Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

二銭銅貨

2023-08-09 20:42:58 | コイン
「二銭銅貨」と聞くと、読書家あるいは推理小説好きの方なら、江戸川乱歩の処女作である小説を思い出すかも知れません
コチラで読めます)
小説の中では裏表の二つに分かれる二銭銅貨が重要な小道具として登場しますが、実際の二銭銅貨は↓のような硬貨です。


二銭銅貨は明治6年~明治17年に発行されており、発行枚数はかなり多いので
明治6年を除くと古銭としての価値はたいしたことありません。
特筆すべきは日本で発行された銅貨の中で最大と言えるそのサイズで
直径31.81mm、重量は14.26gもあります。
単体の画像だと大きさが判りにくいので、現行の500円硬貨、10円硬貨と一緒に並べた画像が↓です。

ちなみに500円硬貨は26.5mmで重量が7g、10円硬貨は直径が23.5mmで重量が4.5gです
乱歩の小説の中に出てくる裏表に分かれる二銭銅貨をどうやって作るかは別問題としても
この大きさ故に小説の重要な小道具に選ばれた可能性は高そうです。
ワタシが初めて二銭銅貨を見たのは小学生の時で、同級生の家で「ウチにこんなのがあるよ」と見せられ、その大きさに驚いた記憶があります。
蛇足ながら、日本において二の単位(二、二十)貨幣が発行されたのは、昭和7年の二十円金貨が最後でだったようです。