カレー作りの後は、この日最後の実習「ナイトハイク」
7:40
子どもたちは、合羽を着こみ、懐中電灯を持ってヌプカの一階に集合です。
リピーターたちは何をやるのかは承知していますが、初参加組は少し不安げな様子です。
外は雨。
「ナイトハイク」としては絶好の天気です。
実はこの日は満月。
雨でも空は明るいため、「真っ暗闇」にはなりにくいのです。
このナイトハイクの道のりは約2・5キロ。
フツウにあるけば30分程度で歩けます。
でも、この暗闇の中をグループごとに渡したロープを持って一列になって歩きます。
それも、先頭がもつ懐中電灯一本だけ持って、さらに無言です。
この道の途中では、よくクマが目撃されています。
野生動物特有の「ニオイ」を感じる場所もあります。
確認されているわけではありませんが、クマの巣があるらしいという噂もあります。
一方で、いやあ、牧場の中だからクマは出てこない、というオヤジたちもいます。
更には、森の中ですから野生動物はキタキツネもウサギもリスも、時には鹿もいます。
この実習は、見えない恐怖と向き合うことになるのです。
無言で子どもたちがスタートする前に、サポーターチームによる「音出し隊」が先行します。
クマは、もともと臆病なので、人間がいることがわかると出てはこないようです。
それこそ、歌を歌い、ガラガラと音を立てながら先行してもらいます。
そしていよいよ子どもたちのスタート。
雨の中、出発前の子どもたち
このナイトハイクのゴールは、樹齢800年のミズナラのご神木。
このご神木を目指して、道はふたつ。
3チームをバランスよく歩かせるために、二手にわけてスタートです。
ボクたちは単純に「左の道」と「右の道」と呼んでいます。
「右の道」は、牧場の柵があり、その柵をいったんどかして、全員が通り抜けたらまたその柵を設置しなければなりません。
道も少し複雑です。
こちらの道を歩かせるチームのリーダーは、通常なんどかこの道を取っているのですが、今回の3人のリーダーに聞いてみたところ誰も歩いたことがなかった。
ただでさえ暗闇の中を歩くのですから、ましてや歩いたことのない道を歩くのはかなりの冒険です。
カノンは、果敢にも「右の道を歩く」と力強い目で答えてくれました。
カノンを呼び出して、ボクはノートに細かく道を示しました。
「いいか、この道を行くと牧場の柵がある。この柵は外れるようになっているからよく見て。いったん全員が通り抜けたらまた柵を占める。
もうひとつ柵があるからこれを2回繰り返す。すると、道が少し下り坂になって、小さな川を渡る。その川を渡ったら、つき当たりの道を『右』
50メートルほど歩くと看板があるから見逃すな。この看板の道を『左』。まっすぐ行くと迷子になるぞ。
左に行ってしばらくすると、川の流れる激しい音が聞こえるから、そうしたら右側を注意していろ。
そこは、いつも渡る橋がかかっている場所。そこまでいけばわかるな」
緊張した中でこれだけの情報を頭に叩き込むのはかなり無理があります。
何度歩いても、このナイトハイクは怖いし緊張します。
小学校6年のカノンに果たして全部通じたかどうかわかりません。
過去にも、何度も歩いているリーダーでさえ、道を間違えることがありました。
小学生のリーダーが、この道をリードして歩いたのはたぶん初めてです。
カノンは、一昨年は、風疹の疑いでぎりぎりで参加できなくなってしまいました。
昨年は、4日目の夜に熱中症で倒れ、キャンプファイヤに参加できませんでした。
彼女なりの、今年のグロースにかける強い思いがあったように思います。
この「右の道」
カノンは見事にやり遂げてくれました。
感動です。
スタッフは、それぞれのチームのかなり後ろを懐中電灯なしで追いかけます。
これはこれで、コワイ体験です。
子どもたちの灯りを頼りに歩くのですが、くねくねした道だとすぐにブッシュに入り込んでしまいます。
9:30
全員無事にミズナラの木にたどり着きました。
この木に聴診器をあてると、水を吸い上げる音が見事に聞こえます。
今年は、よく聞こえていました。
静かに耳を澄まし、その音が聞こえた瞬間の子供たちの様子は・・・感動します。
今年も、ご神木がこの実習を見守ってくれました。
長い一日が終わります。
10:15
リーダーミーティングを20分ほど。それからボクたちスタッフのミーティング。
長い夜でした。
7:40
