大阪城に行ってきた。実は今まで大坂城には一度しか来たことがない。それも天守閣にも入らず城内を歩いて突っ切っただけだったし。復元した城だし、あんまり重要視してなかったからだ。でも今回行ってみてその大きさと天守閣内部の展示の豊富さにはちょっと感動した。
JR東西線・大坂城公園前駅に着くと若い女の子がいっぱい。「チケットゆずって下さい」っていうプラカードを掲げてる子も。どうやら大坂城ホールで、ジャニーズのグループのコンサートがあったようだ。
ファンの波をかき分けかき分け進み、城の北方にある青屋門をくぐって外堀を渡り城内へ。そして内堀にかかる極楽橋を渡って山里郭と呼ばれていた一角へ。この辺りは大坂夏の陣で豊臣秀頼や淀殿たちが自害した場所らしい。ただし今の大坂城は夏の陣後に徳川幕府が大改修したものなので、だいたいこの辺りという感じなんだろうけど。(写真左は青屋門、右は本丸東側の石垣)

そこから階段を上っていくと巨大な天守の麓に辿り着く。この天守閣は昭和6年に一般市民の寄付で再建されたものだ。太平洋戦争末期の大阪大空襲では被害を免れたので、戦前に建てられたものだが残っている。しかし徳川時代から残っていた櫓のいくつかが全壊してしまったりしている。(左、北西麓から見上げた天守、右最上階から南方面を展望)

天守閣の内部は歴史博物館になっていて、豊臣秀吉の一生や大坂城の歴史、戦国武将の甲冑や肖像画・書簡、豊臣時代と徳川時代の大坂城の模型等が展示されている。
中でも「大坂夏の陣図屏風」の解説は鳥肌が立つ思いがした。屏風の右篇は大坂城に攻め込む徳川方と迎え撃つ豊臣方の武将たちの姿が緻密に描き込まれている。対して左篇は、大坂城から逃げ出す敗残兵や女たちの姿と、それらの人々を鉄砲で狙い撃つ兵士や金品を奪う追い剥ぎの姿が描かれている。手を合わせて命乞いする者、女を後ろから襲う者、子供を抱えて川を渡る者、奪った金品に腰かけふんぞり返る者、裸同然の姿で手をつないで逃げる者、混乱する情景が屏風いっぱいに描き込まれている。
NHKの歴史番組では、この屏風を“戦国のゲルニカ”と呼んでいた。徳川方として参戦した黒田長政が描かせたとされているが、長政はこのような地獄絵図が二度と展開されないように、太平の世になっても忘れてしまわないようにとの思いから、武将同士の戦いと同じ面積を使って逃げ惑う人々の姿を描かせたんじゃないだろうか。(歴史番組の受け売りみたいになってしまったけど^^;、本当にそんな感じがした)
次回の記事に続く⇒
JR東西線・大坂城公園前駅に着くと若い女の子がいっぱい。「チケットゆずって下さい」っていうプラカードを掲げてる子も。どうやら大坂城ホールで、ジャニーズのグループのコンサートがあったようだ。
ファンの波をかき分けかき分け進み、城の北方にある青屋門をくぐって外堀を渡り城内へ。そして内堀にかかる極楽橋を渡って山里郭と呼ばれていた一角へ。この辺りは大坂夏の陣で豊臣秀頼や淀殿たちが自害した場所らしい。ただし今の大坂城は夏の陣後に徳川幕府が大改修したものなので、だいたいこの辺りという感じなんだろうけど。(写真左は青屋門、右は本丸東側の石垣)


そこから階段を上っていくと巨大な天守の麓に辿り着く。この天守閣は昭和6年に一般市民の寄付で再建されたものだ。太平洋戦争末期の大阪大空襲では被害を免れたので、戦前に建てられたものだが残っている。しかし徳川時代から残っていた櫓のいくつかが全壊してしまったりしている。(左、北西麓から見上げた天守、右最上階から南方面を展望)


天守閣の内部は歴史博物館になっていて、豊臣秀吉の一生や大坂城の歴史、戦国武将の甲冑や肖像画・書簡、豊臣時代と徳川時代の大坂城の模型等が展示されている。
中でも「大坂夏の陣図屏風」の解説は鳥肌が立つ思いがした。屏風の右篇は大坂城に攻め込む徳川方と迎え撃つ豊臣方の武将たちの姿が緻密に描き込まれている。対して左篇は、大坂城から逃げ出す敗残兵や女たちの姿と、それらの人々を鉄砲で狙い撃つ兵士や金品を奪う追い剥ぎの姿が描かれている。手を合わせて命乞いする者、女を後ろから襲う者、子供を抱えて川を渡る者、奪った金品に腰かけふんぞり返る者、裸同然の姿で手をつないで逃げる者、混乱する情景が屏風いっぱいに描き込まれている。
NHKの歴史番組では、この屏風を“戦国のゲルニカ”と呼んでいた。徳川方として参戦した黒田長政が描かせたとされているが、長政はこのような地獄絵図が二度と展開されないように、太平の世になっても忘れてしまわないようにとの思いから、武将同士の戦いと同じ面積を使って逃げ惑う人々の姿を描かせたんじゃないだろうか。(歴史番組の受け売りみたいになってしまったけど^^;、本当にそんな感じがした)
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大坂城―天下一の名城 (日本人はどのように建造物をつくってきたか 3) |
穂積 和夫 | |
草思社 |
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大坂城―天下人二人の武略燦然 (歴史群像・名城シリーズ) |
学習研究社 | |
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