業界紙、以下転載/////
増えるトラックの廃業 後継不足や荷主の移転 2014.03.17
「事業を続ける意欲がわかない」
資金繰りの悪化などによる企業倒産のように、世間に知られることもなく、
ひっそりと商売を畳む。長年の付き合いだったある運送事業者にも、そう
した廃業の道を選ぶケースが増えている。機械部品を運んできた経営者は
「中小企業は、まず経営者が豊かでなければならない。そういう意味では、
現在のトラック事業が継続していることが不思議でならない」と話す。
自身の経営する会社も昨年、保有台数の半数以上となる10台のトラック
を減車した。「うちは無借金経営。いつでもやめられるように...常にそ
う考えながらやってきた」という。大手の物流子会社のアンダーで長年、
食品輸送に従事してきた運送会社。社長は数年前から、冗談交じりのよう
に廃業をにおわせる口ぶりで話すことが多かったが本当にやめてしまった。
「自分が勉強しなかったこともあり、息子は大学へ進学させた。結果的に
家業を継がないという形になったが、上場企業で安定した暮らしができる
なら、そのほうがいい」。トラックや車庫地の売却、さらにドライバーの
受け入れ先を探すなど、40年近く続けてきた商売を畳む手続きを終えた時
点で手元には自宅と少しのカネが残った。昨年の後半に廃業した運送事業
者の場合も同様に後継者不在で決断したという。かねて社長は「息子は公
務員と同じような立場でそれなりに立派な仕事をしているようだ。そんな
息子を戻してまで続ける商売じゃない」と息子自慢を交えながら複雑な心
境を話していたが、「トラックは目の敵のように、やられっ放し。工場で
働くのとはわけが違う。ドライバーをロボットのように管理することなど
できるわけがない。いまなら、まだ会社も大きな痛手を負うことはない」
と判断した。・・・
「中小企業は経営者が豊かであることが継続の条件。そうでなければ廃業
すべき」との持論を展開する冒頭の社長によれば、「借金がなければ廃業
できるとか、従業員を路頭に迷わせるようなことはできない...そんなこ
とを口にする社長も多いがそれは経営者の未練でしかない。ドライバーは
どこでも働けるし、明日から自分が社長でなくなるだけの話。結果的に倒
産して自己破産となっても、ズルズルとやるよりはいい」と断じる。
やりすぎとも思える罰則強化など近年とにかくトラック事業はやりにくい。
そうした事情から「借金まみれで倒産したというより、国に(行政処分で)
潰されたというほうが聞こえもいい」と皮肉る声も聞かれる有り様。
需給バランスからいえば近い将来、必ず運賃は上昇傾向に転じると指摘す
る関係者は多いが、「稼ぎたくても労働時間の制約によって働かせてもら
えないとか、トラック事業の特性を踏まえた労務管理が認められない限り
は事業を続ける意欲がわかない」と打ち明ける社長が少なくないのも実情だ。
・・・明日から出張~!頑張ります。(`O´*)
増えるトラックの廃業 後継不足や荷主の移転 2014.03.17
「事業を続ける意欲がわかない」
資金繰りの悪化などによる企業倒産のように、世間に知られることもなく、
ひっそりと商売を畳む。長年の付き合いだったある運送事業者にも、そう
した廃業の道を選ぶケースが増えている。機械部品を運んできた経営者は
「中小企業は、まず経営者が豊かでなければならない。そういう意味では、
現在のトラック事業が継続していることが不思議でならない」と話す。
自身の経営する会社も昨年、保有台数の半数以上となる10台のトラック
を減車した。「うちは無借金経営。いつでもやめられるように...常にそ
う考えながらやってきた」という。大手の物流子会社のアンダーで長年、
食品輸送に従事してきた運送会社。社長は数年前から、冗談交じりのよう
に廃業をにおわせる口ぶりで話すことが多かったが本当にやめてしまった。
「自分が勉強しなかったこともあり、息子は大学へ進学させた。結果的に
家業を継がないという形になったが、上場企業で安定した暮らしができる
なら、そのほうがいい」。トラックや車庫地の売却、さらにドライバーの
受け入れ先を探すなど、40年近く続けてきた商売を畳む手続きを終えた時
点で手元には自宅と少しのカネが残った。昨年の後半に廃業した運送事業
者の場合も同様に後継者不在で決断したという。かねて社長は「息子は公
務員と同じような立場でそれなりに立派な仕事をしているようだ。そんな
息子を戻してまで続ける商売じゃない」と息子自慢を交えながら複雑な心
境を話していたが、「トラックは目の敵のように、やられっ放し。工場で
働くのとはわけが違う。ドライバーをロボットのように管理することなど
できるわけがない。いまなら、まだ会社も大きな痛手を負うことはない」
と判断した。・・・
「中小企業は経営者が豊かであることが継続の条件。そうでなければ廃業
すべき」との持論を展開する冒頭の社長によれば、「借金がなければ廃業
できるとか、従業員を路頭に迷わせるようなことはできない...そんなこ
とを口にする社長も多いがそれは経営者の未練でしかない。ドライバーは
どこでも働けるし、明日から自分が社長でなくなるだけの話。結果的に倒
産して自己破産となっても、ズルズルとやるよりはいい」と断じる。
やりすぎとも思える罰則強化など近年とにかくトラック事業はやりにくい。
そうした事情から「借金まみれで倒産したというより、国に(行政処分で)
潰されたというほうが聞こえもいい」と皮肉る声も聞かれる有り様。
需給バランスからいえば近い将来、必ず運賃は上昇傾向に転じると指摘す
る関係者は多いが、「稼ぎたくても労働時間の制約によって働かせてもら
えないとか、トラック事業の特性を踏まえた労務管理が認められない限り
は事業を続ける意欲がわかない」と打ち明ける社長が少なくないのも実情だ。
・・・明日から出張~!頑張ります。(`O´*)