言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。
<鈴鹿インターネット句会・8月>
「買い物」
(加藤当白・青砥たかこ共選)
食材をつい買いすぎる空腹時
(加藤当白選)
私が、いいなあ!と思ったのは
何もない何もないから花を買う 城崎れい
メモにないケーキ二つと花束と 中岡千代美
あと何年思案しながら買う帽子 奈良朱雀
二番目を買えば恋しい一番目 加藤当白
居酒屋へ明日の元気を買いに行く 平井美智子
買い占めておきます母の笑い顔 平井美智子
ふるさとに納税というお買い物 甲斐良一
買い物カゴに入っています核兵器 河内秀斗
わたくしも残り一点お早めに ちゅんすけ
です。
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<すずか路>
通勤のラッシュに混じる登山客
ねじばなに出逢う室生寺登山口
ぬかるみに足をとられる雨のあと
熊よけの鈴を忘れて深い森
沢沿いの風に癒やされ登る山
<小休止> 前月号より推薦句
立ち枯れの向日葵しかと種を抱く(福村まこと選)
生きるとはヤギが無心に草を食む(戴 けいこ選)
<課題句>
「軽い」(青砥たかこ選)
分かち合う人いて軽くなる荷物
「電池」(鈴木裕子、毎熊伊佐男 共選)
愛情にもあるといいのに蓄電池(鈴木裕子選)
血圧計加圧のときに食う電池(鈴木裕子選)
電池切れせぬよう常備するおやつ(鈴木裕子選)
<自由吟> (橋倉久美子選)
缶ビール冷やし忘れた日の無念
<誌上互選>
「錆」
毎日の錆を落としてくれる酒(5点)
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<好句往来> 6月号から・北山まみどり
もう傘はいらないやがて晴れてゆく
<近詠>
紫陽花はまだ雨が恋しい梅雨の明け
熱中症に備え台風にも備え
かんざしが似合う浴衣のまとめ髪
アレンジで遊ぶ着物もお料理も
<課題句>
「曖昧」(尾方静子選)
選外でした;
「折れる」(池谷英子選)
日記帳折れた頁にある節目
「ワールド」(須崎東山選)
ディズニーの世界で今日は姫になる
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<せんりゅう広場 富岳抄>
「小暑」
待ちかねて暑中見舞いを書く小暑
買い置きのビールの減りが早すぎる
涼しさを基準に選ぶ夏の服
涼しげな着物の中は滝の汗
<6月句会>
「煙」(石川柳寿選)
煙たかった人の苦言があとで効く
ひとすじの煙いのちの終止形(地位)
「踏ん張る」(中野三根子選)
老犬の踏ん張り見せる後ろ足
コロナ禍の暖簾踏ん張り守りきる(地位)
「アジサイ」(佐野由利子選)
紫陽花が挿し木でつなぎゆくいのち
「自由吟」(互選)
まだ知らぬマスクの中にある素顔(7票)
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