あんな・こんな

観たり、聴いたり、感じたり・・・あんな・こんなを綴ります。

映画鑑賞、散歩、寄り道の合間の読書📚⌛🎦👣⌛ 

2024年05月06日 12時56分23秒 | 読書

『異人たちとの夏』山田 太一著 
先日観た映画『異人たち』の原作となっていることから気になって読んでみました。 映画との相違はあまり感じませんでしたが、主人公が出会う相手が原作では「胸に傷を(火傷の痕)を持つ桂(ケイ)という女性」、映画では「ゲイのハリーという男性」でラストにも二人の違いを感じました。 私的にはハリーの方が主人公を大切に思っていたような・・・(二人とも死んでいるのですが・・・) 
両親に別れを告げるために浅草の「すき焼」の店に誘い三人で鍋を囲み話をする場面は切なく感じ、ウルウル( ;∀;)してしまいました。

 

内容はと言いますと、壮年のシナリオライターである原田は妻子と別れ、仕事に使っているマンションに一人暮らし。 ある日、幼い頃に住んでいた浅草で、12歳のときに交通事故死した両親に出会い、懐かしさのあまり少年だった頃のようにふたりの元へ通い出すのでした。 そして、同じマンションに住む桂(ケイ)という女性にも出会い、不思議な女性だと感じながら彼女と愛し合うようになるのですが、ふたつの出会いから原田の身体はみるみる衰弱していくのです。 その原因は両親にあると「ケイ」は言うのですが、「あなたの所為なんじゃありませんか?」と言いそうになりました。 だって、原田に執着しているように感じたものですから(・・? 異界での異人たちとの出会いによって自身も異界へ連れて行かれそう?になっていた原田を現生?に戻してくれたのは友人の間宮一郎でした。(この人物にあたる人は映画には登場していませんでした) 

「孤独」とは何か・・・な~んてことをふと思ってしまいました。 
独りだから孤独ではない、大勢の中にいても孤独ってあるのではないでしょうか。 その方が寂しいかも知れませんね。 人とは複雑???


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