さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

川柳マガジン 2022年6月号掲載句

2022-05-30 | 川柳マガジン
<川柳マガジン6月号 掲載句>

  白鳥になるため群れを離れます
     (印象吟 瀬戸れい子選・佳作)

  ガラクタ好きの夫で妻も手離さぬ
     (笑いのある川柳 楠根はるえ選・佳作)

  ピンク着て春に助走をつけている
     (川柳道「助走」 尾藤川柳選・佳作)

  残り香の和服むかしの母に逢う
     (全国誌上句会「雑詠」青砥たかこ選・佳作
                赤池加久選・佳作)

  弱虫のふりで喧嘩を避けている
     (マガジンクラブ誌上句会「弱虫」西村正紘選・七〇秀)

  大好きなあの子に好きと言えぬまま
     (マガジンクラブ誌上句会「弱虫」西村正紘選・七〇秀)

  親がいた頃はこどもになれた家 (秀5)
     (川柳如月賞「家」 荒川八洲雄選・地
               太田紀伊子選・秀
               今田久帆選・秀
               平田朝子選・秀)



   
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川柳カリオンの会誌上大会

2022-05-25 | 誌上大会

<創立7周年記念 第2回新型コロナ終息祈念川柳誌上大会>

「ムード」

 いいムードなのに電車が来てしまう
  (岡崎 守選・平井美智子選)

「心残り」

 見せたかった景色まだまだあったのに
  (新家完司選)

「野暮」

 野暮用と言うがなんだかうれしそう
  (重徳光州選)


「そろそろ」「温泉」は選外でした;




      
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鈴鹿ネット句会・5月「毒」

2022-05-23 | ネット句会

<鈴鹿インターネット句会・5月>

「毒」
 (加藤当白・青砥たかこ共選)

  蘇生せぬ恋には毒になる情け
    (加藤当白選)


私が、いいなあ!と思ったのは


  色っぽくなるには毒がやや足らぬ 春日綾乃

  舌鼓打ってはならぬ毒見役  甲斐良一

  喝采も浴び続けると毒になり 汐海 岬

  毒を飲むたびに図太くなる命 八木五十八

  先人が味見しました毒きのこ 東川和子

  毒を吐き続けて青空になろう 柴田比呂志


です。




   
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川柳すずか 341(4年5月)号掲載句

2022-05-13 | 川柳すずか

<すずか路>

  青空にまぶしく映える初夏の花

  花暦書き替えさせる温暖化

  烏の巣ヒトの都合で壊される

  日常に春の音符が戻らない

  文だけの淡いご縁に降る訃報


<課題句>

 「小銭」(青砥たかこ選)

  欲しい本買えるくらいはある小銭


 「遅れる」(河内秀斗、橋倉久美子 共選)

  郵便の遅れ見越して出す手紙(河内秀斗選、橋倉久美子選)

  救命の処置の遅れは命取り(橋倉久美子選)

  レポートはいつも遅れて出すタイプ(橋倉久美子選)


<自由吟> (吉崎柳歩選) 

  相性の妙を着物と帯で知る


<誌上互選> 

「空(から)」

  空っぽにされてさびしい貯金箱(5点)

  空ビンが花を生けられよみがえる(2点)


  

   
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豊橋番傘 令和4年5月号掲載句

2022-05-08 | 豊橋番傘

<2・3月号合併号(1・2月句会吟)作品から推薦句> 

  ふさがらぬ傷を庇って生きている
       (山口タカシ 推薦)

  いくつものまさかがあっていま夫婦
       (来本芳子 推薦)


<近詠>

  花冷えの寒さ毎年あなどれぬ

  散ることは次の春へと向かうこと

  舞い終えた春を去りゆく花筏

  忘れない今年あなたと見たさくら


<課題句>

 「大きい」(尾方静子選)

  子犬には大きいひと切れのお肉


 「鎖」(来本芳子選)

  トラウマで見えぬ鎖に縛られる

  もう引っ張らぬ鎖を外す老いた犬

  封印の鎖いくつもある歴史


 「巻く」(須崎東山選)

  巻き戻せないいのちいくつも散るいくさ


<各・地・句・報> 前中知栄 抄

  トラブルはいつもまさかのタイミング




   
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川柳展望ネット句会・4月「呼ぶ」

2022-05-07 | ネット句会

<川柳展望ネット句会・4月>

「呼ぶ」 (互選)

