名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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SS4-7 ノーマル中飛車に居飛車穴熊(12)

2024-11-05 | 基本定跡の研究

矢倉先生はいくつかの課題局面をテーマ1~9として検討しています。昨日がテーマ1、今日のはテーマ2です。

先手が58金右~66銀と中央を受けた場合は

72銀68金寄42飛98香45歩

実はここでのAIの最善手は57金から穴熊に囲うことです。ということは先の68金寄は1手損ですね。68金寄とせずに98香42飛99玉45歩57金と進めておけば、評価値は+160ほどの先手ペースです。

さて48飛と無難に受けるのがテーマ2図です。後手は22飛として

28飛42飛48飛22飛・・・では千日手。46歩同歩同飛には42飛

42同飛成同金31飛41飛同飛成同金43飛42飛同飛成同金・・・で千日手、と解説していますが、飛交換の後の31飛には49飛などで攻め合えば後手有利です。ともかく飛交換はできないので、43歩22飛36歩32金35歩

35同歩45飛44歩35飛43金

この図の評価値は+115の互角です。矢倉先生も形勢不明としています。

先手の工夫として

36歩24歩46歩

時間差で46歩を突くと、後手は46同歩とは取りにくいのですが、25歩45歩43歩

矢倉先生は43歩のところで52金左44歩42歩を解説していますが、角筋が止まるので43歩のほうが得です。この図の評価値は-50、互角ですが先手の失敗です。

また戻って

先手の最善は36歩24歩37桂

右桂を使います。25歩45桂15角49飛42飛

矢倉先生は46歩44歩75銀

以下の手順を解説しているのですが、75同銀同歩と進むと先手玉が薄すぎます。

戻って

ここは46歩ではなく57銀

このほうがすっきりしていて、先手玉も堅いので、評価値は+234の先手良し。

最初のほうに戻りますが

48飛には22飛ではなくて24歩が正しいのです。

なぜこの手が書かれていないのかが不思議なくらいですが、24同歩22飛28飛24飛

飛交換は68角成と切る筋ができるので後手が指しやすいでしょう。25歩22飛99玉44角

26歩~24飛は許せませんから角をぶつけるのですが、65銀77角成同桂が最善のようです。

46歩に44角

33角同角成同桂44角32金などは後手が損をするので、42飛11角成47歩成

64銀同歩44香43歩21馬

44歩53桂62金41桂成同飛32馬61飛

先手がずいぶん働いたようですが、金得でも47の と金は価値があります。攻め駒の数は3対5、なのでこの図の評価値は0付近の互角です。

ということで、このテーマは互角にしかならないので、先手が避けるべきです。

コメント
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