矢倉先生はいくつかの課題局面をテーマ1~9として検討しています。昨日がテーマ1、今日のはテーマ2です。
先手が58金右~66銀と中央を受けた場合は
72銀68金寄42飛98香45歩
実はここでのAIの最善手は57金から穴熊に囲うことです。ということは先の68金寄は1手損ですね。68金寄とせずに98香42飛99玉45歩57金と進めておけば、評価値は+160ほどの先手ペースです。
さて48飛と無難に受けるのがテーマ2図です。後手は22飛として
28飛42飛48飛22飛・・・では千日手。46歩同歩同飛には42飛
42同飛成同金31飛41飛同飛成同金43飛42飛同飛成同金・・・で千日手、と解説していますが、飛交換の後の31飛には49飛などで攻め合えば後手有利です。ともかく飛交換はできないので、43歩22飛36歩32金35歩
35同歩45飛44歩35飛43金
この図の評価値は+115の互角です。矢倉先生も形勢不明としています。
先手の工夫として
36歩24歩46歩
時間差で46歩を突くと、後手は46同歩とは取りにくいのですが、25歩45歩43歩
矢倉先生は43歩のところで52金左44歩42歩を解説していますが、角筋が止まるので43歩のほうが得です。この図の評価値は-50、互角ですが先手の失敗です。
また戻って
先手の最善は36歩24歩37桂
右桂を使います。25歩45桂15角49飛42飛
矢倉先生は46歩44歩75銀
以下の手順を解説しているのですが、75同銀同歩と進むと先手玉が薄すぎます。
戻って
ここは46歩ではなく57銀
このほうがすっきりしていて、先手玉も堅いので、評価値は+234の先手良し。
最初のほうに戻りますが
48飛には22飛ではなくて24歩が正しいのです。
なぜこの手が書かれていないのかが不思議なくらいですが、24同歩22飛28飛24飛
飛交換は68角成と切る筋ができるので後手が指しやすいでしょう。25歩22飛99玉44角
26歩~24飛は許せませんから角をぶつけるのですが、65銀77角成同桂が最善のようです。
46歩に44角
33角同角成同桂44角32金などは後手が損をするので、42飛11角成47歩成
64銀同歩44香43歩21馬
44歩53桂62金41桂成同飛32馬61飛
先手がずいぶん働いたようですが、金得でも47の と金は価値があります。攻め駒の数は3対5、なのでこの図の評価値は0付近の互角です。
ということで、このテーマは互角にしかならないので、先手が避けるべきです。