さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

おまけ写真です。。。

2023-09-26 | エッセイ
 

 

お目よごしたいへん恐縮ですが;;
いかにも昭和、という感じですねえ^^;

前の記事に書きましたエッセイの着物を
はたちの頃に着た写真。
袖を切る前の振袖です。

お正月と謝恩会、
同じ日の写真ではないのですが、
どちらも亡き母に着せてもらいました。

母が本を見ながら一生懸命、
ふくら雀の応用編?
ひばりという形だったと思いますが
帯を結んでくれました。

懐かしいです。


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エッセイ「振袖その後~幸せな一日」

2023-09-25 | エッセイ
すずか川柳会でお世話になっております、
会長たかこさんの「たかこの世界」13号に
またまたエッセイで参加させていただきました。
今年3月の、とある1日のおはなしです^^


「振袖その後~幸せな一日」

 前々回に書かせていただいた振袖のエッセイの、その後のお話。
 袖丈を詰め訪問着となった、もと振袖に再び手を通す
ことができた、私の幸せな一日のことを書こう。

 着物の手直しができあがってきた日、
たまたまご一緒していた着付けの教室の先生は、
そのエッセイも読んでくださっていた。
 そして言われたことには、
「素敵なお話ね。お着物、ぜひ着てあげないとね。
よかったら近いうちに、私に着付けさせてもらえないかしら?
私自身のお勉強にもなるしね」
 それはもう、願ってもないうれしいお話で、
ぜひお願いします!となり、具体的な日も決まる。
 昨年の十二月に、その楽しみな日は予定されていた。

 ところが、なんということだろう。
 十一月末、自転車に背後から追突され転倒するという、
思わぬ事故に遭った私は、左膝を骨折。
 年内は休職を余儀なくされ、自宅療養の身となった。          
 楽しみにしていた着付けの予定は、もちろん延期で、
いくつかほかの予定もキャンセル。残念なことが続く。                

 まあ、治るケガでよかった、入院や手術も必要なかったし…
頭も打撲していたので、ひとつ間違えば命を落としていたかも
しれないのだからと自分をなぐさめた。
 幸い回復は順調で、年明けからぶじ仕事も再開でき、
着物のお稽古にもそろそろと通い始めた。
 そして春も近い頃、川柳マガジンに書く記事の依頼があり、
表紙に載せる写真を撮りに来てくださるとのこと。
もったいないお話だ。

 そうだ、この機会にぜひあの着物を着せていただこう!
うまく合う日があるかしら。
 編集部の松岡さんご提案のうちの一日は、
私の休日を考慮してくださった水曜日。
 場所を貸してくださる教室のおかみさんも、
着付けてくださる先生もOKで、幸運にも都合がついた。
 ケガをして延期になったからこそのめぐりあわせ。
「怪我の功名」とは、まさにこのこと??
 うれしいめぐり合わせに、私は感謝した。

 まだ肌寒い時期だったが、あたたかくお天気に恵まれた当日は、                     
「見学させてください、今度娘の着付けがあってね」
と来られるかたや、
「どれどれ、見せてくださいな~」
と集まったお仲間さんたちで、思いのほか賑わった。
 私の顔立ちに合うように、アップの髪やメイクがととのえられ、
手際よく、気持ちよく進んでゆく着付け。
 お太鼓でなく、ちょっと華やいだ文庫結びに仕上げられた帯も、
きれいに決まる。
 帯や小物も、若かりし二十代の頃に、この着物と一緒に
身につけた懐かしいもの。
 ただ帯締めは、鮮やかな朱色だったものを、
おかみさんのアドバイスで薄いブルーにする。
そして、
「これも使ってね」と添えてくださった真珠の帯留め。           
「櫛はこれがいいわよ。角度はこうよ」
「はいかんざし。これが似合うと思うわ」
 いつのまにか、重ね襟や帯揚げの色に合わせた、
ブルーの縁どりのある扇子まで帯に納まり、
仕上げには、
「はい、このバッグを持って!」