子どもたちは、合羽を着こみ、懐中電灯を持ってヌプカの一階に集合です。
リピーターたちは何をやるのかは承知していますが、初参加組は少し不安げな様子です。
外は雨。
「ナイトハイク」としては絶好の天気です。
実はこの日は満月。
雨でも空は明るいため、「真っ暗闇」にはなりにくいのです。
このナイトハイクの道のりは約2・5キロ。
フツウにあるけば30分程度で歩けます。
でも、この暗闇の中をグループごとに渡したロープを持って一列になって歩きます。
それも、先頭がもつ懐中電灯一本だけ持って、さらに無言です。
この道の途中では、よくクマが目撃されています。
野生動物特有の「ニオイ」を感じる場所もあります。
確認されているわけではありませんが、クマの巣があるらしいという噂もあります。
一方で、いやあ、牧場の中だからクマは出てこない、というオヤジたちもいます。
更には、森の中ですから野生動物はキタキツネもウサギもリスも、時には鹿もいます。
この実習は、見えない恐怖と向き合うことになるのです。
無言で子どもたちがスタートする前に、サポーターチームによる「音出し隊」が先行します。
クマは、もともと臆病なので、人間がいることがわかると出てはこないようです。
それこそ、歌を歌い、ガラガラと音を立てながら先行してもらいます。
そしていよいよ子どもたちのスタート。
雨の中、出発前の子どもたち
このナイトハイクのゴールは、樹齢800年のミズナラのご神木。
このご神木を目指して、道はふたつ。
3チームをバランスよく歩かせるために、二手にわけてスタートです。
ボクたちは単純に「左の道」と「右の道」と呼んでいます。
「右の道」は、牧場の柵があり、その柵をいったんどかして、全員が通り抜けたらまたその柵を設置しなければなりません。
道も少し複雑です。
こちらの道を歩かせるチームのリーダーは、通常なんどかこの道を取っているのですが、今回の3人のリーダーに聞いてみたところ誰も歩いたことがなかった。
ただでさえ暗闇の中を歩くのですから、ましてや歩いたことのない道を歩くのはかなりの冒険です。
カノンは、果敢にも「右の道を歩く」と力強い目で答えてくれました。
カノンを呼び出して、ボクはノートに細かく道を示しました。
「いいか、この道を行くと牧場の柵がある。この柵は外れるようになっているからよく見て。いったん全員が通り抜けたらまた柵を占める。
もうひとつ柵があるからこれを2回繰り返す。すると、道が少し下り坂になって、小さな川を渡る。その川を渡ったら、つき当たりの道を『右』
50メートルほど歩くと看板があるから見逃すな。この看板の道を『左』。まっすぐ行くと迷子になるぞ。
左に行ってしばらくすると、川の流れる激しい音が聞こえるから、そうしたら右側を注意していろ。
そこは、いつも渡る橋がかかっている場所。そこまでいけばわかるな」
緊張した中でこれだけの情報を頭に叩き込むのはかなり無理があります。
何度歩いても、このナイトハイクは怖いし緊張します。
小学校6年のカノンに果たして全部通じたかどうかわかりません。
過去にも、何度も歩いているリーダーでさえ、道を間違えることがありました。
小学生のリーダーが、この道をリードして歩いたのはたぶん初めてです。
カノンは、一昨年は、風疹の疑いでぎりぎりで参加できなくなってしまいました。
昨年は、4日目の夜に熱中症で倒れ、キャンプファイヤに参加できませんでした。
彼女なりの、今年のグロースにかける強い思いがあったように思います。
この「右の道」
カノンは見事にやり遂げてくれました。
感動です。
スタッフは、それぞれのチームのかなり後ろを懐中電灯なしで追いかけます。
これはこれで、コワイ体験です。
子どもたちの灯りを頼りに歩くのですが、くねくねした道だとすぐにブッシュに入り込んでしまいます。
9:30
全員無事にミズナラの木にたどり着きました。
この木に聴診器をあてると、水を吸い上げる音が見事に聞こえます。
今年は、よく聞こえていました。
静かに耳を澄まし、その音が聞こえた瞬間の子供たちの様子は・・・感動します。
今年も、ご神木がこの実習を見守ってくれました。
長い一日が終わります。
10:15
リーダーミーティングを20分ほど。それからボクたちスタッフのミーティング。
長い夜でした。
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