、個々の形はすべて異なっています。
それと幾何学デザインを組み合わせた所が、中国物との大きな違いではないでしょうか。もちろん、中国物にも、天然物ー幾何学紋の組み合わせはありますが、日本のこの時代の伊万里の方が、はるかに多様で、洗練されていると思います。
植物を一つだけ配した立ち絵皿も、それらに負けないよう、形、大きさ、配置が工夫され、美的センスの高い品になっているような気がします。
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遅生さんへ (酒田の人)
2025-01-13 17:59:56
すでに何度目かの登場となる品ばかりで、今更という感はありますが
やはりテーマを多少絞ってみると、違った視点で見れるような気もします。
この時代になると中国磁器からの影響を完全に脱し、独自の意匠が発展したんでしょうか
さらに時代が下がると、様式化が進み、この時代のような大胆さは少なくなるように感じます。
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酒田の人さんへ (Dr.K)
2025-01-13 19:29:03
時代を区切って並べ、それを全体的に眺めて見ますと、なんとなく、その時代の全体像のようなものが見えてきますね(^_^)
中国の模倣から始まった伊万里が、十分に和様化し、独立性を確立していった様がよく分かりますね(^-^*)
コレクターは、ただ集めるだけではなく、時々、このような作業をする必要があるのかもしれませんね(^-^*)
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Unknown (ぽぽ)
2025-01-13 20:00:00
酒田さんへ
どれも魅力的ですね!!!
皆様おっしゃるように初期伊万里の李朝風から中国模倣からの日本独自のデザインの発展の様がよく分かりますね(^^)
中でもこの藍九谷あたりのデザインが日本様が爆発的に多様化していく一番面白い頃の様に思います。
酒田さんのブログを拝見してそのあたりが惹かれているんだなあと改めて感じます(^^)
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Dr.kさんへ (酒田の人)
2025-01-13 23:40:42
どんなジャンルの蒐集にしろ、ある程度の数になってくると
入手することで満足して、その後あまり見ることがない、そんな品が増えるように感じます
(ワタシだけでしょうか・・・)
そんな訳で、たまに焦点を絞って取り上げてみようかと思った次第です。
これを膨大な数で江戸期全般に渡って行ったのが柴コレなのかも知れませんね。
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ぽぽさんへ (酒田の人)
2025-01-13 23:45:43
伊万里の歴史的な変遷については研究本も多いですし、何よりも柴コレが網羅しているように思います
ただ、コレクションには間違いなく蒐集した人の「好み」がある訳で
その視点でまとめてみるのはちょっと面白い作業ではあります。
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