 真珠の帯留めに、美しい桜の装飾のある櫛や、赤い玉かんざし。
素敵なビーズ刺繍のセカンドバッグ。 
 壊したり汚したりしてしまったらどうしよう、
と思いつつも、ありがたく感謝しながらお借りした。
 撮影は、表紙になった「すっぽん料理遠山」前のほか、
場所を変えては臨んだが、カメラマンの松岡さんに続き、
おかみさんや、お仲間さんたちが各々スマホを構え、
着付けてくださった先生も、たえず私の髪の乱れや櫛の位置、
襟元などを直しながら練り歩く。

 お祭りのような騒ぎの一行に、ご近所の人には
「今日は何かあるんですか? 」とたずねられ、
「いえ、ちょっとした記念撮影でして…」
と、照れながら答える私だった。

 生まれ変わった振袖は、めったとないハレの日に、
また私の晴れ着となってくれた。
 数年後には還暦という身になって、この着物を再び着られるとは、
むかしには想像もしなかったことだ。
 こんな若々しいピンクだが、ここは大目に見てもらおう。      
 多くの人のあたたかい心に包まれ、忘れがたく幸せなこの日は、
誕生月三月の素敵なプレゼントだった。
 父と母も、見てくれているといいな。
                         
 晴れの日の着物こころにサクラサク さくら


 
 
 

 


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たかこの世界13・まじめに川柳

2023-09-22 | 誌上大会

切手アート絵の美しい表紙や
たかこさんの小説、みなさんのエッセイ、
そして川柳と盛りだくさん、
毎回楽しみな「たかこの世界」を
今回も届けていただきました。
ありがとうございます^^

<たかこの世界13・第11回まじめに川柳>

「自由吟」 (藤田武人、毛利由美共選)

 選外でした;


「迷う」 (北原おさ虫、浜野みさえ共選)

 迷うのも楽しい晴れの日の着物
     (北原おさ虫選、浜野みさえ選)

 平和への道は迷路のままである
     (北原おさ虫選)


私が、いいなあ!と思ったのは

「自由吟」

 晩酌で今日の鎧を脱ぎ始め 宮本信吉

 エンディングノート修正液が減り過ぎる 風間なごみ

 虹色に入れてもらえぬ黒と白 戴けいこ

 照準は隣だったかブーケトス 古田祐子

 落武者のように沈んでゆく夕日 柴田比呂志


 平凡を母は死守していたのです 栃尾奏子

 満腹になったら手も足も出ない 北山まみどり

 ショパンからベートーベンになった雨 北原おさ虫

 マスク取るまでは松潤だったのに 玉木りょうこ

 武器にするまでの涙は澄んでいた 福村まこと

 キッチンは戦場応接間は舞台 石原 昭

 
「迷う」

 マドンナに迷いの種をわたされる 中前棋人

 審判が見せてはならぬ迷う顔 中川知子

 色を足すたびに迷っている絵筆 平井美智子

 プロポーズ海辺か星の降る夜か 竹内ゆみこ

 結婚を迷って離婚にも迷う 水野リン子


です。




   
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川柳すずか 357(5年9月)号掲載句

2023-09-15 | 川柳すずか

<すずか路>

 台風に翻弄される盆休み

 猛暑日の停電サバイバルゲーム

 ところてん三杯酢派と黒蜜派

 鈴の音を鳴らして吉報のメール

 パイプオルガン歌う祈りも熱情も


<課題句>

「不満」(青砥たかこ選)

 吐き出さずいると倍増する不満

 ぶつぶつと不満漏れ出す落とし蓋


「調べる」(芦田敬子、毎熊伊佐男共選)

 調べればそこには住めぬ線量値
        (芦田敬子選、毎熊伊佐男選)

 丹念に取り調べする犬の鼻
        (芦田敬子選、毎熊伊佐男選)

 調べても特定できぬアレルギー
        (芦田敬子選)


<自由吟> (橋倉久美子選) 

 空腹のころは次々湧いた夢


<すずか路前号鑑賞> 356号から・梶井良治

 日が落ちても近頃できぬ夕涼み


<誌上互選> 

「狭い」

 ビル街の空がだんだん狭くなる(11点)

 草引きは狭い庭でも大仕事(2点)


  

