言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。
<鈴鹿インターネット句会・11月>
「二重」
(加藤当白・青砥たかこ共選)
二重唱あなたとならば溶け合える
(加藤当白選)
あたたかい毛布ときみにくるまれる
(加藤当白選)
私が、いいなあ!と思ったのは
弱点をフォローしあえる二重奏 春日綾乃
声に出しダブルチェックの処方箋 佐藤ちなみ
母と娘の歌うキッチン二重奏 こやまひろこ
ニュートンにちょっと逆らう二重跳び 八木五十八
二重丸あげたい母のラストラン よしひさ
カレンダー思い出せない二重丸 野平光太郎
どん底の下にも底がもうひとつ 石森あやみ
校正の二重チェックもすり抜ける 吉崎柳歩
です。
にほんブログ村
<みはら川柳奉行・通巻222号記念誌上大会>
「二」
(小島蘭幸、北川拓治、濱邉稲佐岳、弘兼秀子、
高橋土筆坊、大森昭恵 共選)
二国間だけでは収まらぬいくさ
(小島蘭幸選)
性別が二つではなくなる未来
(北川拓治選・佳作)
それぞれの選者さんの特選句は
大好きと言われ三十七度二分 藤井智史
(小島蘭幸選)
ふたりして秋の亀裂に落ちてゆく 真島久美子
(北川拓治選)
酒二合とろりと溶ける魂だ 大谷慧水
(濱邉稲佐岳選)
きさらぎの鬼は鰯で追っ払う 大森昭恵
(弘兼秀子選)
勇気ある二言が欲しい政 山本 一
(高橋土筆坊選)
二度とない人生という大舞台 小川道子
(大森昭恵選)
でした。
にほんブログ村
<すずか路>
柿食べて秋の訪れ知る身体
皮剥いた苦労報われ栗ごはん
いつのまに高嶺の花になる秋刀魚
梨ばかりいただき探す梨レシピ
わたくしも稲も豊かに実る秋
<課題句>
「文句」(青砥たかこ選)
話せれば犬も文句を言うだろう
「乾く」(加藤吉一、毎熊伊佐男 共選)
アルコール綿は乾けば役立たぬ(加藤吉一選)
乾くのに時間がかかる柔道着(加藤吉一選)
肌も心も乾かぬうちに保湿剤(毎熊伊佐男選)
<自由吟> (吉崎柳歩選)
熟睡のあとには出せるフルパワー
<誌上互選>
「きっかけ」
酒好きと聞けば途端にうちとける(5点)
きっかけが欲しいほのかな恋ごころ(2点)
にほんブログ村
<川柳展望ネット句会・11月>
「切る・切れる」 (互選)
スイッチを切れば聞こえる夜の音(6票)
にんげんが木を切るたびに絞まる首(1票)
5票以上が入選で、なんとか1句入選でした。
ひさしぶり^^
私としては、1票だけいただいた句のほうが力作?だったのですが;
私が選ばせていただいたのは、以下の句です。
試し切りするには適さない豆腐 吉崎柳歩(20票)
年賀状やめると切れてしまう縁 三村 舞(14票)
缶切りの出番なくしたプルトップ 武井わこう(13票)
切り方で違った味になる野菜 甲斐良一(7票)
花を切る花の了解得ないまま 戴けいこ(6票)
糸切って自由な空を知った凧 原 洋一(6票)
スイッチを切って自分を取り戻す 真田義子 (3票)
にほんブログ村
<推せん句> 8月号近詠より・鈴木順子
かんざしが似合う浴衣のまとめ髪
<8月号(7月句会吟)作品から推薦句>
ディズニーの世界で今日は姫になる
(波多野律子 推薦)
<近詠>
金木犀まだかと鼻でさがす秋
いちにちで急に季節を変える風
伝統と新風コラボする歌舞伎
単衣から袷に替える風の冷え
<課題句>
「伸びる」(池谷英子選)
背伸びしたむかしを思うハイヒール
「どきどき」(波多野律子選)
どきどきが伝わらぬようディスタンス
「善人」(鈴木順子選)
争いは起こる善人どうしでも
<各・地・句・報> 前中知栄抄
難病を軽い口調で告知され
にほんブログ村
<前月号推選句>
味わいが毎日変わる同じ酒
(高嶺抄・石川柳寿選)
<せんりゅう広場 富岳抄>
「来年の手帳」
毎年の手帳選びにマイブーム
無理のない予定手帳はコンパクト
忘れ得ぬひとの命日誕生日
年ごとに軽い手帳にシフトする
<9月句会>
「ダム」(増田信一選)
天災は防げぬダムも原発も
ダムの底いつか渡った橋がある
「水」(山本勝治選)
いのち育むいのちを枯らすおなじ水
「トンボ」(佐野由利子選)
涼しげに浴衣の帯のとんぼ玉
「自由吟」(互選)
終わらない残暑に揺れる秋の花(3票)
にほんブログ村