文芸同人誌「Ｐ」

三重の文芸同人誌「Ｐ」２５号に、
川柳特集として、川柳すずかの３０人の句をひとり１５句ずつ
載せていただきました。
既発表の作品たちです。
２０１９年１２月の発行でした。


　　ラスカルのようには飼えぬあらいぐま

　　衝動で買われて捨てられるペット

　　オオカミを悪者にする物語

　　熊さんに出遭いスタコラサッサのサ

　　にんげんが害獣にしたヌートリア

　　残酷な狩りは家族が飢えぬため

　　肉を食べぬもの肉しか食べぬもの

　　殺せない虫を他人に殺させる


　　服を着ぬわがやの犬は変ですか

　　もの言わぬ犬とこんなに通じあう

　　満月を盗みたぬきが打つ太鼓

　　黒猫を抱いて夢二の絵を気取る

　　ゆるキャラの着ぐるみかぶり隠す牙

　　ごつごつの表面で身を守ります

　　ハリネズミどうし仲良く保つ距離



　　　
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鈴鹿ネット句会・３月

<鈴鹿インターネット句会・３月>

「春」　（石橋　芳山・橋倉　久美子　共選）

　　浮き立たぬ春にさくらも遠慮がち　（橋倉　久美子　選）



　　　
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川柳マガジン ２０２０年３月号掲載句

<川柳マガジン３月号　掲載句>

　　顔合えば父といつもの酒になる
　　　　　（川柳道「恒例」　荒川　八洲雄　選・佳作）　

　　お笑いを演じきったら去る舞台
　　　　　（印象吟　富田　房成　選・佳作）

　　病院をはしごするほど元気です
　　　　　（笑いのある川柳　久本　にい地　選・佳作）

　　目玉焼きどろり微かにある殺意
　　　　　（前衛川柳　中嶋　ひろむ　選・佳作）

　　やれやれと思う間もなく来る試練
　　　　　（全国誌上句会「間もなく」　市川　一　選、主税　みずほ　選・佳作）

　　限界を超えたところで見る景色
　　　　　（全国誌上句会「雑詠」　徳永　政二　選・佳作）

　　大丈夫まだ米びつに米はある
　　　　　（マガジンクラブ誌上句会「米」　熊谷　岳朗　選・九客、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　田中　寿々夢　選・七〇秀）



　　　
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