スーパーなどの青果コーナーでは梅やラッキョウが積まれて6月の気配が流れている。
毎年、梅干し、らっきょう漬け、梅ジャムなどを自作することがここ20年来の個人的エコ生活の指標になっているので、この時期が近づくとどうしても気分が落ち着かない。勤務先の緑溢れる遊歩道の垣根あたりからクスノキやジャスミンの芳しい匂いが微風にのってくる。小川沿いに自生する桑の大木に繁茂している桑の実も赤く熟し始めてきた。
日向薬師某所の梅もそろそろもいでよい時分だと直感して、三日続く休日の中日にあたる曇天の今日を梅もぎデイとしてバイクで現場へ行ってみることにした。
珍しく直感は的中して今年の青梅は小粒ながら豊作だ。木に攀じ登って梅の実をもぐことにしばらく専念したせいか、およそ4キロの梅が収穫できた。梅干し用にはやはり紀州みなべの南高梅が果肉の洗練度で一番だが、梅酒、梅ジャム素材としては付近の平凡な無印梅で十分に用が足りてしまう。
生誕日の翌日を野生的知覚を鈍化させないで生きられる幸せを梅林の中で味わっていたら、好事魔多し!の喩えのような出来事が起きた。
厄介な山蛭の静かなる襲来だ。梅林の斜面に堆積する枯葉の湿気は山蛭の格好の棲み処だ。ここ数年で丹沢山系の裾野から人里近くにまで増えてしまった山蛭がズボンの裾から靴下の縫い目の隙間にまさに身をよじらせて入り込む寸前に発見!計二匹がいつのまにか足付近に付着しているではないか!
この蛭は皮膚を齧って吸血するが、齧られるときに痛覚を起こさせない忍者もどきの生態がいつもながら始末に終えない。軍手でむしり取って地面に投げつけて難を逃れる。難を逃れても身体のどこかでもぞっとした違和感があれば、山蛭がまだ潜伏しているような錯覚に囚われること屡である。欲にとられてもっと梅をもいでいたらきっと山蛭の
吸血活動は成功してしまっただろう。毎年、梅をもぐことが年中行事化したが、今年のようにいとも簡単に山蛭に出くわすようでは、来年以降の先が思いやられてしまうともいできた梅を水洗いしながらふと思った。
毎年、梅干し、らっきょう漬け、梅ジャムなどを自作することがここ20年来の個人的エコ生活の指標になっているので、この時期が近づくとどうしても気分が落ち着かない。勤務先の緑溢れる遊歩道の垣根あたりからクスノキやジャスミンの芳しい匂いが微風にのってくる。小川沿いに自生する桑の大木に繁茂している桑の実も赤く熟し始めてきた。
日向薬師某所の梅もそろそろもいでよい時分だと直感して、三日続く休日の中日にあたる曇天の今日を梅もぎデイとしてバイクで現場へ行ってみることにした。
珍しく直感は的中して今年の青梅は小粒ながら豊作だ。木に攀じ登って梅の実をもぐことにしばらく専念したせいか、およそ4キロの梅が収穫できた。梅干し用にはやはり紀州みなべの南高梅が果肉の洗練度で一番だが、梅酒、梅ジャム素材としては付近の平凡な無印梅で十分に用が足りてしまう。
生誕日の翌日を野生的知覚を鈍化させないで生きられる幸せを梅林の中で味わっていたら、好事魔多し!の喩えのような出来事が起きた。
厄介な山蛭の静かなる襲来だ。梅林の斜面に堆積する枯葉の湿気は山蛭の格好の棲み処だ。ここ数年で丹沢山系の裾野から人里近くにまで増えてしまった山蛭がズボンの裾から靴下の縫い目の隙間にまさに身をよじらせて入り込む寸前に発見!計二匹がいつのまにか足付近に付着しているではないか!
この蛭は皮膚を齧って吸血するが、齧られるときに痛覚を起こさせない忍者もどきの生態がいつもながら始末に終えない。軍手でむしり取って地面に投げつけて難を逃れる。難を逃れても身体のどこかでもぞっとした違和感があれば、山蛭がまだ潜伏しているような錯覚に囚われること屡である。欲にとられてもっと梅をもいでいたらきっと山蛭の
吸血活動は成功してしまっただろう。毎年、梅をもぐことが年中行事化したが、今年のようにいとも簡単に山蛭に出くわすようでは、来年以降の先が思いやられてしまうともいできた梅を水洗いしながらふと思った。