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梅は梅干と梅酒へ

2024年06月04日 | 日記

 畑の梅の木に青い実が生って、収穫の時期を迎えました。梅の実には「神様」がいるといわれ、堅い種子を割ると出てくる核を「仁」とよび、梅をこよなく愛し、梅を詠んだ短歌で知られる学問の神様、菅原道真公にちなみ「天ジン様」とも呼ばれています。

   

「生の青梅を食べてはいけない」 梅の実が十分育たないうち、つまり熟していない梅を食べれば、胃中の酸で加水分解され猛毒となり青酸中毒を起こします。「天神様がいるので種を食べてはいけない」と、先人は安全な食べ物となるよう、梅干しや梅酒などにして、漬けることで経験的に安全を身につけ、戒め、健康食品として伝えてきました。

 梅の実は、熟せば果肉の毒性はなくなり、漬けることで毒性はほぼ消失し、仁にはある程度毒が残るそうですが、食べても人体にはほとんど影響がないといわれます。

 いろみ始めた梅を用いて塩漬けした実は、夏の盛りを迎える頃、土用干して梅干しを作って「梅干しの入り三角形のおむすび」は、抗菌作用で食中毒の予防も期待でき、酸味の主成分、クエン酸は疲労回復に役立ち、頼りになる健康食品です。食欲増進にもなります。

 一方、青梅を氷砂糖と35度の焼酎またはブランデーを用いてガラス瓶につけ漬け込み、2年~数年物の梅酒を作って、チビリ、チビリと晩酌で楽しんでいます。手間 暇をかけてこそ、梅の健康食品ができあがり、一家の健康を守る「神様」が食卓に現れるのです。

   

    写真:令和2年(2020年)5月30日に漬け込んだ梅ブランデーと、左は水道水

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