  もういない母に毎日呼びかける(3票)

  名をつけて家族になった犬を呼ぶ(3票)


4票以上が入選で、2句とも選外でした~またしても;;


わたしが選ばせていただいたのは、以下の句でした。
 

  呼ばれても返事はできぬかくれんぼ 青砥たかこ

  慌てずに呼ぶのは無理な救急車 村上佳津代

  そんな名で呼ばれていると知らぬ草 甲斐良一

  修理屋を呼んだら動きだす機械 戴けいこ

  母さんと呼ばれ母さんらしくなり 三村 舞

  うなぎ屋がうの字躍らせ客を呼ぶ 星野睦悟朗

  ふと呼んでみるが愛猫もういない 徳重美恵子




      
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たかね~鰹さんがくれたご縁

2022-05-05 | エッセイ
先月に、静岡たかね5月号の巻頭文をと依頼があり、
鰹さんのことを書きました。
鰹さんのことは、ずっと以前にこちらのブログでも書いたことがありますが、
あらためて振り返ってみました。

 「たかね~鰹さんがくれたご縁」

 静岡から遠く兵庫に住む私が、誌友として仲間入りさせていただいているたかね。
 そのご縁のきっかけは、加藤鰹さん。
 二〇一五年の終わりごろ…ブログを通じて知り合い、まだ数か月の鰹さんだったが、
お人柄にひかれ、句を読んでますますファンに。
 豊橋番傘の大会が近かった。
やはりこちらも人がつないでくれたご縁から、誌友となって長い。
それまで、ほとんど大会に出かける機会も勇気もなかったが、その時は状況に恵まれ、
行ってみようかな、という気持ちになった。
 手紙でそれを伝えた私に、鰹さんは、
「そうですか、思いきっていらっしゃいますか。僕も必ず行きますので…」
と、答えてくださった。添えられた句は、

 すきま風入らぬように抱きあおう

 たかねの新年句会にも、欠席投句で参加できますか、とうかがうと、
どうぞどうぞ歓迎しますよと、たかね誌最新号とともに、
投句の要領を丁寧に書いて送って下さった。
それがはじまりで誌友となり、今日に至っている。
 新年句会のあとまもなく、鰹さんが入院されたことを知る。
膵臓がんで余命三ヶ月と言われていた鰹さんが、体調をくずして入院されたと聞けば、
その病状のきびしさは想像に難くない。それでも希望を持ち回復を祈った。
きっと誰もがそうだったと思う。
 そして一月二五日。鰹さんは旅立ってしまわれた。
初めてお会いできるはずの二月一四日は、永遠に来ない日になってしまったが、
いつか、鰹さんをよく知る方々に、たくさんお話をうかがえたらうれしい。

 泣かないでくれよ桜は散る定め
 めぐり遇おう今度生まれて来る時も

はい、きっと今度はお会いしましょうね。たかねとのご縁を、ありがとうございます。

 ひとと会うことはハレの日こんなにも さくら


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静岡たかね 2022年5月号掲載句

2022-05-04 | 静岡たかね

<せんりゅう広場 富岳抄>

「愛犬と歩く」

  十六年こいぬは私より老いる

  老犬の粗相増えてもいとおしい

  そこにいるだけでぬくもりくれる犬

  老犬のプライド最後まで守る


<3月句会>

「戦う」(増田信一選)

  戦って勝ったためしがない眠気


「時間」(山本智子選)

  時間切れまでは笑って踊ります

  いい時間たくさんくれた人でした(五客)


「白」(石川柳寿選)

  これからをカラフルに塗る白い地図

  くたびれていても白衣の白保つ


「自由吟」 

  ゲルニカの再現だれも望まない(2票)




      
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第24回 全日本川柳誌上大会

2022-05-03 | 誌上大会

令和柳多留第3集が届きました。

課題は、
「黄」「データ」「巻く」「くっきり」「期待」
です。

 記されぬ犠牲の数を読むデータ 
    (「データ」三上博史 選)

 データ更新しては見直す夫婦仲
    (「データ」片岡加代 選)

 巻き込んだ人がすぐさま輪を抜ける
    (「巻く」柴垣 一 選)


 

      
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