「ミシンの調子が悪い!縫えない!」って修理依頼を頂きますが、「縫えない!」って場合は殆どが上糸の掛け間違いです。
「縫い目がつる。」って場合は下糸の掛け方が間違っていることが殆どです。
先日、ご来店いただいて中古のミシンをお買い上げ頂いたのですが、「縫い目がつる!布が縮んで縫えない!」って電話をいただきました。
店でミシンを見て頂いて試し縫いして頂いた時はちゃんと縫えていましたから、つるのは下糸の掛け間違いか?と思い、うかがいますとやっぱり下糸が内釜の糸調節器に掛かっていませんでした。
もう一回糸の掛け方を説明して帰って来たのですが、翌日にまた「糸がつる!」と電話をいただきました。
伺うと糸掛けは間違えていないのに、「何で?」と思いましたが、お客様の試し布をお借りして縫ってみたらすぐに原因は解りました。
ミシン針の先が駄目に成っていましたな。
私が使っている試し布だと綺麗に縫えるのですが、お客様の布だと地糸を切ったり針先で針板の穴に布を押し込んだりしちゃうようです。
良くミシンを使う方だと針先が丸まって、縫う時に「パツパツ。」と音がしたりしますが、そういう音はしなかったし私の試し布では普通に縫えていたのですが、このミシン針は針先がささくれてでもいたのでしょうか?
新しい針に交換したら問題なく縫えるように成りましたε-(´∀`*)ホッ
針が折れたらお客様にも当然わかりますけど、微妙に曲がった針とか針先が丸まったってのは解りにくいかもしれません。
針先がささくれるってのはミシン屋でも気が付きません(笑)
ロックミシンで目飛びするって場合も針が悪く成っていることが多いです。
ロックミシンの場合は糸の張力が強いので針の穴が糸で擦られて摩耗しちゃうことが有ります。
お客様には、「ミシンの調子が悪い時は糸の掛け方をもう一回確認してください。」と言っていますが、「針を取り替えてみて下さい。」ってのも加えないといけませんな。
ただ・・・
買って頂いてから10年以上経っても「針の交換はしたことが無い。」「針は一度も折ったことが無い。」ってお客様も意外といらっしゃるんだよな~
「針の替え方わがんね~」ってお客様もたくさんいらっしゃいます。