『生きてるうちに、さよならを』吉村 達也著
先日読み終えた山崎 マキコの『ためらいもイエス』もそうでしたが、この作者も初めまして📚でした。 いつも題名や表装で選んでしまいます(^_-)-☆ でも、そのひらめき💡?は結構な確率で「当たりィ~」
一代で会社を築き上げ、世間にも名を知られるようになった自身の立身出世の一代記を本にしようと考えた主人公でしたが・・・
誰かに語り掛けるように日記のようなものを書き始めました。 タイトルの通り、生前葬(生きてるうちに、さよならを)を計画したのは、親友の葬儀で、個人との関りがないにもかかわらず(利用して)弔辞を述べる人たち、深い絆を持たない人たちの会葬、そんな場面に立ち会ったことがきっかけとなったのです。 そんな中、家族旅行で訪れたグアムで妻から余命いくばくもないことを打ち明けられるのでした。 それからは、自分を省みる時間が彼を捉えます。 そして妻の生い立ちを知ったことで、思いもよらない事実も判明。
ここからはミステリーのラストシーンのように謎解き風になって行き、「おわりに」では、息子が主人公の書き残した「日記?」を書き上げ、誰にも読まれないようにパスワードでロック。 結局、主人公は愛人(妻への復讐に利用された)を道連れに交通事故死をしました。 それは息子によって書き足されています。