さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

ローカルの鉄橋渡る列車撮りたくて

2015-03-07 | 日記
 
 昨日の午後沼田街道を3時間ほどドライブしました。



 いつだったかJR会津只見線の西方駅から宮下駅へのの鉄橋を渡るとき只見川の流れの遠くに赤い三島大橋からの道が見えたのです。そうだ三島大橋を渡ってこの道にくればこの鉄橋を渡る列車が撮れると思ったのです。
    

 この鉄橋を渡る列車の時刻は13時4分です。
 鉄橋のたもとには12時30分つきました。40分近くの余裕があったんですけどよかったんです。いい撮影場所を見つけるのに時間をとりましたから。あちこち探して道路脇の柵の一番左側に場所を決めて列車を待ちました。でも時間になっても列車は来ないんです。


 
緊張して待つ時間ってとっても長いんです。綺麗な只見側に流れを撮ってみたり



 
道路脇の険しい崖の上の空を撮って見たりして時間を過ごしていました



 13時15分頃鉄橋入口の踏切の警報機がかんかん鳴り出しました。そしてしばらくして列車が鉄橋の向こうに姿を現しました。嬉しくて20カットほど連写しました。そのうちの1枚です。


 鉄橋を渡る列車を撮ったのは初めてです。感激してしまってこんどはこの鉄橋を煙を上げて通るSLの迫力ある写真を撮ろうと決心しました。会津只見線は年に1~2回はSLが運行されるんです。そのおりには日本各地からSLファンが押し寄せて川口までの沼田街道は車でいっぱいになって駐車場所をみつけるのも難しくなるんです。

 今までは日常走っているわけでもない古いSLなどに関心がなく無視していたんですけど今年からはSLファンの仲間入りです。楽しみになりました。

 昨日のドライブでもう一つ大きな収穫がありました。
 沼田街道の只見川対岸の道路を通ったのは半世紀ぶりです、道が整備されすっかり変わってしまってちょっと道に迷ってしまいました。初めて通る道から思いもかけずこの写真の景色が見える橋の上に出たのです。少し道に迷っていますから自分のいる位置がよく分かりません。でもこの険しく高い山なみと只見川の流れの美しさに圧倒されてなんカットも撮りました。


 そしてふと山裾の川沿いに長く古い道跡らしきものに気づいたんです。自分のいる位置が分からないんですからこの廃道らしきものがなんなのか分かりませんでした。しばらくしてはたと気づきました。これは50年ほど前までの沼田街道、宮下から柳津へのへつり道だったのです。今のバスに比べれば本当に小さいボンネットバスやトラックや乗用車が通り、私なども自転車を少し大きくしたような単車にエンジンをつけたようなホンダカブというミニバイクで何度も通っていた沼田街道の廃道だったのです。あまりにも荒れ果てた廃道なので気づかなかったのです。

 かつての沼田街道にはこのような危険なへつりはいっぱいありました。夏期はバスもトラックも乗用車もバイクも通りましたからいいんですけど、冬期は除雪も今のようには出来ませんでしたから雪崩の危険を怖いと思いながら徒歩で歩っていたんだと思います

 事実このへつり道ではないんですけど春になって冬期の出稼ぎからの帰り道数人の男の人たちの仲間が自分の集落のすぐ近くのへつり道で雪崩にあってお亡くなりなった悲劇がありました。今でもそこには観音様のお像がお立ちになっています。

 今の沼田街道は立派なトンネルやスノーシェットができて危険なへつり道はすべて廃道になっています。冬期の豪雪のときでも大型の除雪車がひっきりなしに除雪して交通が途絶することなどほとんどありません。

 でもこの長いへつり道の廃道を見ると自分の若かった頃のいろんな思い出が甦って懐かしくなるんです。嬉しくなるんです。カメラのシャッターを切りながら橋の上で独りしばらくただずんで懐かしい時を過ごしました。

 小さな写真では山の険しさや荒れ果てた廃道の様子がよく分かりませんので大きくした写真のURLをコメントの欄に載せておきました。見て頂ければ嬉しいです。