さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

豊橋番傘 平成22年4月号 掲載句

2010-05-31 | 豊橋番傘

  (リンクしている写真川柳の写真は「花の庵」さなえさん よりおかりしています)

<近詠>
  生きてます時には嘘に救われて


  化けたまま生きる覚悟の尾が揺れる


  やすやすと恋が掟を破らせる


  うっかりと弱音を吐いた酒の悔い


<課題句>

 「癖」 (岡部 英夫 選)

  その癖はどんな美女でもゆるせない

  その癖で夫の嘘はお見とおし


 「みやげ」 (寺部 水川 選)

  ふとみやげ買いたくなったひとり旅


 「異性」(藤原 緑郎 選)は、選外でした。


<各・地・句・報> (長江 時子 抄)

  いちばんの奇跡はきみにあえたこと






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豊橋番傘 平成22年3月号 掲載句

2010-05-27 | 豊橋番傘


   (リンクしている写真川柳の写真は 「花の庵」さなえさん よりおかりしています)


<好句往来> (1月号から・上野 楽生 選)

  さいごまでうぬぼれさせてくれた恋


<推せん句> (1月号近詠より・寺部 水川 選)

  モノクロの日々に時々そえる彩


<近詠>

  幕開けはいつもとおなじ朝だった


  余生ふと考えてみる句読点


  胸のうちつぼみいくつも抱いている


  伝えたい言葉のみこむ濁り酒


<課題句>

 「髪」 (須崎 東山 選)

  この髪があなたの指を恋しがる


 「興味」 (鈴木 かずお 選)

  興味ないふりで横顔ぬすみ見る


 「福」 (寺部 水川 選)

  もうすこし待ってみようか残り福





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豊橋番傘 平成22年2月号 掲載句

2010-05-24 | 豊橋番傘


  (リンクしている写真川柳の写真は、

     「花の庵」さなえさん 「浮浪草の気吹」浮浪草さん よりおかりしています)


<近詠>

  ひとつずつ年輪増して太い幹


  きびしさに耐えた花ほど美しい


  肝臓に暇がほしいとぼやかれる


  ひととせを舌でころがす酒の味


<課題句>

 「一番」 (竹下 健作 選)

  いちばんの奇跡はきみにあえたこと

  いちばんに知らせにゆこう「サクラサク」


 「詰める」 (寺部 水川 選)

  息をつめ次のひとこと待っている


 「晴れ」(懸 さだ彦 選)は、選外でした。





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豊橋番傘 平成22年1月号 掲載句

2010-05-13 | 豊橋番傘

  (リンクしている写真川柳の写真は 「花の庵」さなえさん よりおかりしています)


<推せん句> (11月号近詠より・寺部 水川 選)

  遠距離のこころをつなぐ定期便


<近詠>

  四季かさね自分のいろで仕上げる絵


  モノクロの日々に時々そえる彩


  決断を避けた踏み絵をせまられる


  さいごまでうぬぼれさせてくれた恋


<課題句>

 「ひとり」 (本多 春子 選)

  ひとりよりさびしいこともあるふたり

  たわいないケンカもできぬ今ひとり

  ふたりいたぬくさひとりになって知る


 「眼鏡」 (鈴木 順子 選)

  見えすぎる眼鏡で少し生きにくい

  いくつもの眼鏡を持って世をみつめ


 「パン」 (寺部 水川 選)

  パン食に慣れた男の細い線





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豊橋番傘 平成21年12月号 掲載句

2010-05-06 | 豊橋番傘

<近詠>

  一色を選びきれない絵の迷い


  距離感をまちがえた日の苦い酒


  きょうもまた人のあいだで迷うヒト


  決戦の日までおんなは死んだふり


<課題句>

 「戻る」 (藤原 緑郎 選)

  戻る子に母がぬくめてよそう椀

  戻らぬと決めておんなは凛と立つ


 「誘う」 (寺部 水川 選)

  魔性とは天使の顔で手をのばす


 「順番」(岡部 英夫 選)は、選外でした。





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豊橋番傘 平成21年11月号 掲載句

2010-05-02 | 豊橋番傘

<好句往来> (9月号から・長谷川 博子 選)

  満たされて失うことがこわくなる


<推せん句> (9月号近詠より・寺部 水川 選)

  こころだけせめて隣りを歩きたい


<近詠>

  遠距離のこころをつなぐ定期便


  雨の日も晴れの日もあり空は空


  風鈴が名残りの風にそっと鳴る


  風吹けば消える砂絵をまた描く



<課題句>

 「時々」 (鈴木 かずお 選)

  枯れそうなこころ時々水が要る

  時々は叱られたくて墓参り


 「動く」 (細井 道子 選)

  動くべき時をはかって耐える闇

  風動くさよならはまだ言えぬまま


 「甘え」 (寺部 水川 選)

  追いかけてほしくて逃げる恋ごっこ





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