卑弥呼の里川柳会の「第11回卑弥呼の里誌上川柳大会」
に参加させていただきました。
参加者は全国から902名だったそうです。
今回は
「自由吟」「熱い」「リズム」「陸」「乱」のお題で、各2句ずつ投句。
各題ごとに2名の選者で共選でした。
なんとか1句だけ選んでいただけました^^
「自由吟」
散らかしたわたしを集め福笑い (大西泰世選)
私が、特にいいなあ!と思ったのは
「自由吟」
エプロンに縫い付けられた核ボタン 嶋村 純
人肌になるまでめぐる美術館 松原典子
ポケットに誰も知らない海がある 藤井寿代
青のまま老いていくのも悪くない 萩原元子
怠らずわたしも肉球の保湿 山本早苗
サンダルで月の笑顔に会いに行く 城野くみ子
ポリシーは犬が銜えていきました 村野あかり
一度だけ雪の赦しを請うたこと 蟹口和枝
うつくしい音でおわりにしませんか 北川拓治
「熱い」
履歴書を書いてるだけで熱くなる 小出順子
寒がりの父の遺骨が熱かった 大石洋子
故郷を語れば熱くなる訛り 前田一天
熱かったねと母の小さい骨拾う 樋口 仁
廃校の校歌熱唱する友よ 月波与生
押し花の頁は熱い息遣い 古本鈴代
鳩尾にねずみ花火を飼っている 秋鹿町
すぐ帰りたいのに熱いお茶が出る 橋倉久美子
今日は今日同じ熱さは二度とない 川瀬きみ子
「リズム」
ワンテンポ遅れあなたと馬が合う 山下華子
年金のリズムに慣れていく歩幅 河内谷 恵
読点のリズムがわたしとは合わぬ 橋倉久美子
息をするリズムで嘘をまた重ね 平尾正人
友だちのリズムになって終わる恋 青砥たかこ
着実に藁人形を打つリズム 佐々木雀区
メトロノームこんな人生いやだなあ 阪本ちえこ
眠くなるリズムで終わりたい呼吸 加藤当白
寝た切りのリズムに合わす二十五時 松井さきえ
「陸」
無職だが月面着陸はできる 月波与生
離陸して父の欠片を振り落とす 前田ゆうこ
デザートに一人ぼっちの陸乗せる 奈良仁子
金魚草ひとつしずかな陸となる 高良俊礼
亀や牛陸の正しい歩き方 川島五貫
陸つづきなのにキリトリ線がある 柳田かおる
地球上私の陸が五坪ある 戸沢ほたる
お月様に着陸なんて許可しない 岡山フジエ
椅子ひとつ置いて私の陸とする 平井美智子
里の泥いっぱいつけて離陸する 角野たかし
「乱」
抱きしめてやらぬと乱は静まらぬ 牧野ねえね
乱気流まだこの人とぶら下がる 峯島 妙
乱れ籠私ひとりになりました 山口早苗
ひまわりの涙に兵が乱れます 村山浩吉
そそくさと二階に消えるだけの乱 石川二三男
乱獲をやめろとリュウグウノツカイ 百姓一揆
ごめんなさい乱痴気騒ぎ日和です 柴田美都
乱れてもやっぱり今日の白は白 田中なお
風の乱 見事な地上絵になった 小島蘭幸
乱を生む指うつくしき独裁者 木本朱夏
でした。
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