この夏から始まる愛知県主催の中高年者再就職支援セミナーの講師を務めますが、この事業を県から受注した中高年事業団やまて企業組合で仕事をします。
私がやまて企業組合で、仕事をする機会をくださったのが平成20年、当時・統括本部長、後に代表理事、相談役会長の故・鈴木通儀氏でした。
10年前(2013年)の2月、伊吹おろしとも鈴鹿おろしとも言われる、冷たく痛いほど肌に感じる風を受けて、新幹線プラットホームの人となり、東京へ向かいました。それは鈴木通儀氏の葬儀に参列するためでした。
通夜は、豊島区池袋・祥雲時にて行われ、数百人に及ぶ長い列を並び、心と体のけがれを取り除き、清浄な心で焼香をしてきました。そして、翌日午前10時から、同寺で告別式が行われ、区会議員と高校時代の同級生、お二人から弔辞が読まれましたが、故人の人柄が強く表れていて涙が止まりませんでした。
故人は、名古屋に来ると私を酒の席に誘い、日本酒を豪快にのむ人でした。人の面倒をよくみる方で、お酒をのむときは、若い人に自分の財布を丸ごと持たせて飲み屋に入るごとく、仕事も責任を持って任せるタイプの人でした。
葬儀は故人のためだけでなく、残された人のために行われるという意味合いも強くあり、残された人々が亡くなった鈴木道儀氏の死をいかに心の中で受け止め、位置付け、援助する儀式となるかが葬儀だと思っていました。
鈴木通儀氏が亡くなって10年が過ぎました。月日の流れは速いもので、今もって後任の役員諸氏にお世話を戴いています。