ソメイヨシノとリアス・アーク美術館
春の光を浴びて
リアス・アーク美術館では「食と地域の暮らし展 Vol.8 暮らしをウツス」と題して、佐々木徳朗さんの写真展が始まっています。徳朗(とくろう)さんは昭和10年生まれ。カメラを手に約70年にわたり地元気仙沼地域を見つめ、その土地に根ざした視点で撮影を続けられています。初日の今日は徳朗さんご本人が在廊されていて、貴重なお話を伺いながら鑑賞することができました。展示作品は記録写真としてはもちろん、効率化や利便性追求によって失われてきたものは何かと問いかけてくるような眼差しが感じられ、また、昭和、平成、令和と定点撮影された農村風景の作品からは、なぜか次代の農村風景をイメージできてしまうような気がして、少し怖いような感覚にもなりました。すべて気仙沼地域で撮影されたものでありながらどこか自分の記憶とも重なる部分があり、徳朗さんの視点を通して今は亡き祖父や祖母、父の姿を見せていただいたような気がします。会期は6月2日(日)まで。詳細はリアス・アーク美術館のホームページをご覧ください。
リアス・アーク美術館 https://rias-ark.sakura.ne.jp/2/