
ベルナール・ビュッフェが色々なクルマを描いている中古絵本を半日散歩の途中で手にいれた。ビュッフェが描いたジャズLPのジャケットイラストではエラ・フィッツジェラルドが歌っているバーブレコードからリリースしたものを2枚持っているが、ビュッフェはジャズ以外にもクルマが好きだったことを彷彿とさせる素晴らしい絵本である。スイスのモーリス・ガルニエ出版という版元から1985年に発売された洋書だ。タイトルは「L’Automobile(自動車)」と自筆で素っ気なく題されたもの。

1925年の「デラージュ グランプリ」から始まって1980年の「フェラーリ」まで欧米のスポーツカー、セダン、コンパクトカーが30種類に亘って描かれている。背景を粗略化してモノトーン処理する描出法はいつものビュッフェの他作品と共通する非情感ともの哀しさが漂っている。どこか南仏らしい避暑地の海岸、自動車レースの競技場、ガソリンスタンド、ブルジョア風館のガレージなどをスケッチ場所にして描き溜めたものだろうか。第二次大戦中の車種はさすがに登場しないが、絵としてはクラシックカーの範疇に入る戦前期の車種を描いたものがいずれも美しく楽しい。


あとでオールペン処理したと想定される黒と黄の対比も鮮やかな「BUGATII 50」これなどは昭和年号に換算すると昭和10年(1935)のものらしい。モスグリーンのコンバーチブル車はやはり昭和12年(1937)の英国製「MG」だ。表紙を彩る緋色のスポーツカーは同じ英国製の「MOGAN」(1950)である。戦争の後遺症なのか、たまたまフランス人的視野へ収まらなかったのか不明だが、戦後すぐのビュイック、プリマスなどゴージャスなアメ車はけっこう登場するが、ドイツ勢はメルセデスもVWも皆無でありポルシェが二回登場するくらいのものである。この洋書が横浜・伊勢佐木町の田辺書店で1000円だった。こういうものが発掘できることこそ古本漁りという趣味の醍醐味があるのだと痛感する。

これを購入してから斜め向かいの「りせっとカフェ」にてナチュラルなアサリの歯応えも美味い「クラムチャウダーセット」500円で締めることにする。半日散歩がいつもこうしたよい後味で終わってくれたらいいのだが。

1925年の「デラージュ グランプリ」から始まって1980年の「フェラーリ」まで欧米のスポーツカー、セダン、コンパクトカーが30種類に亘って描かれている。背景を粗略化してモノトーン処理する描出法はいつものビュッフェの他作品と共通する非情感ともの哀しさが漂っている。どこか南仏らしい避暑地の海岸、自動車レースの競技場、ガソリンスタンド、ブルジョア風館のガレージなどをスケッチ場所にして描き溜めたものだろうか。第二次大戦中の車種はさすがに登場しないが、絵としてはクラシックカーの範疇に入る戦前期の車種を描いたものがいずれも美しく楽しい。


あとでオールペン処理したと想定される黒と黄の対比も鮮やかな「BUGATII 50」これなどは昭和年号に換算すると昭和10年(1935)のものらしい。モスグリーンのコンバーチブル車はやはり昭和12年(1937)の英国製「MG」だ。表紙を彩る緋色のスポーツカーは同じ英国製の「MOGAN」(1950)である。戦争の後遺症なのか、たまたまフランス人的視野へ収まらなかったのか不明だが、戦後すぐのビュイック、プリマスなどゴージャスなアメ車はけっこう登場するが、ドイツ勢はメルセデスもVWも皆無でありポルシェが二回登場するくらいのものである。この洋書が横浜・伊勢佐木町の田辺書店で1000円だった。こういうものが発掘できることこそ古本漁りという趣味の醍醐味があるのだと痛感する。

これを購入してから斜め向かいの「りせっとカフェ」にてナチュラルなアサリの歯応えも美味い「クラムチャウダーセット」500円で締めることにする。半日散歩がいつもこうしたよい後味で終わってくれたらいいのだが。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます