さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

川柳マガジン 2023年5月号掲載句

2023-04-29 | 川柳マガジン
<川柳マガジン5月号 掲載句>

 たまごかけごはん高嶺の花になる
    (時事川柳 浅見和彦選・佳作)

 無人販売成り立ったのはもう昔
    (時事川柳 井上一筒選・佳作)

 保存しておかねば空と海の青
    (印象吟 山野茶花子選・佳作)

 知りたい知りたくはない恋人のすべて
    (マガジンクラブ誌上句会「全て」
         赤松ますみ選・70秀)

 抱く手がわたしを花にしてくれた
    (川柳睦月賞「花」 神田義和選・秀逸)



   
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鈴鹿ネット句会・4月「試す」

2023-04-19 | ネット句会

<鈴鹿インターネット句会・4月>

「試す」

残念ながら選外でした;;

私が特にいいなあ!と思った句は


  非常時に鳴るか試してみたいベル 青砥たかこ  

  言わなくてもわかるマイクのテスト中 西山竹里  

  試すのに命を賭ける毒見役 冬子

  奥の手の涙をここでひとしずく 岡本 恵

  試し書きするには向かぬ薔薇や鬱 甲斐良一

  試されるたびに悔しい日本海 西岡ゆかり

  神様を試す賽銭五千円 平尾定昭


です。




   
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第131回 中部地区誌上川柳大会

2023-04-12 | 誌上大会
第131回中部地区誌上川柳大会に参加させていただきました。
いつもご案内をいただきながら、
なかなか句が作れず失礼することが多いのですが
何年ぶりかで参加できました。

参加者は全国から553名だったそうです。

今回は
「妙」「刻む」「ほろほろ」「バランス」のお題で、各2句ずつ投句。

各題ごとに2名の選者で共選でした。
私の入選は3句。

「妙」(相田柳峰選、あべ和香選)…は選外で;;

「刻む」(安藤紀楽選、平井美智子選)

 刻んでも私の芯は固いまま
   (安藤紀楽選、平井美智子選)


「ほろほろ」(小林信二郎選、弘兼秀子選)

 人を愛しほろほろ溶ける雪女
   (弘兼秀子選)


「バランス」(横尾信雄選、松原ヒロ子選)

 あなたとわたし支点はどこにありますか
   (松原ヒロ子選)


最優秀句は、

 バランスを保つ煩悩とのいくさ 佐藤文子

優秀句は、

 シーソーの支点は母の指定席 大野恵子

 ここまでが薬ここから毒になる 平井美智子


でした。

私が特にいいなあ、と思ったのは


 ほろほろと父から父が抜けてゆく 平井美智子

 ここまでが薬ここから毒になる 平井美智子

 思い出を刻むあしたは里を出る 惠利菊江

 猜疑心ことば一枚ずつめくる 真島久美子

 バランスを壊して深いピカソの絵 みぎわはな

 
です。



      
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川柳すずか 352(5年4月)号掲載句

2023-04-11 | 川柳すずか

<すずか路>

 冬は冬春には春に合うお酒

 すっぽんと酒で血と気が巡りだす

 血を分けた家族に下戸も酒好きも

 続かないサプリと切らせないお酒

 咲き急ぐ春にちょっぴり待ったかけ


<課題句>

「甘い」(橋倉久美子選)

 ほどほどのジェラシー恋を甘くする

 油断せず飲まねばならぬ甘い酒


「駅」(小川はつこ、毎熊伊佐男 共選)

 駅長のネコを目当てに降りる駅
     (小川はつこ選、毎熊伊佐男選)

 おなじ駅北と南で違う顔
     (小川はつこ選)


<自由吟> (𠮷崎柳歩選) 

 わたくしの寿命をのばすうまい酒

 古写真この日の母と語りたい


<誌上互選> 

「外す・外れる」

 外すのにちょっと勇気が要るマスク(12点)

 タイミング外して恋に逃げられる(3点)


<すずか路前号鑑賞・351号から> 木村行吉

 焼き加減毎日ちがう目玉焼き


  

   
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第11回 卑弥呼の里誌上川柳大会

2023-04-08 | 誌上大会
卑弥呼の里川柳会の「第11回卑弥呼の里誌上川柳大会」
に参加させていただきました。

参加者は全国から902名だったそうです。

今回は
「自由吟」「熱い」「リズム」「陸」「乱」のお題で、各2句ずつ投句。

各題ごとに2名の選者で共選でした。
なんとか1句だけ選んでいただけました^^

「自由吟」

 散らかしたわたしを集め福笑い (大西泰世選)


私が、特にいいなあ!と思ったのは

「自由吟」

 エプロンに縫い付けられた核ボタン 嶋村 純

 人肌になるまでめぐる美術館 松原典子

 ポケットに誰も知らない海がある 藤井寿代

 青のまま老いていくのも悪くない 萩原元子

 怠らずわたしも肉球の保湿 山本早苗


 サンダルで月の笑顔に会いに行く 城野くみ子

 ポリシーは犬が銜えていきました 村野あかり

 一度だけ雪の赦しを請うたこと 蟹口和枝

 うつくしい音でおわりにしませんか 北川拓治


「熱い」

 履歴書を書いてるだけで熱くなる 小出順子

 寒がりの父の遺骨が熱かった 大石洋子

 故郷を語れば熱くなる訛り 前田一天

 熱かったねと母の小さい骨拾う 樋口 仁

 廃校の校歌熱唱する友よ 月波与生


 押し花の頁は熱い息遣い 古本鈴代

 鳩尾にねずみ花火を飼っている 秋鹿町

 すぐ帰りたいのに熱いお茶が出る 橋倉久美子

 今日は今日同じ熱さは二度とない 川瀬きみ子


「リズム」

 ワンテンポ遅れあなたと馬が合う 山下華子

 年金のリズムに慣れていく歩幅 河内谷 恵

 読点のリズムがわたしとは合わぬ 橋倉久美子

 息をするリズムで嘘をまた重ね 平尾正人

 友だちのリズムになって終わる恋 青砥たかこ


 着実に藁人形を打つリズム 佐々木雀区

 メトロノームこんな人生いやだなあ 阪本ちえこ

 眠くなるリズムで終わりたい呼吸 加藤当白

 寝た切りのリズムに合わす二十五時 松井さきえ


「陸」

 無職だが月面着陸はできる 月波与生

 離陸して父の欠片を振り落とす 前田ゆうこ

 デザートに一人ぼっちの陸乗せる 奈良仁子

 金魚草ひとつしずかな陸となる 高良俊礼

 亀や牛陸の正しい歩き方 川島五貫


 陸つづきなのにキリトリ線がある 柳田かおる

 地球上私の陸が五坪ある 戸沢ほたる

 お月様に着陸なんて許可しない 岡山フジエ

 椅子ひとつ置いて私の陸とする 平井美智子

 里の泥いっぱいつけて離陸する 角野たかし


「乱」

 抱きしめてやらぬと乱は静まらぬ 牧野ねえね

 乱気流まだこの人とぶら下がる 峯島 妙

 乱れ籠私ひとりになりました 山口早苗

 ひまわりの涙に兵が乱れます 村山浩吉

 そそくさと二階に消えるだけの乱 石川二三男


 乱獲をやめろとリュウグウノツカイ 百姓一揆

 ごめんなさい乱痴気騒ぎ日和です 柴田美都

 乱れてもやっぱり今日の白は白 田中なお

 風の乱 見事な地上絵になった 小島蘭幸

 乱を生む指うつくしき独裁者 木本朱夏



でした。

 

      
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静岡たかね 2023年4月号掲載句

2023-04-07 | 静岡たかね

<せんりゅう広場 富岳抄>

「イキモノ」

 恋バナに聞き耳立てているうさぎ

 反応速度恐竜並みになってきた

 複眼のトンボに習う広い視野

 見分けがつかぬイキモノとツクリモノ
  

<2月句会>

「苦い」(山本勝治選)

 選外でした;


「どっぷり」(澤崎ひらめ選)

 抜け出せぬ深くはまった恋の沼

 覚めてなお深い余韻に浸る夢(天位)


「カーテン」(松田タ介選)

 カーテンと一緒に揺れる恋ごころ


「自由吟」(互選)

 再会にちょっと華やぐ帯結び(5票)
 



      
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豊橋番傘 令和5年4月号掲載句

2023-04-05 | 豊橋番傘

<2月号(1月句会吟)作品から推薦句>

 結び三つ葉雑煮に色と香を添える
        (山口タカシ 推薦) 


<近詠>

 駅までが遠くなったとこぼす足

 断捨離の最優先は負の記憶

 機嫌よく今日を過ごすという仕事

 日を浴びて老犬の背も少し伸び


<3月句会・課題句>

 「でもね」(尾方静子選)

 口癖のでもねが運を遠ざける

 言い訳のでもね一歩が踏みだせぬ


 「港」(波多野律子選)

 再会は口にせぬまま船が出る

 見も知らぬ魚漁港に揚がりだす


 「囲む」(寺部水川選)

 花マルで囲んだ春のカレンダー


<各・地・句・報> 松本柾子抄

 ハードルをぴょんと跳びたい兎年




   
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川柳展望ネット句会・3月「納得」

2023-04-02 | ネット句会

<川柳展望ネット句会・3月>

「納得」 (吉崎柳歩 選)

  納得がいくまで浸かる美人の湯


入選句のうち、私が特にいいなあ、と思ったのは


  納得はできぬがこれが多数決  木村行吉

  納得する説明もなく再稼働  戴けいこ

  納得の落とし所のない戦  竹中正幸

  納得はするがマスクは外せない  三村 舞

  綿棒の長さ納得させられる  青砥たかこ

  納得をすれば素直な腹の虫  武井わこう

  納得をせねばならない投了図  西山竹里



です。




      
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