   
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豊橋番傘 令和5年9月号掲載句

2023-09-13 | 豊橋番傘

<推せん句> 7月号近詠より・鈴木順子

 現状の維持の裏ではフル稼働


<7月号(6月句会吟)から推薦句>

 ぬる燗が張りつめた身を和ませる
      (寺部水川推薦) 


<近詠>

 通勤路セミと励まし合い歩く

 冷えたビールないと萎れてゆくわたし

 ビールにも季節に合った冷やしかた

 蜩と川の流れがくれた涼


<8月句会・課題句>

 「鍵」(寺部水川選)

 まだ鍵は錆びてはいない宝箱


 「カラカラ」(波多野律子選)

 カラカラと氷が何か言いたそう


 「図星」(須﨑東山選)

 飲みたいとしっかり顔に書いてある


句集紹介のコーナーで、
「さくらもよう」の10句を紹介していただきました。
ありがとうございます^^
       (鈴木順子鑑賞句)

 涼しげな着物の中は滝の汗

 いくつもの支柱で立っているわたし

 深い縁でしたあなたの骨ひろう

 人ひとりきれいに消えるむずかしさ

 おじさんになったあなたに惚れ直す


 ガラクタ好きの夫が妻も手離さぬ

 調律をかさね家族という音色

 耳のいい犬が聞こえぬふりをする

 うつくしい文字でかさぶた剥ぐ手紙

 私はわたしどこを切ってもかじっても




   
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川柳信濃川「かける」

2023-09-12 | 誌上大会

川柳信濃川の「納涼川柳誌上大会」
すべりこみ??で~参加させていただきました ^^;
参加者は560名。

選者:相田柳峰、表よう子、居谷真理子、荒川八洲雄、柏原夕胡  
   やまぐち珠美、西村寛子、萩原奈津子、平瀬芙蓉、伊藤寿子、
   佐瀬貴子、吉道あかね、福本清美

「かける」

 だいすきな景色の絵ならまだ描ける
     (相田柳峰選・佳作、表よう子選・佳作)


以下は、上位の入選句です。


 思うまま生きろと蝉がけしかける 木原恵子

 ていねいにボタンを掛ける仲直り 北山まみどり

 旅に出る薔薇も檸檬も書けるから 北山まみどり

 長生きをしてねと保険掛けられる 灰原泰子

 生きている只それだけで絵が描ける 小村淳子


 耐えている背中へ傘をさしかける 三好春美

 満月も欠ける私もありのまま 安井貴子

 人生の満ち欠けを見る預金帳 佐藤隆久

 戦する度に人間欠けてゆく 遠藤コウキ

 声かけてやさしい町になって行く 山松みち子


 胸にまだ千里を駆ける馬を飼う 小野高伸

 落し蓋欠けると愛が煮崩れる 位田仁美

 ときめきが三乗明日は彼と逢う 佐瀬貴子

 駆けつけてくれるニトロのような友 永井よう子

 また満ちる自信があって欠ける月 戴けいこ


 恍惚の母の世界を追いかける 谷口修平

 願懸ける一羽の重き千羽鶴 岡さくら

 八月忌命を賭けて守るもの 御堂美知子

 茶にするか空の妻にも声かける 小浜南子

 転職へ積んだスキルを賭けてみる 岩瀬元介


 欠けるものあって人間らしくなる 槙田次郎

 めげそうな自分にかける塩胡椒 北村あじさい




      
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川柳展望ネット句会・8月「形」

2023-09-08 | ネット句会

<川柳展望ネット句会・8月>

「形」 (互選)

  子離れへかたちを変える親の愛(7票)


5票以上が入選で、1句入選できました^^


私が選ばせていただいたのは、以下の句です。
 

  形だけそれでもかさむ交際費 戴けいこ(13票)

  どうしても円になれない多角形 羽馬愚朗(9票)

  体形に妥協しながら選ぶ服 西岡ゆかり(8票)

  地球から見ると形になる星座 加藤吉一(7票)

  幸せの形に並ぶ孫の靴 やんちゃん(7票)

  産み月は少し下がってくる形 徳重美恵子 (3票)

  百歳の形で背筋伸ばしてる 平尾定昭 (2票)





      
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