おそらく この世で一番愛おしいと想う香りが、
今、
自分のちいさな部屋に、満ちているのです。
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Prunus mume
バラ科サクラ属
梅。
*
最初は ひとつしか咲いていなかったのです。
部屋のあたたかさにつられて か
ポコポコ、ポンポン、
次から次に咲いています。
予想を上回る早さで。
今や、5分咲きくらいかしらん。
部屋に満ちる 香りの濃度も
じわじわ現在進行形で、格段に増しているような気がします。
一番好きな香りが、
今、すぐ傍にある。
「こんな贅沢なことがあって、良いのだろうか。」
と、
なんだか申し訳ないような、
畏れ多い気にすら、なっています。
一番好きな香りだとはいいながら
梅の枝を 個人的に入手し、自分の部屋に生けたのは、初めてのことです。
*
仕事で訪れた「立川」という
東京のようで 東京でないような
不思議な“田舎感”のある土地で、出逢いました。
旧い大きな通り沿い、
旧い大きな家の門先に、
手書きの「どうぞ」。
バケツに入れて置かれてあった、切り花。
ふつうにお花屋さんでお買い求め、となると
まず有り得ない、
非常に良心的すぎる、破格のお値段。
しかも、上等。
すこぶる状態の良い、たわわなつぼみつきの枝が、
ぜいたくに、束になって。
「今朝切ったばかりなんですよ。」
と、
そのお家の、おばあさん現る。
「いいにおいでしょう。
においだけでも、たのしんでってくださいねえ。」
まだ、ほとんどつぼみ状態でした。
だけど、
すでに佳い香り!
つぼみからすでに、芳醇に、香っているのです。
すっかり、やられました。
白梅と、紅梅を、一束ずつ 頂く事に。
(白梅のほうは、展示最終日を迎えた朔さんにあげました。)
嬉しさがあふれて来たのは、
帰りの電車に乗っているときでした。
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壊れやすい 繊細な宝物を抱えるように、
そっと、
新聞紙で包まれたそれを、大事に大事に、でもしっかりではなくて、そおっと、抱えて。
「花を抱えて帰る。」
風流だなあ。
、、、いいなあ、そういうシチュエーション。
って、想えて。
新聞紙の包みに隠れながら、
心の底まで にっこりと 笑顔になってしまったのでした。
*
ああ、ほんとに。
「こんな贅沢なことがあって、良いのだろうか。」
と、
戸惑うほどに 素敵な香りが、満ちているのです。
まさに今、この瞬間も。
まさか、この部屋に。
風が吹いてるわけじゃないので、香りが絶えず鼻もとに舞い込んで来るわけではない。
だから、
自発的に吸い込もうと、くんくん、あるいはもっとがんばって、ふんぐぉーー!と、
「深呼吸」、してみてしまう。
かといって、
それですんなり、こちらの思惑通りに鼻に入って来る ってものでもなく、
花の香りは気まぐれで。
たまに、ふっとよぎる すきま風だか、ささやかな空気の動きで、
ふっと、香るのです。
気を抜いた時に。
それがまた、佳い。
しかし、
いいのだろうか。
こんな自分の、こんな部屋にあって。
恐縮なのです。
身の丈に合っていない気がして。
なんだか、畏れ多いのです。
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一番好きな香りだから?
もう、好きすぎて、
こんなお傍にあらっしゃられるのが、畏れ多い!と思うのでしょうか。
こんな感情を、何と言うだろう。
愛おしいあまりに畏れ多い。
好き故に、かえって近寄り難い。
もしかしたら、
平安時代に使われていた古語に、的確なのが、なんか、ありそうな気がします。
「いと○○○し」、みたいな。
憶測ですが。
*
今、
自分のちいさな部屋に、満ちているのです。
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Prunus mume
バラ科サクラ属
梅。
*
最初は ひとつしか咲いていなかったのです。
部屋のあたたかさにつられて か
ポコポコ、ポンポン、
次から次に咲いています。
予想を上回る早さで。
今や、5分咲きくらいかしらん。
部屋に満ちる 香りの濃度も
じわじわ現在進行形で、格段に増しているような気がします。
一番好きな香りが、
今、すぐ傍にある。
「こんな贅沢なことがあって、良いのだろうか。」
と、
なんだか申し訳ないような、
畏れ多い気にすら、なっています。
一番好きな香りだとはいいながら
梅の枝を 個人的に入手し、自分の部屋に生けたのは、初めてのことです。
*
仕事で訪れた「立川」という
東京のようで 東京でないような
不思議な“田舎感”のある土地で、出逢いました。
旧い大きな通り沿い、
旧い大きな家の門先に、
手書きの「どうぞ」。
バケツに入れて置かれてあった、切り花。
ふつうにお花屋さんでお買い求め、となると
まず有り得ない、
非常に良心的すぎる、破格のお値段。
しかも、上等。
すこぶる状態の良い、たわわなつぼみつきの枝が、
ぜいたくに、束になって。
「今朝切ったばかりなんですよ。」
と、
そのお家の、おばあさん現る。
「いいにおいでしょう。
においだけでも、たのしんでってくださいねえ。」
まだ、ほとんどつぼみ状態でした。
だけど、
すでに佳い香り!
つぼみからすでに、芳醇に、香っているのです。
すっかり、やられました。
白梅と、紅梅を、一束ずつ 頂く事に。
(白梅のほうは、展示最終日を迎えた朔さんにあげました。)
嬉しさがあふれて来たのは、
帰りの電車に乗っているときでした。
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壊れやすい 繊細な宝物を抱えるように、
そっと、
新聞紙で包まれたそれを、大事に大事に、でもしっかりではなくて、そおっと、抱えて。
「花を抱えて帰る。」
風流だなあ。
、、、いいなあ、そういうシチュエーション。
って、想えて。
新聞紙の包みに隠れながら、
心の底まで にっこりと 笑顔になってしまったのでした。
*
ああ、ほんとに。
「こんな贅沢なことがあって、良いのだろうか。」
と、
戸惑うほどに 素敵な香りが、満ちているのです。
まさに今、この瞬間も。
まさか、この部屋に。
風が吹いてるわけじゃないので、香りが絶えず鼻もとに舞い込んで来るわけではない。
だから、
自発的に吸い込もうと、くんくん、あるいはもっとがんばって、ふんぐぉーー!と、
「深呼吸」、してみてしまう。
かといって、
それですんなり、こちらの思惑通りに鼻に入って来る ってものでもなく、
花の香りは気まぐれで。
たまに、ふっとよぎる すきま風だか、ささやかな空気の動きで、
ふっと、香るのです。
気を抜いた時に。
それがまた、佳い。
しかし、
いいのだろうか。
こんな自分の、こんな部屋にあって。
恐縮なのです。
身の丈に合っていない気がして。
なんだか、畏れ多いのです。
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一番好きな香りだから?
もう、好きすぎて、
こんなお傍にあらっしゃられるのが、畏れ多い!と思うのでしょうか。
こんな感情を、何と言うだろう。
愛おしいあまりに畏れ多い。
好き故に、かえって近寄り難い。
もしかしたら、
平安時代に使われていた古語に、的確なのが、なんか、ありそうな気がします。
「いと○○○し」、みたいな。
憶測ですが。
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