さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…五七五の部屋へようこそ。

川柳マガジン2016年7月号・掲載句

2016-06-29 | 川柳マガジン
<川柳マガジン7月号 掲載句>

  矢面に立つことはない扇動者 
     (印象吟 坂下 清 選・佳作)

  晩成の易当たるまで死ねません
     (笑いのある川柳 鈴木 公弘 選・佳作)

  酔いどめのくすり酒には効きません
     (笑いのある川柳 西 美和子 選・佳作)

  風にひろがる春のスカート
     (十四字詩 「広」佐藤 美文 選・佳作) 
 
  ひとりしか座れぬ椅子に人が群れ
     (読者柳壇「殺到」 荒川 八洲雄 選・佳作 間瀬田 紋章 選・秀作)

  生まれ死ぬみんな誰かの手をかりて
     (読者柳壇「雑詠」 たむら あきこ 選・佳作)

  わるいことしないのだけで目一杯
     (第15期2回 川柳マガジンクラブ誌上句会「善行」 竹崎 たかひろ 選・六十五秀)


選者の先生がたのお名前敬称略で失礼いたします。

梅雨らしい、雨が降ったりやんだりの日が続きますね。
これで水不足が解消されればよいのですが、地方によっては深刻な状況とのこと、
また地方によっては大雨による被害…
雨もお日さまの恵みも、バランスよく分配してくれたらよいのですが、
自然はなかなかいつも、人にいいあんばいで動いてはくれませんね。

ひととして生まれた者どうし、そしてひとが集まった国どうし、
つまらないいさかいなどやめて、
にんげんに与えられた知恵を、生かすべきところでうまく生かし、
助け合っていきたいものです。




   
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ネット句会いろいろ

2016-06-22 | ネット句会

参加させていただいたネット句会の入選句です。
選んでくださった選者の先生がた、ありがとうございます。
敬称略で失礼しております。

<川柳塔おきなわ準備室・毎週WEB句会>

「自由吟」 (森山 文切選)

 ふるさとの訛りで友とのみ明かす 

 深読みはやめて信じることにする

 ペアグラス悲鳴をあげて割れました

 溶けだして苦さに気づく糖衣錠(人の句)

 手を離すための握手をした別れ

 折鶴がきれいに折れるようになる(佳作)
 

<鈴鹿インターネット句会・6月>

「裸」

 裸銭あのぬくもりを忘れない (濱山 哲也選)

 こころには鎧をまとう裸婦の笑み (青砥 たかこ選)


<豊前境川柳会・6月>

「流す」

 かんたんに水に流せぬあれやこれ (真田 義子選・武者 駿造選・互選32票)

 最後かも知れない父の背を流す (真田 義子選・武者 駿造選・互選32票)


父を自宅(実家)で看取るまで、入浴のお手伝いはわたしの役目のひとつでした。
休日はもちろん、平日でも仕事に出かける前か、仕事の帰りに実家にかよっていたので、
父の体調をみながら入浴をすすめることもあれば、
時には父からの希望があって、ということもありました。

父はさいごまで寝たきりにはならず、
入浴して身体を洗うときも、できることは自分でしていました。
洗髪と、背中を流すこと、見守りとお手伝い。
それが、入浴時のわたしの仕事でした。

母は、その間にベッドを整え、シーツや枕カバーを洗ったものに取りかえ、
バスタオルと着替えを用意してスタンバイ。
父がなるべく体力を消耗することのないよう、
連携プレーです。

まだまだ元気でいてくれた頃も、
いつ急にわるくなるかわからない状態でしたから、
毎回、
これがさいごになるかも、さいごとなっても悔いのないように…
という思いで父の背を流していました。

亡くなる5日前の日曜日、
父から入りたいと言われたのだったか、わたしがすすめたのだったか…
いつもと変わらぬ状態、いつもと変わらぬ流れの入浴でしたが、
いつになく静かな父は、もう自分では身体を洗おうとせず、
すべてをわたしにゆだねてくれているようでした。

 「わたしが全部洗っていいの?」

とたずねると、

 「うん」

と静かに答える父。

なにか、いのちのエネルギーが、火が、
生命力というものが、ちいさく、弱まっていきつつあるような気がしました。

これがさいごになるだろう。

そんな予感がありました。


父とのたいせつな、忘れえぬひとときでした。


   
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雨の日も

2016-06-16 | つれづれに

今日は全国的に、本降りの雨のようですね。
紫陽花がよろこんでいるでしょうか。
大雨による被害などが出ませんように。

「雨の日も」

「さくら・たわわにたわごと」のブログで更新しました。




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川柳すずか 270号(28年6月号)掲載句

2016-06-14 | 川柳すずか

今年5月号から、川柳すずか誌友のお仲間入りをさせていただきました。

毎回の投句はむずかしいかも知れませんが、
楽しく読ませていただきつつ学びつつ、
できる範囲で投句参加もさせていただこうと思います。

今月6月号の表紙絵は、たかこさんが描かれたひと枝の枇杷。
表紙の色もびわ色です。

今年は、びわが豊作のようですね。
ご近所でも、あちこちでたわわに実がなっているのを見る年と、
実がなっているのにも気づかないままの年があります。

びわの実、久しく味わっていません。
たかこさんの絵を見ていると、むしょうに食べたくなりました。


<すずか路>

 イメージを変える布地の表裏

 カクテルで意外な味を出すコンビ

 変換をミスして恋が逃げました

 ツッコミのあなたがいなきゃボケられぬ

 キーワードひとつでほどかれるこころ


<課題句>

「創立」(青砥 たかこ 選)

