新しいテーマで、32飛戦法を取り上げます。2008年の升田幸三賞でしたか、ずいぶん前の話です。定跡本としては、長岡裕也先生の「2手目の革新 3ニ飛戦法」です。今泉健司先生がアマチュア時代に指していて、プロでは長岡先生が初めて指したとか。
初手から76歩に32飛で始まります。
初手26歩だと出現しないのですが、初手の多くは76歩なので、後手番ならばこれだけで対応できるとも言えます。26歩62玉25歩34歩
後手の石田流はうまくいかないというのは広く知られていることで、ブログでも取り上げました。その時は後手陣は51玉35歩の形でした。さて、先手が無難に進めた場合は、48銀72玉68玉35歩78玉34飛
後手は玉を72まで移動してから、35歩~34飛としています。こうなると22角成同銀までは必然で、88銀82玉77銀72銀46歩94歩96歩32金
後手番でも升田式石田流に組めるというのが主張です。47銀33銀68金44銀58金右55銀
この55銀というのは本家升田先生の指した手で、先手に56歩を突かせようというもの。銀は64~73に引いて夫使います。先手が56歩を突かなければ、16歩33桂15歩44飛
というのが、長岡先生の本に書いてあります。48飛には27角なので26飛ですが、36歩同飛28角
長岡先生は後手優勢だと。しかしAIに聞いてみると、56歩64銀16飛39角成26飛
後手は1歩損で馬を作っただけ、この図の評価値は+115です。そんなに単純な話ではないのですが、とりあえずのねらいはわかりました。後手番なので千日手でも良いと思えば。
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