「通り名なしの安太郎」すかんぽ長屋の芝居ではレギュラーのキャラクター(役)です。ただの安太郎。小博打打ち、独身、少しばかり剣の心得あり。長らくやっていますが、未だに安太郎の過去を知りません。人間は、過去があって初めて人として今を生きられるのです。
「ブレードランナー」のレプリカントが写真を集めていたのはその為でした(彼らは人造人間なので過去の記憶がありません)。
元々、安太郎は物語の進行役で、主人公とはちと立ち位置が違います(7月の公演でご確認を)。おそらくは最終回辺りで知ることになるのかしらん。
持ち役があるのは幸せなことです。金勝堂仏壇屋店(ちんちん堂)しかり、前の劇団でのニシダトシハル(「タクシードライバー」)しかり。しかし、この二人には厳然たる過去がありました。安太郎は未だに謎の兄ちゃんのまま。ひょっとすると、究極の風来坊なのかもしれません(☆。☆)
日曜日は雨のようですが稽古です。台本は新局面を迎えます。
ことばは、それ自体がすでに劇的なのです。ですから、そのように発せなければならないのです、俳優は。