  創立の記念樹だけがなお青い

「自由吟」(吉崎 柳歩 選)

  サンプルをどうぞのあとが高くつく


<インターネット句会> 「腐る」

  うまい酒あれば腐らず生きられる (青砥 たかこ 選)

  溺愛の森で根っこが腐りだす (青砥 たかこ 選)


 

 
   
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銀の笛&春はくろぼこ大会

2016-06-07 | 誌上大会
<銀の笛 第2回全国誌上川柳大会>

 「流れ」
  大海の流れをつくる雑魚の群れ 
       (岡崎 守 選・佳作) 

  激流を越えたあとから出るふるえ 
       (真島 久美子・長谷川 酔月 選・佳作)

<第16回 春はくろぼこ川柳大会>

 「飛ぶ」
  飛ぶ鳥はゆくべき空を迷わない
       (吉田 陽子 選・天 鳥取市議会議長賞)

 「祭り」
  前夜祭だけで終わった恋ひとつ
       (高木 勇三 選・五客)


選んでくださった選者の先生がた、
これらの句を心にとめていただきましてありがとうございます。 

春はくろぼこ大会では、
ほかに事前投句で「島」「色」「踏む」
当日投句では「笛」「枠」「的」「列」
の課題があり、欠席投句がゆるされていたので
すべてつくって出してみましたが、選外でした。

こころに響いた句がたくさんありました。

  万が一はずれる的がおそろしい (大杉 敏夫)

  君はまだ海辺で笛を吹いてるか (久保田 半蔵門)

  反戦を弓なりになり叫ぶ島 (渡辺 富子)

  安心をしたくて列の中にいる (橋倉 久美子)

  島はもう母の形になっている (平井 美智子)


  犬笛か拉致の悲鳴か日本海 (丸橋 野蒜)

  青臭いおばあさんでもええやんか (大久保 眞澄)

  譲れないものが自分の色になる (杉山 太郎)

  踏まれてもいつか私の花は咲く (大田 かつら)

  魂は売らぬ踏絵を踏もうとも (上嶋 幸雀)


  笛吹いて下さい生きていて欲しい (倉益 一瑤)

  外れ矢で射抜いた人と生きている (前田 一天)

  的になる覚悟ひとりの手を上げる (岩佐 ダン吉)

  難民の列で子供が泣いている (新家 完司)

  いつだって母は黙って最後尾 (福本 清美)


まだまだたくさんありますが、ひとまずこれにて。

敬称略で失礼しております。



   
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豊橋番傘 平成28年6月号・掲載句

2016-06-03 | 豊橋番傘

<近詠>

 いいことを数え不安をふりはらう
    
 過ぎ去れば笑いばなしになる苦労 

 止まり木がここにあるからまた飛べる

 わたしにもすこし残っている鱗


<課題句>

「不意」 (藤森 ますみ 選)

 まだ先と思う予定が不意に来る

 不意の雨不意の別れに傘がない

 直球を不意に投げられうろたえる

          
「やがて」 (安藤 義昭 選)

 やがてゆくあの世あわてることもない         


「哀れ」 (鈴木 順子 選)

 哀れみは要らぬ野良には野良の自負

 愛された記憶を持たぬ負の連鎖


<各・地・句・報>(森口 美羽 抄)

 君のため別れようなどよくもまあ



    
   
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静岡たかね 2016年6月号・掲載句

2016-06-01 | 静岡たかね

<自由吟 富岳抄>

「毒」

   うたがえば良薬さえも毒になる

   毒舌のなかにやさしさ見え隠れ

   毒すこし秘めたあなたに魅入られる

   たいていの毒はおいしいから困る


<4月句会>

「ピカピカ」 (荒牧 やむ茶 選)

   ピカピカの靴に弾みをもらう朝


「虹」 (勝又 恭子 選)

   虹いろのカクテルに酔う青い恋

   泣きぬれた空のむこうにかかる虹


「へ、で始まる句」 (望月 弘 選)

   平和まで何羽の鶴がいりますか(地位)


<3月句会分>

「ふ、で始まる句」 (松田 タ介 選)

   ふと添えた括弧の中にある本音



今夜はコンサートのリハーサルに行ってきます。
衣装までは着ませんが、靴は本番とおなじものを履いて歌うことにしています。
ドレスを着る時の靴はいつものシルバーで、ヒール7cmくらいの高さ。
わたしは若い頃から、
特別な時以外ヒールの高い靴を履くことはほとんどありませんでしたが、
この靴はあまり高さを感じさせず、楽に履けています。
ところがチビなので、ヒール7cmでも、
いつもドレスの裾は余りすぎてズルズルなのが残念なところです。

毎回のあがり症も、すこしはましだといいのですが、はてさて。。。

      



      
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