2024年1月 1本目 MOVIXあまがさきにて・・・『PERFECT DAYS』監督:ビム・ベンダース 脚本:ビム・ベンダース 高崎 卓馬
役所 広司演じるトイレ清掃員である平山の淡々とした日常を見つめた映画でした。
近所の老女が掃除する竹ぼうきの音が目覚まし時計の代わり、その音で目覚め起きあがると布団を畳み、歯を磨き、髭を整え、清掃のユニフォームを着て白いタオルを首に引っ掛け階段を降りる。 出かける前に盆栽?にスプレーで水を含ませます。
玄関で充電してあるガラケー、車のキー、フィルムカメラと小銭をいつものようにポケットにしまい(腕時計も並んでいます)ドアをあけて空を見上げ自販機で缶コーヒー(これが朝ごはんかな?)を買って車に乗り込むと、いくつかあるカセットテープの中からその日の気分?で選んでそれを聞きながら仕事先へ向かい「トイレ清掃」の始まりです。
木漏れ日を見上げながらサンドイッチと牛乳のお昼をしながらの木々の撮影、仕事を終えると自転車で風呂屋に行き、いつもの駅下の居酒屋で自動的に?出てくるお酒とおつまみ。 飲み終えて自宅に帰ると文庫本を読むうちに眠りにつく。
こんな具合にルーティーンを毎日繰り返し休日になると(ここで腕時計が登場⌚)コインランドリーで洗濯、撮影したフィルムと新しいフィルムを交換、現像された写真を受け取り整理、古本屋で文庫本を買い馴染みの店へ行ってちょっとイッパイ。
このお店で、ドラマ・深夜食堂で流しの歌手として出ていた「あがた 森魚」がギター演奏していました。 石川 さゆりがその演奏で歌って(^^♪、そこかしこに贅沢な配役がされていて、このキャスティングって何方が??? 「ラストサムライ」の時にも思ったのですが、監督が外国の方なので不思議に感じます。 この映画の中では田中泯が「俳優」としてではなく、「ダンサー」として登場だったのかな?と・・・
映画に出てきた公共トイレって一度入ってみたい🚽🚻ε=(ノ゚Д゚)ノ ∥WC∥ な~んて、思ってしまいました( ´艸`)
ラストでは、カセットテープから流れる「Feeling Good」を聴きながら、どこか満ち足りた感じさえ受けましたが・・・ 毎日パターン化されたような生活でも毎日何かが違う。 ふと出会う人やモノに依って変わるんですよね(^_-)-☆ そんな風景が随所に出て来ます。
もう1曲印象に残った曲が「Perfect Day」 映画の題名と関係あるんですよね♬ 文庫本の方も気になったので探してみようかな📚(木:幸田 文著 野生の棕櫚:ウィリアム・フォークナー著 11の物語:パトリシア・ハイスミス著 古本屋さんで・・・)
そうそうトイレの壁に挟まっていた〇✕ゲームの紙きれ・・・ 見つけた時にはゴミとして処理しようとしたのですが、✕を書き入れて元の場所へ戻して置いたら又〇が書き込まれていて・・・最後には「thank you」と書いてあり、それをポケットに仕舞う仕草には目には見えないけれど温かい繋がり(ご縁)を感じました。 些細なことに目を向ける心の余裕のようなものも・・・
私たちは少しせかせかとし過ぎているかも、と反省してしまいます。