自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

グロース日記5日目

2012-09-12 07:53:12 | グロースキャンプ
最終日です。


今年は、足寄出身の某有名歌手の地元でのコンサートがあり、帰りの飛行機の予約が取れず、新千歳まで行く関係上、午前中のみのヌプカです。


6:00起床。


朝食のためにバーベキューハウスに行くと・・・・






牛乳と、クロワッサン、そして土のついたままのイモ・・・・



早めの昼食をとるために、この日の朝は少なめ。



そしてこのイモの袋は、子どもたちがみずらから収穫したあのイモ。



自宅へのお土産です。



朝食後、急ぎ荷物をまとめ、部屋の清掃に取り掛かります。



ヌプカの2回宿泊スペース。


トイレ、風呂、そしてバーベキューハウスの床清掃。



各グループが担当して、それぞれお世話になったこのヌプカを清掃します。



このヌプカには、毎日多くの人が訪れます。



特にこの夏のハイシーズンに、ボクたちグロースがほとんどを借り切って我が物顔で使うわけですから、本当に感謝です。


22年目の今年も、「飛ぶ鳥跡を濁さず」の気持ちで精一杯清掃します。



8:50。


ヌプカから少し高原にあがった場所で「ミドルネーム」の実習。


自分の夢を実現するうえで大切な言葉を、苗字と名前の間に挟んで宣言する実習。


○○ 信じる △△ !


と言ったように。


高原から十勝平野を見下ろすこの場所で、大声で宣言する気分は、本当に気持ちのいいものです。



ところがこの日は、相変わらずの霧。



それでも、野外で自分の名前を大声で叫ぶなんていう機会は、なかなかありません。



みんな、次々と宣言していきます。






ところが、一人・・・。



ちづるが頭を抱えています。



どうしたのか様子を見に行くと、ひどい頭痛、だといいます。



少し離れた場所に連れて行き、そこで座らせます。


涙をいっぱい流しながらうつむいています。


こういった突然の反応は、精神的なことによるものが多い。


しばらく寄り添って話を聴くことにしました。


「こんな頭痛によくなるのか?」  


首を横に振ります。


「何か嫌な事でもあったか?」


同じくNO


「よし、じゃあ、頭痛が収まるまでゆっくり待とう」


みんなも心配そうな顔で見守ります。



原因はわかりません。



大粒の涙を流しながら、辛そうにしています。



しばらく、しばしばのおまじない?をしながら、様子を見ます。





ちづるは、初参加ながら明るく楽しい5日間を過ごしてきました。


リーダーに協力的で、チームの中でも楽しそうにやっていたのです。



ですから、この突然の反応には、何か原因があるはずです。



「ところで、ちづるは、ミドルネームは決まってるのか?」



答えはYES。


だったら、ミドルネームを決められないと言うプレッシャーではなさそうです。


実際は、「大きな声」がちづるにとってのプレッシャーだったようです。


ちづるのもっともな「怖れ」だったのかもしれません。


人間の普遍的的恐怖は、高い所から落ちてしまうではないかと言う死の恐怖と、大きな音を聞いた時の恐怖の二つだといわれています。



大きな声による(特にしばしばの声は響きます)ストレスがちづるに襲い掛かってしまったのかもしれません。


もちろん、原因はわかりませんが、肉体的な病ではないことは間違いありません。



それでも、しばらくして、ちづるは覚悟を決めたようです。


小高いマウンドに登り、宣言に向かいます。


「・・・・・・・・・・・・」


頭痛がひどいようです。


それでも、みんなに支えられながら、大きな声でミドルネームを宣言します。


「○○○○ぁ くじけないでがんばるぅ ちづるぅー!」





やりました。

ハッキリとした声で3回宣言しました。


ミドルネームの言葉通り、やり遂げることができたのです。


ちづるは、自分を超えました。


苦しくて、あきらめそうな自分をなんとか自分の力で乗り越えたんです。


その証拠に・・・・・・



宣言を終えたちづるは、何事もなかったようにすっきりとした顔をしています。



こうやって、またひとつ。



心が育っていくのです。



もちろん、ちづるだけじゃなく、それを見守り、彼女のチャレンジを喜び合う子供たちの心も一緒に。


サポーターイントラの宣言も終え、すべての実習が終了です。







10:10


ヌプカの管理をしている貢さんの長男、将さんに、感謝の言葉を伝えしてサヨナラです。


将さんは、佐藤土建の社長であり、地元の青年会でも町おこしを着実に成功させている青年です。





一路、子どもたちが大好きな、食べ放題の焼き肉屋「ウェスタンへ」















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