言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。
<近詠>
十月になっても真夏日が続く
いちねんの大半耐えている暑さ
季節はずれの猛暑があたりまえになる
老夫婦と老犬夏を生き延びる
<10月句会・課題句>
「カーブ」(山口タカシ選)
複雑な曲線えがく恋もよう
「踊る」(波多野律子選)
コスモスが踊りはじめた秋の風
「侍」(寺部水川選)
侍の苦悩墓まで持ってゆく
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10月号の記事をうっかり失念しておりました;;
遅ればせながら。。。
<推せん句> 8月号近詠より・鈴木順子
今のうち会わねばならぬ人ばかり
<近詠>
冷感グッズも日傘も追いつかぬ暑さ
ひと山を越えた暑さに息をつく
老犬も酷暑の夏を乗り越える
台風に翻弄されて終わる夏
<9月句会・課題句>
「洗う」(池谷英子選)
丸洗いしたい見えない核汚染
ていねいに洗った皿に今日を盛る
「これから」(佐藤恭子選)
これからの私に似合う紅さがす
「涙」(寺部水川選)
涙さえこぼせぬかなしみの深さ
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<6月句会吟から推薦句>
懐かしく話せる日までうんと泣く
(田口勝義推薦)
<近詠>
エアコンの助けも借りて生き延びる
植物の暑さに負けぬ底力
夏酒をキンと冷やして注ぐグラス
ばた足で必死にもがき泳ぐ日々
<8月句会・課題句>
「意外」(佐藤恭子選)
逆境で母の意外なたくましさ
こぼれ種意外な花が咲きました
「叶う」(青嶋由紀美選)
粘りぬきついに叶ったプロポーズ
叶う日までの汗をいとわぬ金メダル
「守る」(鈴木順子選)
死守したいボディーラインがくずれだす
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<好句往来> 6月号から・たむらあきこ
お手本は笑顔で生きる高齢者
<5月句会吟から推薦句>
間の抜けたくしゃみが静寂を破る
(小松くみ子推薦)
<近詠>
沖縄へ飛ぶ手荷物は悔いばかり
着陸をしたのに浮いたままの足
きっとまた会えると信じひろう骨
今のうち会わねばならぬ人ばかり
<7月句会・課題句>
「嘘」(佐藤恭子選)
笑わせるために優しい嘘をつく
「プロ」(小松くみ子選)
動揺は見せず仕事をこなすプロ
「懐かしい」(寺部水川選)
懐かしく話せる日までうんと泣く
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<近詠>
咲く花にいつも季節を教えられ
歳時記を書き変えながら四季に住む
弾まない気持ちのままで終わる春
愛犬の時の進みが速すぎる
<6月句会・課題句>
「位」(彦坂石転選)
世の隅を照らしつづけた無位無冠
「明日」(戸沢ほたる選)
あした散る花の隣にあるつぼみ
「無事」(須﨑東山選)
老犬の無事に毎日安堵する
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<好句往来> 4月号から・たむらあきこ
まいにちを笑顔で満たす歩きかた
<4月号(3月句会吟)から推薦句>
甘えかた少し覚えて老い支度
(須﨑東山 推薦)
<近詠>
春なのに夏日冬日が入り乱れ
なつかしい我が家に咲いていた紫蘭
二万歩のごほうびに買うクレマチス
お手本は笑顔で生きる高齢者
<5月句会・課題句>
「破る」(波多野律子選)
間の抜けたくしゃみが静寂を破る
「絆」(池谷英子選)
選外でした;
「サポート」(鈴木順子選)
サポートを受けつつ独り居の百寿
<各・地・句・報> 松本柾子抄
やわらかい言葉で拒絶する手紙
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<推せん句> 3月号近詠より 鈴木順子
悔いひとつ減らす会いたいひとに会う
<3月号(2月句会吟)から推薦句>
<各・地・句・報> 松本柾子抄
お値段が手ごろでしかもうまい酒
(寺部水川 推薦)
<近詠>
お花見はまだおあずけの寒戻り
やる気出るまでの時間がかかりすぎ
愛犬のためならエンヤコラの日々
引きこもる日にもありますお楽しみ
<4月句会・課題句>
「咲く」(尾方静子選)
選外でした;
「空気」(山口タカシ選)
母のいる家の空気はぬくかった
「ふらふら」(寺部水川選)
揺れ出した恋がふらふら定まらぬ
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<好句往来> 2月号より 冨田末男
老犬もカートに乗せて初詣
<近詠>
啓蟄がまた来てひとつ齢をとる
読書して目が疲れたらひと歩き
まいにちを笑顔で満たす歩きかた
お楽しみいっぱい春が咲き初める
<3月句会・課題句>
「光」(彦坂石転選)
家中を笑顔で母は光らせる
「ソフト」(青嶋由紀美選)
電話口ソフトな声で誘う詐欺
物腰はソフトで芯は揺るぎない
やわらかい言葉で拒絶する手紙
「甘える」(須﨑東山選)
甘えかた少し覚えて老い支度
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<推せん句> 1月号近詠より 鈴木順子
踏みしめて生きるはかなく過ぎる日々
<近詠>
今年こそお会いしましょう春暦
日が長くなるとそわそわしだす靴
いちねんの早さにあせるカレンダー
悔いひとつ減らす会いたいひとに会う
<2月句会・課題句>
「冴える」(小松くみ子選)
無心で弾くピアノの音が冴えてくる
「しかも」(戸沢ほたる選)
お値段が手ごろでしかもうまい酒
「途中」(鈴木順子選)
途中下車しながら出会う旅の花
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<近詠>
蕎麦すすりうさぎ見送る年の暮れ
かろやかにまたねと跳ねて去るうさぎ
龍の背で平和が届きますように
老犬もカートに乗せて初詣
<12月号(11月句会吟)から推薦句>
空の青わずらいひとつ溶けてゆく
(彦坂直政 推薦)
<1月句会・課題句>
「寅」(波多野律子選)
寅さんが愛されていたよき昭和
眠れないままに迎える寅の刻
「囲む」(佐藤恭子選)
はつはるの予定を花マルで囲む
鍋囲み家族のまるい和ができる
母囲み笑う家族がいたむかし
「先輩」(寺部水川選)
憧れの先輩を目で追うコート
<「各・地・句・報」秀吟200句>
まだ浅瀬ここから恋は深くなる
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