池田修三版画展 / にかほ市象潟郷土資料館
地元にかほ市にある郷土資料館へと足を運びました。
「鳥海山 信仰と文化のかたち」と題して、
鳥海山に対するその裾野に住まう人々の思想、自然と共にある生活の営み、
農業と漁業とが栄えてきた歴史、伝統芸能の数々等を勉強してきました。
また、同時に開催されていた展覧会「夢とあこがれ」も拝見させて頂きました。
こちらは、同資料館に所蔵されている象潟町出身の版画家、
池田修三さんの作品群であり、今回は「夢見る子どもたちとふるさとへの憧景」
という事で、色鮮やかに子どもたちを描いた作品展となっていました。
◆
2004年12月にご逝去された池田さんの作品は、
私が幼い頃から地元の広報やポスターなどでよく目にしていた事を記憶しています。
今振り返って自身における子供時代の心模様を思い返してみると、
池田さんの作品の子どもたちの「瞳」に、何か不思議なものを感じていたように思い、
また、少し怖いという気持ちもあったように思います。
池田さんの作品の中に生きる子どもたちを拝見すると、その表情、その瞳から、
何か世に対する想いや願いといったものを感じ、
更に、瞳の奥底には悲しみのようなものが存在している様でなりませんでした。
しかし、子どもたちの表情は実に純粋であり、
また、子どもたちを包み込む様に描かれている背景の色や花なども併せ、
作品には品格があり、優しさが満ち溢れていました。
作品の中に生きる子どもたちの瞳は、池田さんご自身の人生で蓄積されてきた、
その想いを表す「瞳」でもあるように感じられました。
◆
私が子供の頃に感じた「怖い」という気持ちは、今感じる事が出来るその「悲しみ」の
部分に反応した結果ではないかと自分なりに考えてしまいます。
今回、郷土資料館で感じた事は、あくまでも私個人のつたない感想でありますので、
何卒ご容赦頂きたいと存じますが、
郷土について勉強が出来た事(全然勉強不足です・・・)、
また、郷土を想う池田さんの素晴らしい作品群も拝見出来た事は、
大変ありがたい事であり、そして、充実したひとときを過ごさせて頂きました。
こちらの展覧会は5月22日まで開催されているとの事ですので、
今後も何度か足を運んでみようと思います。
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